「あの大きな鵞鳥のローストは何処へ行ったのか?」

2017年11月08日 | 毎日の食卓

ドイツの伝統、年に一度の贅沢『鵞鳥の丸焼き』を週末にご馳走に
なったお返しに、昨日の月曜日は週始めながら、その友人夫婦を
うちの和食ご飯に呼びました。

今日の料理のテーマ、謎かけはもちろん、
「あの大きな鵞鳥のローストは何処に行ったのか?」でした。
その答えは大袈裟に言えば、
「身も肉も無くなっても、その魂、旨味は消えず!」でした。

鵞鳥の丸焼きの残りの骨やガラでとった出汁、スープストック
約10リットルをベースにした和洋の野菜料理!

まずは昆布出汁と掛け合わせて、白菜、青菜、春雨、キノコ、
豆腐などに、西洋野菜のパプリカを別炊きにして合わせた野菜スープ。

或いは、レンティル豆を鵞鳥のスープストックで炊いて、
そこに茄子や高野豆腐、それにいろいろな香味野菜を細々刻んで、
豆味噌やニンニク醤油でしっかり味付けをして、チコリやセロリで
手巻きした、サラダ寿司等。

一昨日のローストの姿は見えねども、その名残が姿を変えて、
こんな意外な東方の料理になったんだねと、友達夫婦もとても
喜んでくれました。

 

僕も、勿体無いことをしなくて良かった。殺生するなら、大切に
有り難く頂こうとという思いを少し共にできたかなと思いました。
それでも、動物の命を奪う料理は、なるべく少なくしていきたいと
改めて思いますし、そこにこそ、和食の伝統をこのヨーロッパの
同時代の同胞の知人友人、そしてこれからの若い人達に伝える甲斐が
あるのではと感じます。

そうそう、僕の大好きな漆の器の職人、輪島の福田さんの
日常使いの器も、昨日はとても相応しかった、よく使えたと思います。 

 


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