久しぶりに奈良で大学生活をマンキツしてきました。
といっても、学校教育法で定められた大学ではありません。
簡単にいえば「奈良の人に奈良のあれこれを習おう」って”授業”です。
主催は奈良市生涯学習財団ってトコロでして、
興味がある方は→こちらをご覧下さい。
今回の授業は
”奈良で遊ぶ、奈良を遊ぶ~カフェから発信する奈良愛~”って講座です。
実はこの講座、申し込みはしたものの、人気のため抽選となり、
厳正なる抽選の結果「落選」したのでした。
しかし、当選された方が行けなくなり次点の私が繰り上げ当選となり、
「もしよかったらいかがですか?」
と電話をもらったのでした。
「行っていいんですか?」
「はい。でも遠方なので…どうかと思ったんですが」
「行きますっ!絶対行きます!!」
フンガー!
繰上げ当選万歳!
わたし勘違いしてましたが、少数とはいえ20名ほどは参加できると思っていましたが、
参加人数、わずか10名(きらりーん☆)という狭き門だったようで。
ここに繰り上げ当選となれば、当たりもアタリ、大当たりでしょう?!
行かない意味が判らないですよ!!(大謎)
ってことで、行ってきましたよ
>ことのまあかり。
フルコトへは何度か行ったことはあるんですが、
ことのまあかりは初めて。
な~んか敷居が高くてね…(謎)
ま、その話は先生のお話とからめて後でしますが(もったいぶっちゃって)
かつて「アカダマ」という喫茶店があった場所に、
フルコト2号店として、雑貨と喫茶のお店がオープンするってのは知っていたものの、
今まで入ったことがありませんでしたので、絶好のチャンスなのでした。
★
開場時間を少し過ぎた辺りで近鉄奈良駅に着き、一路会場へ。
入り口には「奈良ひとまち大学」のノボリが出ておりまして(!)
「ひとまち大学の方?どうぞ上へ~」の声で階段を登ります。
(会場は二階)
入り口付近
階段には写真一杯
二階のドアを開けると、思ったよりもたくさんの人がすでにおり、
おりょりょ、参加者って本当に少数精鋭(笑)
(先生とスタッフさん合わせた数が、受講者と同じくらいでした)
受付を済ませると、頭巾(ときん)か、
さしば(挿し歯に非ず・翳と書く、高貴な方の姿を隠すもの)を貸していただきます
※この美女はあたくしではございません。公式ツイッター画像です。
私は頭をまとめていたので、髪を崩したくないので翳で。
これで顔を半分隠すと…それらしくなります(謎)
あとはおでこにシール
最初に主催者の方のお話があって、先生のお話に入る前に、
何故か受講生の自己紹介タ~イム?!
え?これってそういう会でしたっけ???
とりあえずどこから来たかとか、どこに住んでるとか、
奈良のなんちゃらが好きだとか、
奈良が好きで引っ越してきちゃいましたとか、
美味しいものを楽しみにきましたとか…とかとか。
私がいちばん遠方かと思いましたが、
愛知からの方もいてびっくりしましたよ、さすがの私も(笑)
自己紹介ではちゃっかり「奈良検定お勉強日記」の話も
させていただきまして、宣伝しておきました。
一通り受講生の自己紹介が終了すると、”先生”がたのオハナシへ。
本日の「先生」は、
ことのまあかり店主でライターの生駒さん、
ことのまあかり店員で藍寧舎代表の金田さん、
ことのまあかり店員で実家が農家だという伊藤さんのお三方。
とりあえず、「ことのまあかり」ができるまで、の前に、
「フルコト」ができるまでのお話をば…。
”コト”の始まり(駄洒落ではございません)は、
フルコトが現在入っている古民家が賃貸物件として出てきたので、
これをなんとかできないかってことで「とりあえず何かやりましょう!」
(その段階では「何か」程度のものだったけど)
で、お店をやることになったという…。
そんないきなりなことなのかと。
やはり、何かを興そうとしたら、勢いというものも必要なのだな。
ってことで、まずは場所がありきだったと。
店主のみなさまは、
「好きなことをやってるだけ。
利益は薄いけど、奈良が好きな人に楽しんでもらえたらいいです」とのこと。
そして、「フルコト」のみならず、
「ことのまあかり」さんができるきっかけってオハナシへ。
2015年の元日に「朝賀の儀」というイベントをして凄く楽しかった。
その他に2014年にも「天平バー」なるイベントもして、
すっごく楽しかった!ことから、飲食店をやりたい!って盛り上がり…。
そうこうしているうちに、惜しまれつつ閉店した
アカダマさんの店舗が借りられることになった…と。
アカダマさんは奈良でいちばん古い喫茶店でした。
「した」というのはすでに閉店されており、
その店があった場所は空いたまま残されておりました。
実はこのアカダマさん(の店主さん)は、
奈良大学通信教育部の卒業生さんで(私も奈良大通信を卒業してます)、
奈良まほろばソムリエ検定のソムリエの第一回合格者(!)でもあります。
勝手に親近感を感じてしまうアイテム揃いで、
実際に奈良好きな人や、奈良大通信生で、店内は繁盛しているってことだったので、
喫茶店にもお邪魔したいというキモチはあったのですが…。
人見知りな内弁慶なもんで(?)
