これのどこが傑作機なんだ!? というご意見がすでに各方面で声高に叫ばれているという情報が小誌編集部にも届いているこんどのシーダートとシーマスター。
そうした声は両機とも本邦初の特集であるが故の注目度と期待度の高さの裏返しではないかと編集スタッフは勝手に解釈しております。
そんなシーダートは水上戦闘機で、シーマスターは爆撃や機雷敷設もこなすジェット飛行艇。海面上を自由自在に発着し、しかも超音速。洋上の水上機母艦はもちろん、潜水艦からも燃料や多彩な兵装を供給可能という両機の構想は、1960年代後半から70年代にかけてテレビ放映され、当時のSF好きな少年少女たちを魅了した『サンダーバード』や『キャプテン・スカーレット』『原潜シービュー号』『謎の円盤UFO』といった特撮ドラマの香りがプンプン漂ってきます。
しかし、両機はこうしたドラマのネタにされるためだけの気まぐれで作られたものではなく、アメリカ海軍が1950年代前半から大マジメで取り組んだ「シープレーン・ストライキングフォース」(SSF)というコンセプトのもとで開発された機材でした。
本号ではこのSSF構想を踏まえつつ、時代の徒花として終わるも強烈な個性でいまも存在感を放ち続ける両機を徹底解説しています。
いまはオジサン、オバサンになってしまった当時の少年少女はもちろん、スマホ世代の若い読者の皆さんもぜひご購読くださいますようお願い申し上げます。
というわけで、今回惜しくも採用されなかった佐竹先生により珠玉のボツ・カバーイラストの候補画を一挙紹介いたします。ご覧ください
あの当時は、米国の勢いや資金が豊富な時期だったので、次々と新型機が開発されていた記憶が朧気にあります。
しかし、その中で、敢えてマイナーな機種を選択された編集部諸氏の挑戦意欲と努力に敬意を表したいと存じます。
しかし、一寸思い浮かんだだけで、まだ世界の傑作機に搭乗していない量産機種があるように思えてなりません。寡聞の故かもしれませんが。
そこで、自衛隊に縁のある機種を中心に、米国機で取り上げていただきたい量産機を書きしますので、今後の編集部諸氏の検討対象に加えて頂ければと存じます。
A. 自衛隊で使用した機種
1. グラマン S-2/E-1/C-1シリーズ
2. ロッキード C-130/AC-130/MC-130シリーズ
3. ビーチ T-34シリーズ(ターボメンターやKMも含めていただければ幸甚です。)
4. ・バートル CH-46シリーズ(川重でライセンス生産したV-107も含めて)
5. ボーイング・バートル CH-47シリーズ
6. ヒューズ OH-6シリーズ
7. シコルスキー CH-53/MH-53シリーズ
B. 自衛隊関係で増補改訂をお願いしたい機種
1. ベル AH-1シリーズ
C. 自衛隊には関係しない機種
1. ベル T-37/A-37シリーズ
浅学の為、誤解などあればご容赦ください。
今年も、編集部諸氏のご健勝、ご多幸とご健筆を祈念しております。