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ドゥテルテ大統領の、講演スピーチ全文を読むと、彼の本音が理解できる。

2016年10月25日 14時33分54秒 | 日記
 10月20日午後、張高麗筆頭副首相に伴われたドゥテルテ大統領は、人民大会堂3階の小ホールで開かれた「中比経済貿易提携フォーラム」の開会式に参加し、その会場で行ったスピーチの全文が、「現代ビジネス」に掲載されている。

 解説部分は、あえて省略しました。中国に対するリップサービスではないかと、筆者は感じるところもありますが、結構ドゥテルテ氏がアメリカに対しての感情を素直に表現している面もあり、親日派といわれているが、日本政府のフィリピンへの借款などの態度に、冷たさを感じている面なども、素直に発言している。

 今日来日した後の、安倍官邸との会談内容も見ものである。

(現代ビジネスより貼り付け)

日米の対中戦略が完全に吹っ飛んだ「ドゥテルテ訪中」の衝撃!
問題の「スピーチ」を全文掲載
2016.10.25

 「とどのつまり、アメリカ人の品性の何が問題なのか? 東洋の紳士として言わせてもらえば、フィリピン人も含めた東洋人というのは誰でも、羞恥心というものを持ち合わせている。東洋人は性格が比較的穏やかで、真実がどこにあるかを知っていても冷静に話し、決して大声で喚き散らしたりしない。

 ところがアメリカ人たるや、声がデカくて、文明人の範疇を超える音量だ。実際に、多くの人がそう思っている。東洋人は比較的穏やかで、居丈高に相手を見下したり、顎や指で指図するようなことはしないが、奴らはそうでないのだ。

 私の身体には、中国人の血液、マロ(男性神)の血液、そしてビサヤ人(フィリピン原住民)の血液が流れている。私はこれらの民族の特質を研究したことがある。その結果、発見したのは、われわれ東洋人というのは、文化の奥底が非常に深くて濃厚な民族だということだ(拍手)。ただ問題は、われわれが西洋人と話をすると、それがアメリカ人だろうが他の西洋人だろうが、まったくもって非文化的な輩だということを発見するのだ(拍手)。

 貿易関係の話をすれば、私は今日のフォーラムを十分に利用するつもりだ。もし今日お越しの中国の皆さんがカネを持っているのなら、実際に多くのフィリピンの華僑は大いにカネを持っているが、私は忠告したい。アメリカ人がやって来るのを見たら、すぐに口を閉じろと(笑)。奴らを対話の仲間に入れるんじゃない。そうでないと、あななたち中国人は皆、アホだ(笑いと拍手)。華僑がアメリカ人と話をしだしたら、それは有り金をスッちまう最も早い方法だ(笑)。

 オレは23年間、市長をやってたが、しょっちゅうアメリカ人が市長室にやって来て、口上を述べたものだ。中国人なら、普通のビジネスをやりにフィリピンへ来るだろう。フィリピンから果物を輸入するとかだ。だがアメリカ人は、鉱物の採掘とか、われわれの得にならないことばかりやりに来る。フィリピンの採鉱場の多くはアメリカ人が牛耳っている。われわれフィリピン人にとっては、アメリカ人とのビジネスは、百害あって一利なしだ。中国人はわれわれと穏やかにビジネスをやるが、アメリカ人はウルサい上に文化というものがない。

 オレはこれまでいろんな経験をしてきたが、アメリカ人のことは、心から好きになれない。それは単に、物事の進め方が異なるからというだけではない。

 もうだいぶ前の話だが、アメリカ人の傲慢さを思い知らされたことがあった。それはブラジルを訪問した時のことだ。その時はロサンゼルスを経由して行ったが、ロサンゼルス空港で税関職員に、何度も詰問されたのだ。その職員は黒人だった。服も黒いし、下げてる銃も黒かった。
ソイツがオレに、パスポートを見せろと命じた。当時オレは、下院議員だったから、公用パスポートを持っていた。奴はオレのパスポートを見ながら、今度はインビテーションカードも出せと言ってきた。その時のインビテーションカードは、ブラジルが出してくれたものだった。しかもオレは持参していなかった。

 そうしたらその職員は、オレを尋問室まで連れて行って、また一から尋問を始めた。そこでオレは言ってやった。「これ以上、オレを尋問するんだったら、すぐにフィリピンへ戻る」。それがオレにとって、最後のアメリカの旅だ。

 多分、遠からずアメリカ人は、ビジネスをやろうとしてフィリピンへやって来るだろう。その中の一部は、変態ロリコン野郎を保護したりしているのだ。ソイツらはパスポートすら持っていなくて、直接、アメリカ領事官へ駈け込んだりする。