なかなかご縁がなくて、アカダマに訪問することはかなわず。
そうこうしているうちに閉店されてしまいました(T_T)
場所は近鉄奈良駅からも近い立地だったことから、
いろいろと話は持ち込まれるものの、
そういう話たちとはご縁がなかったようで…。
しかし生駒さんたちのお話とはご縁があったようです。
「奈良好きな人ならばいいよ」と貸していただけることになったんだとか。
それらのことはこちらに詳しく出ているので参考にしてください。
ってことで、2015年の元日に「お店やりたーい」って思っていたら、
あれよあれよという間に三月の末にはお店を開店させていたというスピード。
人生やはり勢いに乗るというのは大事ではないかというのを見せ付けられましたよ。
「あの」アカダマさんの後釜に、ことのまあかりが開店というニュースは、
奈良を、そして奈良好きの間を駆け巡ったのでした。
「ことのまあかりって、どういう思いでつけられたんですか?」の質問には、
フルコトの『コト』と、場所という意味の『ま』(←床の間、の間ですな)
ということ、
と。
あかりは、「アカダマ」から受け継いだ室内灯の
あかり(電球色…のみならず、本当に現在も電球?)
と、
宴会のことを「豊の明かり」というのですが、
酒を飲んで顔を赤らめる、からあかりってのもあります、とのこと。
そっか、フルコトのコトなのか。
私は「古都」の「間」かと思ってたんだけど、違うのね。
(メモメモ♪)
豊明(とよのあかり)の節会(せちえ)とは、
新嘗祭や大嘗祭の翌日に、宮中で行われた儀式と宴会。
新穀を天皇が召し上がったあと、群臣にも振舞われ、その後宴会となったもの。
ゆえに最後は「飲めや、歌え」の会となったでしょうし、
酒を飲めば顔も赤くなったことでしょう。
ふむふむ。
そうこうしている間に、その宴会タイムに突入です。
目の前に並べられる「須恵器」「奈良三彩」の食器類にヲヨヨ…。
そう、本日はお話を聞くのみならず、宴会(食事)付です。
夕刻ってこともあって、お酒もOK。
(てか、お店では日中でもアルコールは提供されていますけどね)
私は酔っ払うと赤くなるので、ウメジュースにしちゃいましたが、
「額田女王」とか「家持」だとかそれらしい名前のお酒もありましたよ。
せっかくだから頼めばよかったなあ。
これらは奈良県内のお酒って限定はされておらず、
「家持」は富山のお酒(大伴家持の赴任先が越中だったから)だし、
「額田姫王」は愛知県の額田郡のお酒(名前が一緒なのでこじつけ♪)
って感じ。
まあ、そういう名前がメニュー表に載っているだけでもワクワクなのだからイイのだ。
奈良三彩のお茶碗にはウニと鰒の羹(あつもの)
おおう、もしかしてこれって、「イチゴ煮」ってヤツに近いのではないかと。
香りと味をしみじみと堪能。
須恵器キター★
須恵器の器をあけると、栗と鴨肉と蘇(そ)
これらは奈良時代にも食べられていたもの。
蘇は牛乳を煮つめて作る古代のチーズ。
味はじゃりじゃりしたミルキー@不二家といった感じです。
そしてドリンク。
ノンアルコールはスタイリッシュなロンググラスに入ってきますが、
マドラーが鳳凰だったりと凝っています。
また日本酒類は、瑠璃の碗っぽいカットが施されたずんぐり形のグラスで供されます。
ああ、ビールぐらいにしておけばよかったかあ。
「とよのあかり」なんだから、頬くらい赤らめればよかったじゃんかっ!
