30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

お別れです(ハクサイ)

2006-02-06 | ハクサイ

立春の翌4日、ウォーキングコースの公園で紅梅が一輪咲いているのを見つけた。春は確実にやってきている。わが家の白梅のほうはまだ蕾が固い。

2月になるとハクサイもそろそろ終わりだ。この日は結球して堅くしまったったものを選んで収穫した。これを「おこうこ」にする。この冬に食べてきた「おこうこ」もこれでお終いになるのだろうか。菜の花を採るために数株は残した。

防寒のため球頭部を結束してある。この寒さで表皮が一枚ずつ腐って枯れていく。おかげで丸々と太っていた身もしだいに細くなる。



ハクサイの栽培で苦労するのは育苗と害虫対策である。

直まきが一番だ。乾燥しないように水をたっぷりとやるのだが、種まき時期の8月中旬から下旬は雨が少なく乾燥しやすい。週末だけの対応では手に負えない。
そのため私はポットに種をまく。2、3粒まく。このほうが管理しやすいからだ。本葉が出てきたら間引きしないでそのまま畑に定植する。

直まきが一番いいといわれるのは、ハクサイの根が弱いからだ、という。
たしかに移植に弱い。本葉が出たポット苗は根の土をくずさないようにそっと畑に移すことだ。土をくずして植え替えると成長が極端に遅くなる。

害 虫による被害などで欠株が出たときなどもそうだ。予備のポット苗がないときは、畑に定植した苗のなかから間引き株を見つけて移植してしまう。掘り出したと きに、どうしても土が崩れて根が出てしまう。これを移植してもたいがいは枯れてしまうか、成長が遅くて寒さが来る前に結球しないことが多い。失敗する。
欠株には予備のポット苗で対応している。毎年、害虫の食害で予想以上に欠株が多い。3割り増しで予備を用意している。

害虫はシンクイムシとヨトウムシがやっかいだ。
特に成長初期にシンクイムシにやられると一気に成長が遅くなり、結球の時期に間に合わなくなる。取り返しなつかないほどのダメージだ。芯部を食害されてしまうのだから致命傷になる。

シンクイムシの被害を防ぐには二つの方法がある。

一つは、薬剤である。オルトラン粒剤とオルトラン水和剤を使う。生育初期に株の中心部の葉の内側を慎重に爪楊枝などでそっと開いて見てみてほしい。乳白色の小さな幼虫を見つけることができるはずだ。
見つけたらその爪楊枝で引っ張り出して殺す。株数が少なくて畑にいく回数の多い人はこの手作業で十分である。
株数が多く、畑を見回る回数が少ない人は、薬剤に頼るしかない。ただし、この薬剤は一回だけにしている。

対策の二つ目は、直まきでもポット苗でも、とにかくいち早く畑を「不織布」でベタ掛けしてしまうことである。シンクイムシの親の蛾を侵入させなくすることで被害を防ぐことができる。

私の害虫対策は前者である。「不織布」を使えば万全なのだが、家庭菜園だからそこまでやることにためらいがある。

面倒なのは承知でも、一株一株見て回り、葉の中心部をそっとめくってシンクイムシがいたりすると「この野郎」などといいながら虫取りを楽しむのも家庭菜園ならではだ。

シンクイムシやヨトウムシの食害という難局を乗り切り、秋の日差しを浴びて徐々に玉が巻くようになると、身のしまり具合をパンパンとたたいで確かめる。
丸々と太って、それも堅くしまったハクサイに育つと「立派なのができたなあ」と自己満足する。

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