対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

第3次猿十番碁第3局 第3譜 「責任」

2010-04-10 09:09:49 | 棋譜
実戦図3(44-47手)


黒44では当然白△をターゲットに、
周りの厚みを活かさなければならない。

真っ先に思いついたのは黒Aの辺りに打ち込むことだが、
取られはしないだろうが、
いかにも「俗」「焼餅」のような気がして気が引けた。

次に考えたは黒Bで△を遠く睨みつつ、
白Aの飛込みを狙いとするものだが、
右辺を囲われても△を攻めきる自信がもう一つだったし、
△を動かれてもAの飛び込みがどれほど効果的なのか、
もう一つピンとこなかった。

今思えば黒Cなんかもあったのかもしれないが、
これももう一つ狙いがハッキリしない。

結局「より目標を明確に厳しくして△の動き出しを促す」
という意味で実戦黒44を選択したが、
これもちょっと「なんだかな」。
ここまで悪いことはやっていないが、
構想が悪かったのだろうか?

ともあれ黒44に対するhexaさんの答えは白46。
えっ?」
「黒46と△を切り離されてどうするの」
特に手段もなさそうなので素直に黒46とハザマを切ったが、
「△は切り離されてもまだ味がある」
と軽く見たという意味だろうか?

そしてまた白47と軽い飛び出し。
全く「無責任な碁」で困ってしまう。
その昔、安倍プロだったか石田芳プロだったかが、
山部プロの碁を称してこういったらしい。

白47には黒Dも考えたが、
上辺が重複気味な感じでこれも心がすすまなかった。
今、思えば黒Eなどと更に押し付ける手もあるかもしれないが、
今度はそこで△を動き出されると、
上手く攻められるかどうか不安が残る。

私の方は厚みを活かさなければならない「責任」があって、
色々と悩ましい。

第3次猿十番碁第3局 第2譜 「ジョバンニ」

2010-04-08 22:15:06 | 棋譜
対局前のチャットで、私が
「囲碁でも将棋でも、どうしても(知識に頼れる)序盤重視、
いわば序盤の鬼になってしまう」
というような話をしていたら、hexaさんが
「ジョバンニみたいですね」。

ジョバンニ…中々いいネーミングで気に入った。
「序盤の鬼」を自ら名乗るには、
ヘボ過ぎるの重々承知しているので、
それをちょっと茶化した感じの響きがピッタリだし、
好きな国の一つであるイタリア系のネーミングというのも良い。
これからはジョバンニを名乗ることにしようか。

実戦図2(3~43手)


さてジョバンニとしては、
実戦4・6と大場を占めたのは、
前回も書いた「天元への挑戦」からヒント得た予定の進行。
盤面を再度縦に割って、やはり格好良い。

黒8の一間バサミは
「ちょっと適切ではないかもしれない」
と迷ったところだが、
別のハサミよりは使い慣れているので採用した。
ただやはり左辺星の三間高バサミぐらいだったかも。
ジョバンニとしてはこういうところも色々考え過ぎてしまう。

対するhexaさんは「良くも悪くも」相手の意図を外すのが得意。

白9の三々はベーシックながら、
hexaさんは選択してこないと考えていたので、少々意外。
またベーシックを選びながら、
15で白Aが定石を打たなかったのも意外。
ただジョバンニとしては黒、不満ない。

黒16から決めるのは気が引けたが、
確実に実戦の進行になり、
先手をとれそうなところに惚れた。
ただ今見れば黒18ではBとナダレるのが
左下ともマッチしているようにも思うし、
黒20では黒CとかDに打つところだったかも。
先にも言ったように黒20と打てば、
ほぼ確実に白21が期待できるところが魅力ではあるが…。

黒22も一間高ガカリも左上と同じ意図で天元を意識し、
先手を取ろうとしたもの。
また同様に黒28の二間高ジマリもそうだし、
黒32も「先手を譲りたくない」という気持ちの表れである。

参考図1


平凡に打つなら参考図1だが、
これはこのままで白は(ちゃんと打てば)生きているので、
白に手番が移るの嫌なのだ。。

hexaさんの応手がちょっと間違ったためかもしれないが、
実戦は狙い通り先手を維持。
さぁ、その先手をどこに振り向けるかががまた悩ましい。

第3次猿十番碁第3局 第1譜 「天地明察」

2010-04-06 21:05:18 | 棋譜
実戦図(1~2手)


天地明察

とチャット高く(!?)2手目天元に打ったが、
件の本を意識していたわけではない。
というか渋川春海(保井算哲)が主人公の人気小説ということで、
囲碁ブロガーの間で騒がれているという情報だけで、
どういう小説なのかすら知らない。

また連勝に気をよくしてhexaさんをナメていたわけでもない。

5年ぐらい前から
「2子局で打つ機会があれば打ちたい」
と、ずっと暖めていた構想なのだ。
盤面を真っ二つに分断した黒石の並びが、
どこか「合理的で美しく」はないだろうか?