(うわばみがウラヤマシイ)
その後、高杯に盛られた胡瓜と人参のスティック。
奈良時代には人参や胡瓜はまだ入って来てなかったようなので、
その時代にあったものばかりというわけではないのだけど。
とりあえず、こんな感じのものに盛られているってだけでも、
テンションあがる~。
一気に気分が盛り上がります。
このワクワク感は、判らん人にはわからん(笑)
そういえば、うちの班は博物館実習で、こんな展示品を作ってみたことがあったっけ。
これです
↓
その名もずばり「弥生の宴」
おお、高杯もあるし、ぐい飲みもある~
(しかし、これとっくり=酒瓶じゃないよなあ(汗))
そうそう、こんな感じの展示品だった♪
あれが久々に目の前にあるシアワセ。
こりゃテンション上がるでしょ。
宴会っぽくなってきました♪
すっかり舞い上がってて写真を撮るのを忘れていましたが、
かわらけに盛られた蓮の実入り御飯もありましたよ。
(写真は→こちらで)
蓮の実といえば、シャワーヘッド状になった部分に
めり込んでいる珠があるけど、アレのことですかね。
食べたことが無いと思うけど、栗みたいなポクポク感。
これらを食べながら、各テーブルでオハナシも盛り上がり。
「奈良検定って合格すると何かメリットありますか?」なんて直球な質問も。
メリットなんて無いですってば。
単なるもの好きのシュミの検定ですから~。
ただ、楽しいのでやってます♪
どうして奈良にひっこしてきたんですか?
たまたま自分のやりたい仕事と合致したので、
面接したら合格しちゃいました、という女性。
鹿さん関係のお仕事をしている女性。
秋に行われる観光的な鹿の角きりはあるけど、
あとは地道にコツコツと角を切っていくんですよ。
奈良って何があるの?って、聞かれるんですけど、
あんなに見るべきところたくさんあるではないですか!
それが判らないなんて可哀想な人たちね(笑)
などなどのお話をしながら進む食と酒。
もぐもぐ、ぺちゃくちゃ、ゴックゴク。
7月の天平バーではこんな光景も見られたらしいです。
夢か、ウツツか、幻か…。
そして、デザートには削氷(けずりひ)が出てきました。
簡単にいえばかき氷なのですが。
味はまたしても古代にあったであろうものを用いてのもの。
ことのまあかりでも
「いちびこ削氷(イチゴがけ)」
「長屋王(ミルク+はちみつ)」
「橘三千代(レモン)」
なども提供されてますが、今回はミニ版。
さきほど羹が入っていた器が回収される際に、
「デザートが入って登場します」ってことだったけど、
これだったのか~。
出てきたものは”長屋王”。
ミルクと蜂蜜がかかっているものですが。
これが何故”長屋王”かといえば。
長屋王邸出土木簡から、長屋王は氷室を所有していたことが判っており、
氷を食していたと見られる。
長屋王家に牛乳を運び入れた際の木簡も見つかっており、となれば、
ミルクと高貴な人だけ食べられたであろうはちみつを使った味は”長屋王”でしょうということに。
あとレモン味の三千代ってのは、柑橘系といえば橘。
橘といえばもう三千代しかないでしょうってことで→三千代。
なるほどね~。
”長屋王”です
そんなマニアックな話ができるというのも、天平バーの醍醐味?
ってか、そういう人たちが集って、好きなだけそういう話ができるってのが、
こういう場所を設けたことの第一意義だったようなので、
目的は達せられたってことですよね♪
なんか盛り上がって、食事も進んで、打ち解けた辺りで調度お開きになる頃具合でした。
帰りには「奈良サイダー」のお土産付。
(でも、これってアタシがたのんだやつか?!
ぬ~やっぱり酒飲んで、真っ赤になってみるのもよかったか?)
いや~夏に”授業”を受けるなんて久しぶりで楽しかったさ。
なんか、私にとって夏は「夏スク」の夏だったことが、
この十何年となく続いてきていたことなので。
久々に夏の授業ってのを受けてワクワクしました。
(あ、法隆寺大学ってのも行ったっけ)
しかも、飲み食い付きで、冷房付き♪(←奈良大の学外活動はない場合がある)
帰りにはお土産まで頂いてきたし。
ヒジョーに楽しい時間を持てました。
今度は一杯ひっかけに行くぞ!
