30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

大人の休日パスで青森県下北半島の山ー6月26日に恐山の新日本百名山・大尽山を登る(4)

2023-07-01 | 登山

梅雨の晴れ間の三角錐の大尽山。この空の青さよ!

大尽山から見下ろす宇曽利山湖。この水の青さよ!


<わたくしの好きな山登り

大人の休日倶楽部パスを利用して、6月24日から6月26日までの3日連続の登山。

 はじめに=大人の休日倶楽部パスで3日連続の登山へ
6月24日=新潟県南魚沼の「飯士山」
6月25日=青森県下北半島の「釜臥山」
6月26日=前半)青森県下北半島の「大尽山」
6月26日=後半)恐山菩提寺と恐山温泉
6月27日=盛岡で冷麺とじゃじゃ麺を食べ、そして仙台で途中下車


3日連続の登山の3日目、6月26日は青森県下北半島の恐山、その中の新日本百名山に選定されている大尽山を歩いた。

大尽山は2回に分けて記録する。今回は大尽山の登山を、次回は恐山菩提寺と恐山温泉を取り上げる。恐山の恐山菩提寺は、高野山、比叡山と並ぶ日本三大霊場の一つである。 

大尽山登山の日程調整には頭を悩ました。とにかく朝早く山に出発したい。そのためにはどうするか。恐山菩提寺の宿坊に前泊することも検討した。結局は市内のホテルに前泊し、翌朝6時にタクシーで宿を出ることにした。バスの便もあるが登山開始が午前10時となり、日程が窮屈になってしまう。登山はやはり早出が基本だ。

晴れた! うまくいったな、と素直にうれしい。タクシーが目的近くになると、木の間から大尽山がきれいに見えた。山頂からの展望は間違いなしと胸を撫でおろした。

山頂からの展望は期待通り素晴らしかった。恐山の山々がぐるりと取り囲む。北海道の山だって。眼下には宇曽利山湖が見え、湖面の色が微妙に変化する。ひとりぼっちの山頂の時間を存分に満喫できた。

本命の山に晴れの日に登り、展望をほしいままにできたのだから、文句なしの登山であったといえる。


山行日 2023年6月26日(日)
天気 晴れ!
山域 青森県恐山山地
メンバー 単独
コース&タイム
その1)むつ市中心部のホテル6:00(かぎもとタクシー)=6:20自然歩道入口6:20ー7:20大尽山登山口ー8:48一体地蔵ー9:20大尽山10:00ー10:27一体地蔵ー11:40大尽山ー12:55自然歩道入口
その2)自然歩道入口13:00-13:15恐山(恐山菩提寺と恐山温泉)15:55(下北交通バス)=16:30下北駅17:05=18:02野辺地18:10=18:57八戸19:06=(はやぶさ46)19:44盛岡駅(泊)


むつ市の中心部から大尽山への取りつきとなる自然歩道入口までのタクシー代は4,720円。自然歩道入口は恐山の太鼓橋手前にあり、「恐山山地森林生態系保護地域」という大きな看板が目印となる。
大尽山の登山口はこの先1時間歩いた先にあるが、ここが登山口といってもいいのではないか。
この森には熊がよく出没するという。とくに朝の早い時間に。そこで熊除け鈴とホイッスルを身に着ける。万全?

待てよ。森に入ってしまうと、大尽山のすがたをこの先見ることができないのではないか。宇曽利山湖のほうへ少し移動し眺めることにした。見事な三角錐。宇曽利山湖がガスでおおわれているが、この天気だとすぐにはれるだろう

この地域は恐山山地森林生態系保護地域に設定されて原生的な姿の森。
大尽山への道がおもしろい。宇曽利山湖を右に見ながらどこまでも平らな道が続く。山頂まで続くはずがないとわかっていても、とにかく平坦な道が続く。
宇曽利山湖の湖岸東側、標高200メートルの道を行く。刈り払いがされて快適な道だ。



宇曽利山湖を右手に見る湖岸を歩いているのだが、木が茂ってなかなか見えない

左手から多くの沢が流れ込む。大きな橋、小さな橋を繰り返しわたる。
1時間ほどで登山口に着いた。ここが本来の登山口となる。ここまできてもいまだ200メートル前後の標高に変わりない

