対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
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新刊棋書情報「新版基本定石事典」

2010-02-21 23:56:03 | 棋書
店頭に「新版基本定石事典」(以下、高尾版)が平積みになっていた。

1985年に増補改訂された「基本定石事典」(以下、石田版)の後継だが、
著者が新しくgooブロガーの高尾プロとなっている。
尚、編集協力には同じくgooブロガーの大橋プロの名前が。
大橋プロはもっとアピールしなきゃ!
編集は川熊博行。

概ね石田版の形を引き継いでおり、
基本1ページに4図を用いて解説。
上巻に小目、下巻に星、目はずし、高目、三々を収録しているのも一緒。

ただ気づいた範囲で、2箇所ほど変更点がある。

一つは石田版でも代表的な基本定石には※※印を付記していたが、
高尾版では更に盤面図を薄く灰色で着色し、
よりひと目で見つけやすいようになっている。

二つ目に全局図を用いたプロの実戦例がなくなったこと。
賛否両論あろうが、文章と図が増えた分、
定石の解説が詳細になったと判断したい。

それから心持ち、フォントが読みやすくなっているような気がする。

細かいながら嬉しい工夫だが、
欲を言えば、ひと目で「黒良し、白良し」がわかるような、
何かマークがあれば尚、良かったかもしれない。



気になる収録定石だが、
例えば石田版にない近年の代表ともいえる、
上図の定石もしっかり収録されており
4ページ16図を用いて解説されている。

しかしやはり紙面に限界があるので、
細かい枝葉や成り立ち、裏定石的なところをカバーする意味で、
既刊の「アマの知らない最新定石」などの価値も、
それほどは下がらないと思う。

多少値は張るが、まずは「基本」定石事典の名に違わない。
生涯、定石本を1冊しか買わないなら、間違いなくこれ。
正確には上下二巻本なので2冊だが(笑)。
一般のアマチュアには十分以上の情報量である。