(内弁慶なんだけど)
といっても、学校教育法で定められた大学ではありません。
簡単にいえば「奈良の人に奈良のあれこれを習おう」って”授業”です。
主催は奈良市生涯学習財団ってトコロでして、
興味がある方は→こちらをご覧下さい。
今回の授業は
”奈良で遊ぶ、奈良を遊ぶ~カフェから発信する奈良愛~”って講座です。
実はこの講座、申し込みはしたものの、人気のため抽選となり、
厳正なる抽選の結果「落選」したのでした。
しかし、当選された方が行けなくなり次点の私が繰り上げ当選となり、
「もしよかったらいかがですか?」
と電話をもらったのでした。
「行っていいんですか?」
「はい。でも遠方なので…どうかと思ったんですが」
「行きますっ!絶対行きます!!」
フンガー!
繰上げ当選万歳!
わたし勘違いしてましたが、少数とはいえ20名ほどは参加できると思っていましたが、
参加人数、わずか10名(きらりーん☆)という狭き門だったようで。
ここに繰り上げ当選となれば、当たりもアタリ、大当たりでしょう?!
行かない意味が判らないですよ!!(大謎)
ってことで、行ってきましたよ
>ことのまあかり。
フルコトへは何度か行ったことはあるんですが、
ことのまあかりは初めて。
な~んか敷居が高くてね…(謎)
ま、その話は先生のお話とからめて後でしますが(もったいぶっちゃって)
かつて「アカダマ」という喫茶店があった場所に、
フルコト2号店として、雑貨と喫茶のお店がオープンするってのは知っていたものの、
今まで入ったことがありませんでしたので、絶好のチャンスなのでした。
★
開場時間を少し過ぎた辺りで近鉄奈良駅に着き、一路会場へ。
入り口には「奈良ひとまち大学」のノボリが出ておりまして(!)
「ひとまち大学の方?どうぞ上へ~」の声で階段を登ります。
(会場は二階)
入り口付近
階段には写真一杯
二階のドアを開けると、思ったよりもたくさんの人がすでにおり、
おりょりょ、参加者って本当に少数精鋭(笑)
(先生とスタッフさん合わせた数が、受講者と同じくらいでした)
受付を済ませると、頭巾(ときん)か、
さしば(挿し歯に非ず・翳と書く、高貴な方の姿を隠すもの)を貸していただきます
※この美女はあたくしではございません。公式ツイッター画像です。
私は頭をまとめていたので、髪を崩したくないので翳で。
これで顔を半分隠すと…それらしくなります(謎)
あとはおでこにシール
最初に主催者の方のお話があって、先生のお話に入る前に、
何故か受講生の自己紹介タ~イム?!
え?これってそういう会でしたっけ???
とりあえずどこから来たかとか、どこに住んでるとか、
奈良のなんちゃらが好きだとか、
奈良が好きで引っ越してきちゃいましたとか、
美味しいものを楽しみにきましたとか…とかとか。
私がいちばん遠方かと思いましたが、
愛知からの方もいてびっくりしましたよ、さすがの私も(笑)
自己紹介ではちゃっかり「奈良検定お勉強日記」の話も
させていただきまして、宣伝しておきました。
一通り受講生の自己紹介が終了すると、”先生”がたのオハナシへ。
本日の「先生」は、
ことのまあかり店主でライターの生駒さん、
ことのまあかり店員で藍寧舎代表の金田さん、
ことのまあかり店員で実家が農家だという伊藤さんのお三方。
とりあえず、「ことのまあかり」ができるまで、の前に、
「フルコト」ができるまでのお話をば…。
”コト”の始まり(駄洒落ではございません)は、
フルコトが現在入っている古民家が賃貸物件として出てきたので、
これをなんとかできないかってことで「とりあえず何かやりましょう!」
(その段階では「何か」程度のものだったけど)
で、お店をやることになったという…。
そんないきなりなことなのかと。
やはり、何かを興そうとしたら、勢いというものも必要なのだな。
ってことで、まずは場所がありきだったと。
店主のみなさまは、
「好きなことをやってるだけ。
利益は薄いけど、奈良が好きな人に楽しんでもらえたらいいです」とのこと。
そして、「フルコト」のみならず、
「ことのまあかり」さんができるきっかけってオハナシへ。
2015年の元日に「朝賀の儀」というイベントをして凄く楽しかった。
その他に2014年にも「天平バー」なるイベントもして、
すっごく楽しかった!ことから、飲食店をやりたい!って盛り上がり…。
そうこうしているうちに、惜しまれつつ閉店した
アカダマさんの店舗が借りられることになった…と。
アカダマさんは奈良でいちばん古い喫茶店でした。
「した」というのはすでに閉店されており、
その店があった場所は空いたまま残されておりました。
実はこのアカダマさん(の店主さん)は、
奈良大学通信教育部の卒業生さんで(私も奈良大通信を卒業してます)、
奈良まほろばソムリエ検定のソムリエの第一回合格者(!)でもあります。
勝手に親近感を感じてしまうアイテム揃いで、
実際に奈良好きな人や、奈良大通信生で、店内は繁盛しているってことだったので、
喫茶店にもお邪魔したいというキモチはあったのですが…。
人見知りな内弁慶なもんで(?)