熊除けに、鈴を鳴らし、ホイッスルを定期的に吹く。ホイッスルは静寂の森に深く響き渡る。

登山口を出てすぐにこの橋が出てきた。この写真をみるかぎりでは難なくわたることができそうだが、実際にはコースでこの橋の通過がいちばん緊張したといっていい。いまにも崩落しそうなのが怖い。昔からこんな橋を渡るのを大の苦手としている。細い沢で浅いとはいえドボンは避けたい。

最初の足をどこに置くか。こわごわと慎重に。とにかく渡らないと先に進まない。ストックで体を支え、一気にえいやっと勇気を奮って? どうにかわたることができた。笑われても仕方ない。苦手なものは苦手なのである。帰りもこの橋をわたらないといけないのか。困ったぞ

登山口を出ても標高200前後の平坦な道が続く。30分ほどたつとしだいに緩やかな登りになってきた。やっとだ。出発してから1時間半ほどたっている。

標高400から500にブナが出てきた。これまではヒバの森だった。好きなブナの森、心が洗われる

特大サイズのブナ。久しぶりにその大木を見た

一体地蔵。標高590あたりか。登山口からはペースが落ちて、1時間20分かかった。山頂は標高828。あと200ちょっとだ。もうすぐだろう

ここからが急な道となる。ロープも数か所出てくる。さすがに年寄りには3日間連続の疲れが出てきた。足の運びが遅くなる。それでもコースタイム通り40分で山頂に着いた。じじいなんだからもっとゆっくり、そう自分に言い聞かせているのだが、ついがんばってしまう。

着いたぞ。9時20分。出発してからちょうど3時間だ。
山頂はかなり狭い。山頂標識は「新日本百名山 大尽山 827米」

さあ展望を楽しもう。まずは宇曽利山湖だ。といっても見えない。標識の左奥にある岩、この岩にあがるんだな。すると眼下に青い湖が。すべて見渡せる。湖畔の奥には恐山菩提寺の極楽浜の白い砂浜が見える。宇曽利山湖はハート形という。たしかにそう見えないこともない。なんどもカメラを向ける。景色は変わらないのにそうしてしまう

つぎは周囲の恐山8峰を。目の前には昨日歩いた釜臥山。山頂にある航空自衛隊のレーダーが目印となる。遠くの山並みが広がる。同定できないがとにかく晴れ渡って気持ちがいい展望に大満足だ



これからが大変。昨日と同じく山頂にはわたくしひとり。山頂での思い出写真を撮る。当然セルフタイマーだ。カメラを置く場所がない。さてどうする。ノウタリンの頭で考える。ザックを台にするしかない。デジカメはだめだ、スマホを使おう。立てかけるところがない。ザックのうえにスマホを置き周囲の石を拾いスマホの周りに積んだ。しっかりと立たせることができないから失敗ばかりする。ようやく15分かけて、これならというのがようやく撮れた。これで我慢するしかない。ないよりはあったほうが思い出になる。

まじめで、

セルフタイマーで悪戦している姿をはたから見ると、滑稽としか映らないだろうが、本人はいたってまじめ、失敗の繰り返しを楽しんでいるところがある。

   
  

その後も岩に登っては宇曽利山湖をみている。あきない。しかしそろそろ下山だ。たっぷりと楽しむことができたから後ろ髪をひかれることもなく10時に下山開始。来た道を引き返す

山頂から一体地蔵までの急坂は慎重に下りる

下山を始めてしばらくすると疲れを感じるようになった。足の運びが遅くなっているのがよくわかる。あと2時間がんばれ。

登山口手前であの橋があたりまえだが出てきた。できたら迂回したいという弱気ぶり。こちらからのほうからがいっそうこわく、難しいと感じる。わたらないとゴールできない。片方の丸太に足を置き、いっきにわたった。やはり怖い。苦手というより臆病なのだろう

登山口。ここからゴールまで疲れているせいか、長く感じた 

ゴール、12時55分。往路も復路も3時間という同タイム。帰りは疲れたこともあるが、それだけ行きも帰りも平坦な道が続いたということがわかる



これから恐山菩提寺と恐山温泉に向かう。その前に休憩だ。湖畔に出ていま歩いてきたばかりの大尽山と周囲の山を眺める

3日連続の登山、その3日目の大尽山。1日目、2日目の山がガスで山頂からの展望に恵まれなかっただけに、この日は晴れて、360度の展望はうれしかった。うきうきした気分になっている。そんな上出来の登山であった。

これで3日連続の登山が終了。
次回はこれから向かう恐山菩提寺と恐山温泉を取り上げる。


登山と菜園のページ

気まぐれ山旅リポート 

ようこそ!ビッグファームへ


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする