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航空専門誌の文林堂『航空ファン』&『世界の傑作機』公式ブログ

ホンモノの『空飛ぶ広報室』

2013-04-15 20:02:01 | BLOG×記事
皆さんは昨夜からTBS系列で放送が始まった日曜劇場『空飛ぶ広報室』をご覧になりましたか? 
これは有川 浩さんの同名小説(幻冬舎刊)をドラマ化したもので、航空自衛隊を舞台に
その広報室に勤務する元戦闘機パイロット、空井2尉(綾野 剛さん)と
女性TVディレクター稲葉リカ(新垣結衣さん)の人間関係を描くストーリーです。


小説『空飛ぶ広報室』は直木賞候補にもノミネートされましたが、一般の人にも
分かりやすく、かつマニアックな方にも「あ~、あるある」といった共感をもって
読むことができる、興味深い作品です。なにより航空幕僚監部広報室を舞台とすることで
空自のさまざまな仕事を描けるというのは、なかなかのアイデアだと思います。

今日は仕事の関係で、その空幕広報室に出かけてきました。


航空幕僚監部広報室、通称“空幕広報室”は市ヶ谷の防衛省内にあります。
上写真左の建物の上層階に位置しますが、一般の方も申し込めば見学できる防衛省にあって、
この建物はツアーコースからは外れています。

ちなみにこの空幕広報室、広報班と報道班に分かれており、それを統括する広報室長が
いるのですが(ドラマでは柴田恭兵さん演じる鷺坂1佐が室長です)、
広報班はイベントやテレビなどの企画モノへの協力といった仕事を担当、
一方で報道班はテレビのニュースや新聞といった、防衛関係の報道対応を仕事としています。
ということで、私たちのような航空雑誌も報道班にお世話になることが多いのですが、
ブルーインパルス関連など、イベントなどの面では広報班にもよくお世話になっています。
そして今回の『空飛ぶ広報室』ドラマ化などは、まさに広報班のお仕事というわけです。
ドラマでは主人公の空井2尉や片山1尉(要 潤さん)、比嘉1曹(ムロツヨシさん)らが
広報班、柚木3佐(水野美紀さん)や槙3佐(高橋 努さん)は報道班の所属という設定です。

ドラマのなかでも広報室のシーンがたくさん出てきますが、あれはスタジオに組まれた
セットです。とはいえ、小道具を広報室から貸し出したりもしているし、セットを
建て込む際に実際の広報室を取材したとのことで、雰囲気はそっくり。

今日広報室にお邪魔した際、広報班の方に「ブログで『空飛ぶ広報室』について
紹介したいんですが、ホンモノの広報室の写真とか、撮ってもいいですかね?」と
おそるおそる聞いてみると、ドラマの鷺坂1佐のごとく「宣伝になるならどうぞどうぞ」と
明るく快諾をいただいたので、ここでホンモノの『空飛ぶ広報室』をちょっとだけ
ご紹介します。


屋上にはヘリポートもある庁舎の上層階にエレベーターで上り、グルッと回り込むと
そこに広報室があります。

中は広報班と報道班の机が並ぶメインの部屋を挟んで、広報室長室と応接室があります。




写真は上が広報班の机(画面奥が入口)、下が入口側から見た報道班の机です。
この日も皆さん忙しそうに仕事をこなしていましたが、その雰囲気はドラマのセットと
そっくりだと思いませんか? 


ちなみにこの庁舎は中央が吹き抜けになっていますが、広報室のある階には大きな
『空飛ぶ広報室』のポスターも。このポスター、この庁舎の1階エントランスホールにも
飾られています。
また、5月号P.122でも紹介したとおり、航空自衛隊のホームページでも
『空飛ぶ広報室』という空幕広報室発信のコーナーがありますので、ぜひ覗いてみてください。
広報班の皆さんは、この小説・ドラマが、多くの人に航空自衛隊というのが
どんな組織なのかを広く知ってもらういい機会になってほしいと思っているはず。
編集部としても『航空ファン』の読者の皆さんにも、自衛隊を知らない皆さんにも、
お薦めしたい小説&ドラマです。


そしてそんな私のリクエストにも快く対応してくれた広報室ですが、国際問題としては
北朝鮮のミサイル事案もまだまだ緊迫状態で、金日成主席の誕生日にあたる今日は
とくに厳重な警戒もしなければいけない状態。防衛省の同じ敷地内のグラウンドには
PAC-3が展開しており、広報室はこうした状況への報道対応にも当たっているのです。

コメント (4)
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