 奴らはきっと、いまでもフィリピンを自国の植民地と勘違いしているのだろう。アメリカという馬は、いつだってお高く留まっている。お前らが今度フィリピンに来る時は、まずビザを取得しろってんだ(拍手)。

 アメリカ人は、経済をうまくコントロールすることができない。アメリカは世界最大の工業国だと自負しているが、それだってナンセンスのひと言だ。もしも世界最強の工業国だったら、なぜ中国から3兆ドルも借金しているのか?(拍手) 借金にも限度額ってものがあるだろう。

 中国は太っ腹だから、ここにお集まりの皆さんも貸してくれるって? ならオレに、50億ドルばかし貸してくれ(笑)。オレはそのカネを、一時使わせてもらい、利子を除いて返すから(笑)。フィリピン人ってのは、借金はちゃんと返すんだ(拍手)。

 中国とフィリピンは、大変仲が良い。それでアメリカは焦っている。アメリカ人はプーチンのことも恐れている。それは、プーチンに自信があるからだ。ヨーロッパはいまやガタガタしていて、ギリシャはもはや自力では立ち直れない。アメリカはアフガニスタンで酷いことをやらかしたせいで、自国の医療システムさえ整えられなくなっている。

 東南アジアに目を移すと、カンボジアは中国の真の友人だ。盟友と言ってもいいだろう。ラオスもそうだ。ベトナムもそうだ。インドネシアは中立かな。そしてフィリピンはと言えば、このドゥテルテ大統領は、大変中国寄りだ(拍手)。

 中国人には、東洋人の品性がある。ところかまわず人に命令したりしない。中国人の要求は、世界の人々の了解の範囲内だ。中国は率先してAIIB(アジアインフラ投資銀行)を設立してくれた。この時も、アメリカは一敗地にまみれたのだ。アメリカはAIIBへの準備を怠った。なぜなら奴らは、リスクを取ろうとしないからだ。フィリピンから見れば、わが国の国益のために、アメリカが犠牲になればよいのだ。

 フィリピンの法治の問題についても言っておきたい。オレはこれから新しい政策を打ち出していく。それは刑罰に関することも含めてだ。現実主義を貫こうじゃないか。われわれは腐敗に反対する。何人であろうと、腐敗を疑う者がいたら、大丈夫だからオレに言ってこい。オレは頑として反腐敗を支持する。

 商人というのは、時に袖の下を渡したりする。カネというのは使いようだからだ。例えば、ある人は援助してくれる。居丈高な態度で。日本なんかがそうだ。だが中国は違う。中国も援助や借款をしてくれるが、空手形を切ったりはしない。それが中国とアメリカとの最大の違いだ。

 国と国との関係というのは、実際の利益を生み出すものでないといけない。だがオレには、アメリカが何をやりたいのかが見えないのだ。そこでオレは、進む道を変えることにした。

 アメリカはいつだって、何の理由もなしに、とにかくアメリカ人に歩調を合わせろと言う。だがそんなことをしたって、フィリピン人には何の得にもならないのだ。その結果、いつも選挙は腐敗にまみれているし、経済だって一向によくならない。

 オレが本当に理解不能なのは、腐敗が出てきたって、アメリカの奴らは、まだそこにカネをつぎ込もうとするのだ。だからフィリピン人は、アメリカ人のカネを、争って掴もうとする。だがそういうカネに限って生かされない。実際、アメリカ人が提供する高利貸しの資金は、役に立ったためしがない。

 オレがダバオで働いていた時、当時は貧困率が非常に高かった。それは、市の職員が腐敗していたからだった。一部の市民はバナナと柿を売るだけの日々で、早朝から真っ黒になって仕事し、交通も不便で、生活は困難を極めていた。政府の人々はこうした庶民の気持ちを、身をもって観察しないといけない。だがアメリカ人は、フィリピン人の境遇を真から変えることはできなかった。日本も同じだ。

 インド大使は、今日ここに来てないだろうな。インド人はどこへでも行って高利貸しをやる。フィリピンが経済的苦境に陥っていようがお構いなしだ。奴らはカネは貸してくれる。だがその代わり、奴らが指定するものを買わなきゃいけない。インドの冷蔵庫とかだ。そうでないとカネを貸してくれない。だから条件付きなのだ。利率も高くて、元金の倍も取ることさえある。

 そんなことが、ずっと続いてきた。そしてフィリピン国内のどの政党も、これまで真の解決には至らなかった。
オレは家を2軒持っている。一軒目の家は他人に貸している。だから家賃収入が入って悠々自適だ。だが帰る家もない人々の生活は、凄惨を極めているのだ。

