目を剥いた。
「アマの知らない布石」(MYCOM:安倍吉輝著)中の、ある局面図が眼に入った時のことである。
「第3布石 変形中国流」の項の話。
P.27からP.32までの計10図では、左上の黒のシマリがこうなっている形で、解説が進む。
ところがP.33からP.36の計7図では、突如としてシマリが以下の方向になっているのだ!
最後のまとめ、55手までの全手順図もそう。
なんじゃあ、こりゃあ!
一瞬、配置を変えて考える解説が始まったのかと、読み返してしまった。
調べてみるとどうやら、最初の図のシマリが正しい模様。
石の方向からしてもそうだろう。
しかしネットで調べることの出来ない人は、絶対戸惑っているはず。
本だけではどちらが正しいか、判断のしようがない。
それに題材とされた対局を打った、メイエン先生とチクン先生対しても、とても失礼な行為だろう。
見方によってはメイエン先生と趙先生が、後者の図のような「変な(?)打ち方を、平気でしている」と公言しているともとれるから。
全然碁のストーリーが違う。
また同時に、こういういい加減な図を元にされた解説の質も、当然問われる。
どんなに良い本でも、これでは台無しだ。
もう既に修正がなされているかもしれないが、MYCOMは棋譜の誤植だけは、今後絶対ないようにしていただきたい。
今回のようなケースなら、まだ間違いだとすぐわかるけれど、本当に読者が分からないような微妙な誤植の場合、棋譜が後世に謝って伝えられてしまう危険もある。
それは少なくとも碁を芸術の一環と考えるならば、とても罪深い行為ではなかろうか?
大げさかも知れないが。
もっともこの話題が、既にネットに出回っているかと検索してみたが、ヒットしなかった。
やっぱり囲碁棋書は売れず、読まれていないんでしょうね…(涙)。
「アマの知らない布石」(MYCOM:安倍吉輝著)中の、ある局面図が眼に入った時のことである。
「第3布石 変形中国流」の項の話。
P.27からP.32までの計10図では、左上の黒のシマリがこうなっている形で、解説が進む。
ところがP.33からP.36の計7図では、突如としてシマリが以下の方向になっているのだ!
最後のまとめ、55手までの全手順図もそう。
なんじゃあ、こりゃあ!
一瞬、配置を変えて考える解説が始まったのかと、読み返してしまった。
調べてみるとどうやら、最初の図のシマリが正しい模様。
石の方向からしてもそうだろう。
しかしネットで調べることの出来ない人は、絶対戸惑っているはず。
本だけではどちらが正しいか、判断のしようがない。
それに題材とされた対局を打った、メイエン先生とチクン先生対しても、とても失礼な行為だろう。
見方によってはメイエン先生と趙先生が、後者の図のような「変な(?)打ち方を、平気でしている」と公言しているともとれるから。
全然碁のストーリーが違う。
また同時に、こういういい加減な図を元にされた解説の質も、当然問われる。
どんなに良い本でも、これでは台無しだ。
もう既に修正がなされているかもしれないが、MYCOMは棋譜の誤植だけは、今後絶対ないようにしていただきたい。
今回のようなケースなら、まだ間違いだとすぐわかるけれど、本当に読者が分からないような微妙な誤植の場合、棋譜が後世に謝って伝えられてしまう危険もある。
それは少なくとも碁を芸術の一環と考えるならば、とても罪深い行為ではなかろうか?
大げさかも知れないが。
もっともこの話題が、既にネットに出回っているかと検索してみたが、ヒットしなかった。
やっぱり囲碁棋書は売れず、読まれていないんでしょうね…(涙)。
という表現が正しいかどうかはわかりませんが、調べた棋譜は最初の図のシマリの方向になっていました。
今年2月に行われた棋聖戦予選のようです。
>もうちょっと突っ込んだ内容にしてほしかったな。
そうですね。
実際読んだアマが使えるような、ある程度の体系的なまとめ方をして欲しかったです。
もっとも囲碁では将棋の定跡みたいなまとめ方は難しいのでしょうが。
>安倍-白江戦の棋譜は上下が180度裏返しなんですけどわざと?
仰るとおり、これも調べてみると「鏡像」になっていますね。
初手右下が変則なので、一般的なように修正したのかもしれません。
が、これも棋譜の「正確性」という意味では問題があると言えるかも。
もっともこの棋譜は安倍プロご当人が打った棋譜なので、こういう改造も良いと判断されたのかも知れませんが。
ところで、将棋だとこういう奇襲戦法的なものを紹介した本が結構出てますけど、囲碁の方はあんまりありませんのでもうちょっと突っ込んだ内容にしてほしかったな。
あと、安倍-白江戦の棋譜は上下が180度裏返しなんですけどわざと?(囲碁クラブ及び囲碁年鑑に載った棋譜は初手が右下)
私もメールしようかと思ったのですが、生来モノグサで…。
何かMYCOMから返答があったら、教えていただけると嬉しいです。
昔、将棋の棋書の関係でMYCOMに
「これ絶版なの?」
というメールを送ったところ、なしの礫だった記憶が…。
棋譜の「著作権」を主張するくらいならば、その棋譜データそのものを棋院には大切に扱って欲しいですね。
お金に関係なく。
新しい本に魅力がないということですが、まだまだ囲碁は切り口次第で面白い企画の本が出せると思っているのは、私だけでしょうか?
え?
秀策全集もですか?
全集ものだと、ヘタすると間違っていることに気づかない可能性もありますよね。
気がつけばいいのですが、そうでないときが怖い。
せーぶんどー…は、大丈夫かと思っていたのに…。
誤記といえば、こないだのNHK杯小松vs武宮(正)戦で、武宮先生が星に上ゲイマガカリという奇手を打ちましたが、一番古い記録では道知が打ったとされていた。
しかしこれも実は、誤記(ただの小ゲイマ)だったというエピソードもありました。
hexagoban「最近、新刊に関しては食傷気味であり、よほど新しい企画や切り口のものでない限り、ほとんど観ていません、古くてもいい本が沢山あるので...。
初版初刷に誤植はつきものですが、作り手のチェックのいい加減さを露呈するようなものは、やはり出版社自体に不信感を抱いてしまいますね。残念なことですが」
秀策全集をはじめ、古典全集は誤植のオンパレードです。
手順がダブってる、何手か抜けてる、手順が間違ってる。
近年発行された本にも古典の棋譜の誤植は結構あるんですよね。
印刷する前に一回並べてみれば分かるのにそれをしない・・・
解説も手数がおかしかったりっていうのは当然です。
注意しないと高段者でも勘違いしそうなこともあるんで、
私も前々から酷いと思ってました。