対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
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棋書評「中盤戦の定石」

2010-02-16 20:40:20 | 棋書


中盤戦の定石」(日本棋院:工藤紀夫著)

タイトルから中盤の定型、頻出の形を解説した本を期待していたが、
本を開くといきなり囲碁格言から始まっていたので面食らった。
構成は島道雄。

第1章 中盤戦への前奏

先に述べたとおり囲碁格言集。
中盤を有利に戦うための
土台作りという意図はわからないではないが…。

第2章 中盤戦にできる基本定石

定石というより
「要石、カス石」
「軽い、重い」
「打ち込み、消しの手筋、原則」
の判断といった中盤戦における心得集。
途中、石をとる手筋問題(6題)、
攻めと守りの手筋問題(10題)が挿入されている。

第3章 中盤戦にできる形の定石

こちらも定石というより形の良し悪しのカタログである。
全22型。

第4章 中盤戦にできる攻め合いの定石

攻め合いだけでなく、連絡の筋も含めた手筋問題集。
全43問。
手筋問題の古典「玄々碁経」から5題、「官子譜」から1題取材。

全体として良く言えば網羅的
悪く言えば広く浅くでまとまりがない
私の印象はどちらかといえば後者。
掲載されている問題、テーマのレベルもバラバラで
ターゲット層がみえない。

一冊で済ませたい人以外は、
個々のテーマに絞った
もっとしっかりした本が近年は発売されているので、
そちらをオススメする。

古書店で見送って以来気になっていたが、
買わなくて正解だった(汗)。