部屋を片付けていたら、薄汚れた封筒が出てきた。
社会人なりたての頃にもらった、高知の祖母からの手紙だった。封筒の差出人は祖父になっているが、文面は明らかに祖母が書いているものとわかったので。
開けて読んでみた。
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梅雨の晴間にあじさいの花が美しく咲いています
その後、お元気で勤務していますか
昨日はおいしい水ようかんやカステラを送っていただき有難うございました
入社して早や三ヶ月が過ぎましたね。少しづつ仕事になれて
いろんなことを自覚して頑張って下さいね
社会人として、友達とも仲良くしこれからの人生を力強く歩んでください
これから暑くなりますが体に気をつけてお過ごし下さい
では又、お便りします
草々
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祖母からの手紙は、この1通だけになってしまった。このあと、祖母は病気で長い入院生活を送り、4年後に他界した。
子供の頃、今の時期のような夏休みに祖母の家に行くと、小学校に勤務していたこともあり、「勉強せないかんよ」と口ぐせのように言われたのを覚えている。しかし子供の時分では、習ったことを復習するとか、その程度にしか思わなかった。
しかし社会人になって十ウン年も経つと、勉強の意味も自ずと変わってくる。その変化に今も戸惑い、悩みながら、顔じゅう汗びっしょりになりながら日々の仕事に追われている感じだ。
あぁ、ばあちゃん・・・。
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