「出羽最上川月山遠望」 (山形県最上郡戸沢村)
出羽の国名は、鳥の羽毛をこの国の貢物としたことより名づけられたという。最上川は川幅が広く、ゆったりした流れの趣からして、この絵は酒田近辺より描いた景色といえよう。出羽三山(月山、湯殿山、羽黒山)のなかで月山は一番高く、中央に聳える高山がそれであろうか、古来修験道の霊山として著名である。正面向きと横にすすむ帆船、筏などを組み合わせて平凡になる画面にアクセントをつけている。
松尾芭蕉は『奥の細道』で次の句を詠んでいる。
五月雨をあつめて早し最上川 雪の峰幾つ崩れて月の山 暑き日を海に入れたり最上川
春日井市在住、1935年私的な挿絵等に全て自由にご使用ください。
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