秋葉原で起きたあの悪夢のような事件から、きょうで丸一年。その間、凶悪事件は起きなかったよと、言うことはできなかった。今年1月に、恩師であるはずの教授への一方的な恨みからキャンパス内で待ち伏せして殺害するという、信じがたい事件が起きてしまった。
人に刃を向ける気持ちというのは、一体どこから来るのだろう?ぼくにはまったくわからないのだが。
ある無差別殺傷事件の被告は、平然と「蚊を殺すようなモノ」と言い放ち、ある者は「忘年会で先生に相手にされなかった」というだけで殺意を抱き、そして、秋葉原の殺人鬼は、誰にも会いたくないと、すっかり自分の中に殻をつくって閉じこもってしまっているようだ。あれほど世間を騒がせておきながら、誰も当時のことを語らない。語らないこと、反省しないことが自分に有利と思っているのか、裁判では独自の理論を展開し、「死刑になりたかった」などとうそぶく。こんな奴らに人生狂わされたのかと、事件に否が応でも向き合わざるを得ない、被害者、遺族の皆様のやりきれない思いは、察するにあまりある。
事件から1年、秋葉原は監視体制や警備が強化されたというが、歩行者天国はいまだ再開されない。しかしぼくの思いは、1年前とまったく変わらないので、ここにその時の記事をリンクしておいてきょうは終わろう。
電気街、あるいはマンガの聖地、そして若者の街(あえてオタクという言葉は使いませんでした)の本当の姿に戻るのはいつになるのだろう?