尤も真剣勝負である以上、
負け越している状態ではこういった特殊布石は打ちにくいし、
先番(逆コミ6目半)と2子局(6目半)を打っていることから、
2番勝ち越して2子局の番としては一番余裕のある、
このタイミングにしか打てなかったと察せられたい。

ただ普段は新たな布石を打つ場合は、
事前にネット碁で試してみたり文献やプロの碁を並べたりするのだが、
今回はそういった時間がとれなかった。
天元への挑戦」の前半を少し目で追ったぐらい。
そういう意味では、やはり多少は驕りみたいなものはあったかも。

尚、本局は既にhexaさんが記事にしているが、
例の如く一切それらは読まず、
私が対局中どんなことを考えていたかを綴ることにする。
上手と下手の心理の違いを楽しまれたい。

新刊棋書情報「中国流布石だけで勝つ方法」

2010-04-04 21:10:22 | 棋書
紹介が遅れたが、3月下旬に発売された
決定版!中国流布石だけで勝つ方法
(MYCOM:小松秀樹著。以下、「勝つ方法」)。

まえがきを読むと分かるが2004年7月に刊行された、
中国流をシステム化することを狙いとした、
下の「中国流の徹底解明」(以下、「徹底解明」)の増補改訂版である。
構成は内藤由起子。



しかし「大幅に加筆」したという一文に偽りなく、
ざっと見た感じでは半分以上が書き換えられている。

ケースA


具体的には「徹底解明」では第1章で
上のケースAの形を中心に解説しているのに対し

ケースB


「勝つ方法」では最近のプロの流行であるケースB、
白1のカカリから派生する変化を中心としている。
尚、「徹底解明」ではケースBは4ページのみ。



また上の白5、一間バサミに対して、
黒6の二間高ガカリが流行っているというのも新しい情報だし、



また上の白6の小ゲイマジマリという対策も
「徹底解明」では取り上げられていなかった。
私は打たれたことないけれど。

その他、「徹底解明」の第5章「アマの碁指南」は、
「勝つ方法」には掲載されていない。
また数局掲載されている参考譜も一新されている。

個人的には今回の修正点はどれも賛成で、
概ね「徹底解明」からより洗練された内容になっていると思う。
タイトルは無理があるので、いただけないが…。

「徹底解明」「勝つ方法」どちらか一冊持っていれば、
他方は不要と思うが、
上記のように一方にしか載っていない情報もあるので、
一応、図書館などで目を通す必要はあるかもしれない。

第3次猿十番碁第2局 第7譜

2010-04-03 12:50:51 | 棋譜
実戦図7(190-205手)


黒191でコウを解消。
白192から右辺を生きに来たものの、
後手生きなのが哀しいところ。

「しからば」
と黒199から左上を取りにいったが、
ちょっと見落としがあった。

参考図7


黒201で予定通り参考図7の黒1から取りにいくと、
白4のホウリコミのコウがある。
これは危ない。

というわけで黒201と慌てて手入れしたため、
黒199の一手が1手と1目損の悪手となったが、
黒203とこっちが取れるのだから問題ない。

黒205と打ち抜いて
「オイオトシにはならんよ」
と啖呵を切ったところで白投了。

まぁ、本局はやることなすこと全て上手くいったという感じ。
それでも危なそうなところが数箇所あるのが切ないが、
まずは出来過ぎといっていいだろう。

これで3連勝で打ち込みにイーシャンテン。
次の2子局(コミ6目半)でリーチと行きたいところだが…。

(;SZ[19]PB[GoEisukeGo]PW[hexagoban]KM[-6.5]
RE[B+Resign];B[qd];W[dd];B[pq];W[oc];B[cp]
;W[po];B[pe];W[md];B[qo];W[qn];B[qp];W[pn]
;B[nq];W[qj];B[qh];W[oj];B[cf];W[fq];B[dq]
;W[iq];B[fc];W[df];B[dg];W[ef];B[cd];W[ce]
;B[be];W[de];B[bg];W[cc];B[bd];W[eg];B[dh]
;W[jc];B[id];W[ig];B[jd];W[kc];B[ic];W[ec]
;B[eb];W[gb];B[gc];W[ib];B[hb];W[ha];B[hc]
;W[jb];B[fb];W[ga];B[db];W[dc];B[hg];W[hf]
;B[if];W[hh];B[gg];W[gf];B[gh];W[eh];B[he]
;W[fg];B[ge];W[ff];B[ih];W[jg];B[hi];W[jf]
;B[bb];W[ie];B[je];W[if];B[di];W[cn];B[eo]
;W[cj];B[cl];W[en];B[do];W[cm];B[dl];W[em]
;B[fp];W[gq];B[fn];W[fm];B[gn];W[bk];B[dj]
;W[bl];B[kq];W[io];B[hp];W[jq];B[kp];W[jo]
;B[bo];W[ek];B[dk];W[gm];B[hn];W[im];B[bn]
;W[bm];B[gp];W[jr];B[hm];W[hl];B[il];W[hk]
;B[fi];W[ei];B[ej];W[fj];B[gj];W[fk];B[ij]
;W[ik];B[jh];W[jl];B[lh];W[fh];B[gi];W[lf]
;B[kk];W[er];B[dr];W[qc];B[rc];W[qb];B[nl]
;W[pp];B[qq];W[rb];B[pl];W[ql];B[pk];W[qk]
;B[pj];W[pi];B[qi];W[ph];B[pg];W[og];B[pf]
;W[ni];B[mg];W[nk];B[pm];W[qm];B[ml];W[ng]
;B[mf];W[mk];B[ll];W[me];B[nf];W[li];B[nh]
;W[ki];B[kh];W[jj];B[jk];W[ol];B[om];W[ok]
;B[nn];W[no];B[mo];W[mp];B[np];W[op];B[oq]
;W[mn];B[oo];W[on];B[nm];W[no];B[lo];W[ln]
;B[oo];W[cb];B[ca];W[no];B[ji];W[kj];B[oo]
;W[lk];B[kl];W[mj];B[no];W[ro];B[rp];W[so]
;B[rj];W[rk];B[ri];W[sk];B[kf];W[kg];B[mh]
;W[ke];B[mi];W[ba];B[aa])