きのうの朝のことだ。猫の額ほどの庭にブドウ棚がある。その下に鳥がついばんだブドウの皮が落ちていた。「ああ、今年もきたか」。ヒヨドリの仕業である。ブドウが少し色づいてきたかなと気がついていたのだが、こんなにも早く襲来するとは思わなかった。
ブドウの熟し具合は鳥が教えてくれる。ありがたいことなのだが、対策を講じないとすべて食べられてしまう。以前は袋をかけただけでよかったのだが、その袋を食いちぎるように知恵がついてきた。被害は深刻になってきた。そうなるとブドウ棚全体をすっぽりと網で覆わなければいけなくなった。
この防鳥網を棚に覆う作業がとにかく面倒なのである。気が進まない。しかし放っておくとすべて食べられてしまう。今年はさぼって袋かけをしなかった。そうなると網をかぶせるほかない。「しかたないな」とつぶやきながらホームセンターへ自転車をこいで買いに行った。
防鳥網は「20坪用・幅7.2㍍×長さ9㍍」。20坪用にはほかに幅3.6㍍×長さ18㍍があるが、これだと幅が狭い。まずは棚の下にあるガーデニングの容器を片付ける。さあ作業開始。汗だく覚悟だ。
BIGFARMのガーデニング
棚の上の端6か所に支柱を立てる。網を上からかぶせられるように支柱上部をロープでぐるりと結ぶ。そのうえに網を載せて少しずつ広げていく。2人だと作業効率がいいのだが、かみさんが肝心な時にまた出かけてしまった。途中でいい加減持て余した。悪戦苦闘の「難工事」を2時間半。やっと終了した。
その成果はけさ現れる。果たして…。ブドウの皮は落ちていなかった。これで一安心というわけだが、庭中網が張ってあるので、それが分かっていながらも、網に突っ込んでしまう。舌打ちをしながら網の下をかかんでいかなければならないから厄介だ。ここまで面倒を見ているブドウ。今年の出来具合を期待しよう。