「ジュニアシートはいつまで必要なのか」「シートベルトが使えるのはいつからか」、ジュニア世代のお子さんを持つ親御さんは、このような疑問を持たれたことがあるかもしない。
JAFや一部自動車メーカーでは、シートベルトが使える身長は「140㎝から」としている。
しかし、日本も採用している国際的なチャイルドシートの最新安全基準(UN-ECE R129)においては、学童用チャイルドシート(ジュニアシート)は身長150cmまで使えることを最低条件にしている。
道路交通法では「6歳未満の子どもにはチャイルドシートの着用」を義務付けているが、これは一律に年齢で区切ったもので、子どもの体型はまったく考慮されていない。
実際、満6歳の平均身長は113cm前後ですから、車両のシートベルトをそのまま使うことは大変危険。
チャイルドシートを選ぶ際、最初に国が定めた安全基準(Eマーク)を満たしたものであるかを確認し、次に車種適合(取り付ける車に正しく安全に装着できる)が問題ないかを確認する。
そのうえで、子どもの体格にあったチャイルドシートを選びこと。
6歳を過ぎたらチャイルドシートは不要ということではなく、すべての座席で着用が義務付けられているシートベルトが安全に使える身長になるまでは、6歳を過ぎても体格に合わせたチャイルドシートを使用して子どもの安全を確保する義務がある。
では、「シートベルトが安全に使える身長」とはどれくらいの身長のことをいうのか。
JAF個人会員向け公式サイトにある「ジュニアシートを正しく使おう」というページでは、「車のシートベルトが正しく着用できるのは、身長140cmくらいから。」と紹介されている。
国交省のチャイルドシート紹介のページにおいては、ジュニアシートの適用身長は100cmから135cm。
いくつかの自動車メーカーも、同様に「140cm」と回答した。
しかし、実際のところ身長135㎝から140cmの子どもがシートベルトだけを使って座ると、後部座席のサイズや形状によっては、肩ベルトが首に掛かり、簡単に抜け出すことも可能。
事故の衝撃ならずとも、急ブレーキ程度でベルトから外れて、頭を打ったり、体が転げ落ちたりする危険な状態も予想さる。
子どもの事故についても多数の事故分析や調査をおこなっている、公益財団法人交通事故総合分析センター(イタルダ)に身長140cmとシートベルトについて聞いてみたところ、次のような回答を得た。
「シートベルトは身長140cmから『有効』という意味ではないでしょうか。 つまり、衝撃を受けた際などに身長140cmから乗員の体を拘束する効果があるということでしょう。 しかし、それはあくまでも効果があるということであって、身長140cmの子どもに対してシートベルト本来の効果が100%発揮できることではないと考えられます」
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