30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

助っ人見参(ミニ耕運機)

2006-02-26 | その他

25日の土曜日は天気が良く、暖かくて畑仕事日和であった。
さあ始めようか、と二日酔いの頭を振りながら自分に声を掛ける。

いよいよ今年の畑仕事の始まりだ。最初の仕事はジャガイモの植え付けになる。そのウネを作る。まずは畑を耕さなければならない。そこで登場するのがHONDAの「ミニ耕運機」だ。これで土をすき起こし、土くれを砕く。

30坪の畑だから、耕耘機を使わないで、スコップと鍬の”人力”で耕すことはできる。ただ、寄る年波には勝てない。一日中鍬をふっているとさすがに疲れる。やはりあれば便利だ。

耕運機の出番は3月上旬と8月下旬の2回になる。3月は春・夏野菜の準備、8月は秋・冬野菜の準備のためだ。耕運機は自宅の物置にある。半年に一回のお出ましだ。畑まで住宅地の中を押して行く。農作業の恰好をして。このときの気分はいい。なんというのだろうか、人より先にまだ浅い春を探しに行くような贅沢な気分とでもいおうか。なんとなくうれしっくて、うれしくってといった楽しい気分だ。

耕す前に、まずはゴミや野菜屑を片付ける。次に苦土石灰と堆肥をまく。ここで耕運機のエンジンを始動させる。昨年の8月以来だ。うまくエンジンがかかるかいつも不安だ。

ダダダダッというエンジン音が響く。これでひと安心。 ハンドルを握るものにはこの音はうるさい。これもじきに気にならなくなる。空に響くエンジン音を聴きながら、耕運機のハンドルを握って押していく。土を掘り起こし、やわらかくしていく。通過したあとを振り返ると黒々と濡れた土が顔を出す。黙々と耕運機を押して行く。なにも考えることはない。風はやわらかく、こころも空っぽになっていく。なんか清々した気分だ。いつまでも耕運機を押していたい気分だ。

この耕運機だが、私が購入したものではない。私と同じく隣の畑で菜園をやっていた人が使用していた。土をやわらかく細かにしてくれる耕耘機を見ていると便利なだなという思いはあった。それでもいま自分が使いたいとは思わなかった。まだまだ体力があったせいだろうか。

私より一回り以上も年上のその方が5年ほど前に急逝した。その奥さんが私の声を掛けた。「よかっらこれを使ってくれませんか」と。ありがたくいただくことにした。やはり年をとっていくと耕運機は便利なものだ。畑全体をいっきに耕すにはいい。ただ深堀りできなのが難点だ。ダイコンのウネなど深堀りしなければならないときはやはりスコップと鍬を使っている。

私は学生時代に運転免許証を取って以来、40年の間、ペーパードライバーである。いまはこの耕運機が私のマイカーだ。


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