対局日誌

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新刊棋書情報「アマの知らない最先端定石」

2006-09-29 00:55:13 | 棋書
MYCOMから「アマの知らない最先端定石」(大矢浩一著)が発売。
その名の通り、最新定石を解説した本だ。
類書に7月に発売された「囲碁の新常識」もあるが、少ぅし(秀栄風)コンセプトが違う。

「新常識」はどちらかというと、基本定石の修正変化や、流行り廃りを紹介するテーマ。
手数が長かったり変化の多い定石や、まだまだ結論の出ていない定石は(多分、意図的に)扱っていない。
文字通り「常識」レベルまで、結論も固まっているものが多い。

対して今回発売の「最先端定石」は、村正や大ナダレの最新型は勿論、「小目にハサミまれた時に、ハサミ返し」

といった研究中のものまで、惜しみなく追求。
結論が出ているかどうかより、とにかく「最先端」、「プロは今、何をテーマに序盤を打っているのかを知って貰う」というところに、より比重が置かれていると言えよう。

何年かに一度は発売して欲しい類の本で、ニーズが高そうなのは確か。
とはいえ重複している部分も少なくなく、近い時期に二冊発売することへの疑問は感じるが。

「最先端定石」には「索引」の他、使いやすそうな定石には「オススメ」マークをつけるなど、実際にアマが実戦で使いやすいようにする工夫も。
先に述べた「小目にハサミまれた時に、ハサミ返し」などは、かなり使えそう。
「新常識」の方はザッと眼を通して、その「新常識」を「確認」すれば事足りる感じなので、どちらかというと手元に置いておきたいのは「最先端定石」の方か?

また、この手の本は「実力向上」というより、プロ棋戦観戦の際の「ガイドブック」としての機能も大きい。
現に今日、対局中の名人戦に登場している

この定石もバッチリ解説。
新聞や雑誌では、実戦の裏側の変化はどうしても解説が省略されるので、本書で知識を補えば、より楽しく、深く観戦出来る。
あるいはいっそのこと「観戦用ガイドブック」として、機能を特化してしまうのも手だったかも知れない。
少々「アマが使う」ことを意識して、プロも参考にするような難しい変化は省略してしまった可能性があるから。
もっともそういう専門的なところは本当は、「碁ワールド」でやるべき事なのかも。

全てのプロ棋戦に興味のある棋客向け。
ただし「基本定石」も打てない(打たない)人が、相手をハメる目的で使うのだけは、オススメしない。

囲碁、特に定石に関しては、「新が古を兼ねる」ということはまずない。
あくまで「従来の定石」の土台にしての「最新定石」。
まずは「定石の常識」をしっかり身につけてから、本書を手に取るのが良いだろう。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
思った以上に (GO!)
2006-09-29 22:40:17
良い感じの本です。



アマが使いやすいようにする配慮が、随所にみられます。

「プロなら気にするが、アマにはあまり関係ない」

ところは、ちゃんとそう書いてあるのには感心しました。



ただ本文にも書きましたように

「基本定石をしっかり学んでから」

本書に取り組みますように(笑)。



流石に、定石のイロハまでは載ってませんから。
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注文中 (pg)
2006-09-29 06:36:40
書店にないので、ネットで注文しました。

大矢先生のfanなので、是非とも買いたい一冊!

定石ってあんまりわかってないので、これで勉強するつもりです!
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