切り絵

浮世絵を切り絵に

広重 六十余州名所図 出羽最上川

2015年06月05日 | Weblog

出羽最上川月山遠望」 (山形県最上郡戸沢村)

出羽の国名は、鳥の羽毛をこの国の貢物としたことより名づけられたという。最上川は川幅が広く、ゆったりした流れの趣からして、この絵は酒田近辺より描いた景色といえよう。出羽三山(月山、湯殿山、羽黒山)のなかで月山は一番高く、中央に聳える高山がそれであろうか、古来修験道の霊山として著名である。正面向きと横にすすむ帆船、筏などを組み合わせて平凡になる画面にアクセントをつけている。

松尾芭蕉は『奥の細道』で次の句を詠んでいる。

  五月雨をあつめて早し最上川
  雪の峰幾つ崩れて月の山
  暑き日を海に入れたり最上川

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