 日本が、フィリピンを助けてくれるという。中国もそうだ。日本は鉄道をよくしてくれるという。あと韓国もそうだ。でもわれわれが一番望むのは、中国からの借款だ。なぜなら中国は時に長期借款にしてくれるし、後になって「両国の友誼に鑑みて」借金をチャラにしてくれたりする。

 だが日本と韓国の場合は、そうはいかない。だから中国からの資金援助があれば、もう十分だ。そしてわれわれがさらに嬉しいのは、あなたたち中国人は、誠意に満ちていることだ。

 中国は元来、他国を侵害したりしない。侮辱することもない。これはオレにとって大変重要なことだ。オレの母親の父は中国人だ。だからオレは中国人の流儀は分かっている。友人として、中国はいつでも快く助けてくれる。われわれの友誼は源遠流長なのだ。オレは自分のルーツによって、そのようによく理解している。

 オレが強調したいのは、今日のフォーラムは大変素晴らしいということだ。中国の企業は、どんどんフィリピンへ来て投資してほしい。それはインフラ建設も含めてだ。われわれが必要としているものは数多くある。どうか積極的に考えてほしい。

 借款であれば、長期借款にしてほしい。鉄道建設の援助をしてくれるのは、もっとありがたい。メンランラオ鉄道がつながれば、社会の流動性は増すだろう。鉄道建設によって貨物輸送が増えることを、強く望んでいる。

 フィリピン国内の鉄道は、便利で安全で、コストも安い。安全性は、もちろん政府が第一に考えるべきことだ。われわれはフィリピン共和党とも話しているが、よい方向に向かっている。

 テロとの戦いに至っては、話し合いの余地はない。これらの問題は解決できる。われわれは中国政府と習近平主席に保証する。フィリピン国内の状況は改善していると。

 フィリピン政府は中国からの資金を使うが、絶対に腐敗問題は起こさない。もしどこかに腐敗があったら、私に言ってきてほしい。どんな人間にブチ当たろうが、必ず腐敗分子はブッ倒す。反テロも高らかにブチ上げる。そうしてこそ皆さんも、積極的にフィリピンに投資しようと思うだろうから。

 他の問題、例えば移民とかの問題も、われわれは頑張って解決していく。決然と宣言し、固く努力していく。恐れるものは何もない。変革の推進は決然と行うものであり、そこに譲歩の余地はない。腐敗に対しても譲歩はできない。きょろきょろ、もたもたしていては、問題の解決にはならない。

 私は皆さんに保証する。われわれは必ずや、発展してみせると。発展してこそ資金が生まれ、商談もできる。基本的な生活が問題なくなれば、車がほしいとか他の高い要求が出てきて、資金が足りなくなる。だから借款が必要なのだ。さっきも言ったが、われわれは中国の援助を得たこと、特に必要とする領域において援助を得たことは忘れない。

 政治や文化が目まぐるしく変化していくこの時代にあって、アメリカはすでに敗北者だ。私は引き続き、中国に寄りかかっていく。思想的には、中国とロシアの双方に寄りかかっていく。私はプーチンにもこう言いたい。フィリピン、中国、ロシアは、互いによきパートナーであると。

 フィリピン国内のオレの政敵たちは、オレを起訴できると言う。だが奴らには何の根拠もない。選挙期間中からオレを非難し、いまだに非難している。オバマとアメリカ国務省のスポークスマンも、オレのことを非難しっぱなしだ。オレは奴らのことを理解しようとしてきた。だが奴らはオレのことを評価しない。

 フィリピンには400万人もの麻薬患者がいるのだ。オレはこれまで、丁寧に説明してきた。だが理解してくれないから、遠慮なく奴らへの怒りを表すようになったのだ。

 アメリカの奴らは、人権問題についてもとやかく言う。人権問題については、オレはこれまで言ってきた通りだ。奴らがわが国を滅ぼす気なら、オレは奴らとオサラバする。オレにはフィリピン人一人ひとりを保護する義務があるからだ。

 それから、これまで明らかにしてこなかった違法な処罰をする問題についてだが、一部メディアは事実と異なる報道をしている。アメリカも不実なことを発表している。だがアメリカの指導者は、これについていまだ謝罪していない。この傲慢さこそが、奴らと中国との思想の違いだ。

 オレはここに謹んで宣布する。アメリカとの関係を離脱する。軍事的にも経済的にも離脱する。もしあなたたち中国がアメリカとの間で、経済上の問題が起こったなら、われわれが中国の味方になろう。あなたたちがわれわれの味方になってくれているように」

(貼り付け終わり)