HONK de BONK

鳥の“落し物”が直撃しましたが(泣)鳥には寛容な私です。。。

Tour de France stage 7 (現代ツール最年長ルーキーと若き同室者)

2013-07-06 21:05:39 | bike
キャメロン・マイヤーのツール・ド・フランスのルームメイトは、噂のスヴェイン・タフトだ。

「これは、生きたまま帰れねーな」(by いぬたろう)

……。冗談はさて置き、興味深い組み合わせだ。スーパー・ドメスティークという共通点、ベテラン×若手コンビというのは分るが、二人とも初出場だ。性格的なものが一番大事なのかな。心地良いとまではいかなくとも、最低限、お互い迷惑しないというか。まあ、最年長のオグレディが一人部屋で、あとはうえ・した・うえ・したと、適当に組み合わせただけだったりして。

そんなマイヤー兄が紹介したタフトについての記事が非常に面白い。

velonews: The oldest Tour rookie of the modern era, Svein Tuft is a rider like no other

  • カナダナショナル選ITTチャンピオンになること8回。2008世界選ITTでは6km to goでパンクしたにもかかわらず銀メダリストに。ポディウムでの浮きっぷりが微笑ましかった。
  • 第4ステージのTTTでは千切れず、最後まで牽引(※マイヤー兄のように引くだけ引いていなくなるTTスペシャリストというパターンもある)。
  • カナダのブリティッシュコロンビア州出身。おおらかな性格も、数々のいかつさ爆発タフト伝説がある。
  • 冬のカナダのド田舎でテント生活。。。
  • 南カリフォルニアのチームキャンプの地へ1000マイルの自走。お伴は80ポンドの犬。
  • 一日中、登山ロープに繋がれ断崖に張り付く。
  • 興味はモトクロス、総合格闘技(ブラジリアン柔術など)へも。
  • 「7月はいつもブリティッシュコロンビア州へ帰ってMTB旅行。なので複雑な気分だ。自転車競技命!で育った訳じゃないから。TdF出場が子供の頃の夢とかではなかった。でも、実際ここへ来て、大観衆を見て、すげえことなんだと。おら、やっちまっただよ! 願ったり叶ったり過ぎだよ!」(←朝ドラ状態)
  • 父はノルウェー出身の木こり。
  • 登山愛だったが、お金がなくて車が買えなかったのが自転車との出会い。
  • 高校を中退。40ドルのMTBと自作のトレーラーで旅行(バンクーバー - アラスカ含む)。持ち物は防水シート、斧、毛布、ベア(クマ)という名の愛犬。
  • 祖父は1936冬季五輪ノルディックスキー50kmの6位。
  • 自転車屋で働いている時、ロードバイクの軽快さに魅了される。
  • ある冬、スキーとスノーボードを満喫したが、トレキャンまでに乗り込み足りてねーと思い、ジャガイモと犬を携え自走。「伸びた髭と悪臭。こいつは、小金貯めたらポルシェを買うような欧州の典型的なプロ選手とは違うなと思った」(by ガーミン時代の監督、ヴォータース)
  • ドーピング問題の横行で、タフトは自転車競技と距離を置いた時期があったが、「他の奴がクスリをやってようがやってまいが、もはや知ったこっちゃねえ。死ぬ時にいい人生だったと思いてぇんだ」(←意訳)。レースを楽しむことが戻るきっかけとなった。
  • 「優しい話し方で、謙虚な性格。周りの人さえも穏やかにする」とホワイト監督。やっぱり癒し系なんだよね。
  • 右前腕の刺青は「We will never be here again」。“全ての瞬間を大切に”という意味らしい。左前腕は逆さ13。これはアンチドーピングの象徴。元チームメイトが、EPO使用の告白を決めた日につけていたゼッケン番号。当時(2003)は白状する選手は珍しかった。
  • ホワイト監督はタフトは超超万能と評価。特に長い引きが強み。


    昨年のロード世界選ITTのタフト(photo by kumataro @ 2012 Limburg Road Worlds)


    TOTOの「Africa」が切ない雰囲気だったのでSt. 7のバックステージパス。タフトとマイヤー兄は確かに大人しそう。これがルームメイトの理由か。

    Tour de France 2013 - Stage 7




    (L→R)マイヤー兄、ガーミンのローハン・デニス、ゲランス(photo: GreenEDGE公式サイトより)
    ボトルの中継を頼まれたローハンは、一口飲んでゲランスに渡しましたとさ(違・それ剥奪された人々逸話)