なかなかご縁がなくて、アカダマに訪問することはかなわず。
そうこうしているうちに閉店されてしまいました(T_T)
場所は近鉄奈良駅からも近い立地だったことから、
いろいろと話は持ち込まれるものの、
そういう話たちとはご縁がなかったようで…。
しかし生駒さんたちのお話とはご縁があったようです。
「奈良好きな人ならばいいよ」と貸していただけることになったんだとか。
それらのことはこちらに詳しく出ているので参考にしてください。
ってことで、2015年の元日に「お店やりたーい」って思っていたら、
あれよあれよという間に三月の末にはお店を開店させていたというスピード。
人生やはり勢いに乗るというのは大事ではないかというのを見せ付けられましたよ。
「あの」アカダマさんの後釜に、ことのまあかりが開店というニュースは、
奈良を、そして奈良好きの間を駆け巡ったのでした。
「ことのまあかりって、どういう思いでつけられたんですか?」の質問には、
フルコトの『コト』と、場所という意味の『ま』(←床の間、の間ですな)
ということ、
と。
あかりは、「アカダマ」から受け継いだ室内灯の
あかり(電球色…のみならず、本当に現在も電球?)
と、
宴会のことを「豊の明かり」というのですが、
酒を飲んで顔を赤らめる、からあかりってのもあります、とのこと。
そっか、フルコトのコトなのか。
私は「古都」の「間」かと思ってたんだけど、違うのね。
(メモメモ♪)
豊明(とよのあかり)の節会(せちえ)とは、
新嘗祭や大嘗祭の翌日に、宮中で行われた儀式と宴会。
新穀を天皇が召し上がったあと、群臣にも振舞われ、その後宴会となったもの。
ゆえに最後は「飲めや、歌え」の会となったでしょうし、
酒を飲めば顔も赤くなったことでしょう。
ふむふむ。
そうこうしている間に、その宴会タイムに突入です。
目の前に並べられる「須恵器」「奈良三彩」の食器類にヲヨヨ…。
そう、本日はお話を聞くのみならず、宴会(食事)付です。
夕刻ってこともあって、お酒もOK。
(てか、お店では日中でもアルコールは提供されていますけどね)
私は酔っ払うと赤くなるので、ウメジュースにしちゃいましたが、
「額田女王」とか「家持」だとかそれらしい名前のお酒もありましたよ。
せっかくだから頼めばよかったなあ。
これらは奈良県内のお酒って限定はされておらず、
「家持」は富山のお酒(大伴家持の赴任先が越中だったから)だし、
「額田姫王」は愛知県の額田郡のお酒(名前が一緒なのでこじつけ♪)
って感じ。
まあ、そういう名前がメニュー表に載っているだけでもワクワクなのだからイイのだ。
奈良三彩のお茶碗にはウニと鰒の羹(あつもの)
おおう、もしかしてこれって、「イチゴ煮」ってヤツに近いのではないかと。
香りと味をしみじみと堪能。
須恵器キター★
須恵器の器をあけると、栗と鴨肉と蘇(そ)
これらは奈良時代にも食べられていたもの。
蘇は牛乳を煮つめて作る古代のチーズ。
味はじゃりじゃりしたミルキー@不二家といった感じです。
そしてドリンク。
ノンアルコールはスタイリッシュなロンググラスに入ってきますが、
マドラーが鳳凰だったりと凝っています。
また日本酒類は、瑠璃の碗っぽいカットが施されたずんぐり形のグラスで供されます。
ああ、ビールぐらいにしておけばよかったかあ。
「とよのあかり」なんだから、頬くらい赤らめればよかったじゃんかっ!
(うわばみがウラヤマシイ)
その後、高杯に盛られた胡瓜と人参のスティック。
奈良時代には人参や胡瓜はまだ入って来てなかったようなので、
その時代にあったものばかりというわけではないのだけど。
とりあえず、こんな感じのものに盛られているってだけでも、
テンションあがる~。
一気に気分が盛り上がります。
このワクワク感は、判らん人にはわからん(笑)
そういえば、うちの班は博物館実習で、こんな展示品を作ってみたことがあったっけ。
これです
↓
その名もずばり「弥生の宴」
おお、高杯もあるし、ぐい飲みもある~
(しかし、これとっくり=酒瓶じゃないよなあ(汗))
そうそう、こんな感じの展示品だった♪
あれが久々に目の前にあるシアワセ。
こりゃテンション上がるでしょ。
宴会っぽくなってきました♪
すっかり舞い上がってて写真を撮るのを忘れていましたが、
かわらけに盛られた蓮の実入り御飯もありましたよ。
(写真は→こちらで)
蓮の実といえば、シャワーヘッド状になった部分に
めり込んでいる珠があるけど、アレのことですかね。
食べたことが無いと思うけど、栗みたいなポクポク感。
これらを食べながら、各テーブルでオハナシも盛り上がり。
「奈良検定って合格すると何かメリットありますか?」なんて直球な質問も。
メリットなんて無いですってば。
単なるもの好きのシュミの検定ですから~。
ただ、楽しいのでやってます♪
どうして奈良にひっこしてきたんですか?
たまたま自分のやりたい仕事と合致したので、
面接したら合格しちゃいました、という女性。
鹿さん関係のお仕事をしている女性。
秋に行われる観光的な鹿の角きりはあるけど、
あとは地道にコツコツと角を切っていくんですよ。
奈良って何があるの?って、聞かれるんですけど、
あんなに見るべきところたくさんあるではないですか!
それが判らないなんて可哀想な人たちね(笑)
などなどのお話をしながら進む食と酒。
もぐもぐ、ぺちゃくちゃ、ゴックゴク。
7月の天平バーではこんな光景も見られたらしいです。
夢か、ウツツか、幻か…。
そして、デザートには削氷(けずりひ)が出てきました。
簡単にいえばかき氷なのですが。
味はまたしても古代にあったであろうものを用いてのもの。
ことのまあかりでも
「いちびこ削氷(イチゴがけ)」
「長屋王(ミルク+はちみつ)」
「橘三千代(レモン)」
なども提供されてますが、今回はミニ版。
さきほど羹が入っていた器が回収される際に、
「デザートが入って登場します」ってことだったけど、
これだったのか~。
出てきたものは”長屋王”。
ミルクと蜂蜜がかかっているものですが。
これが何故”長屋王”かといえば。
長屋王邸出土木簡から、長屋王は氷室を所有していたことが判っており、
氷を食していたと見られる。
長屋王家に牛乳を運び入れた際の木簡も見つかっており、となれば、
ミルクと高貴な人だけ食べられたであろうはちみつを使った味は”長屋王”でしょうということに。
あとレモン味の三千代ってのは、柑橘系といえば橘。
橘といえばもう三千代しかないでしょうってことで→三千代。
なるほどね~。
”長屋王”です
そんなマニアックな話ができるというのも、天平バーの醍醐味?
ってか、そういう人たちが集って、好きなだけそういう話ができるってのが、
こういう場所を設けたことの第一意義だったようなので、
目的は達せられたってことですよね♪
なんか盛り上がって、食事も進んで、打ち解けた辺りで調度お開きになる頃具合でした。
帰りには「奈良サイダー」のお土産付。
(でも、これってアタシがたのんだやつか?!
ぬ~やっぱり酒飲んで、真っ赤になってみるのもよかったか?)
いや~夏に”授業”を受けるなんて久しぶりで楽しかったさ。
なんか、私にとって夏は「夏スク」の夏だったことが、
この十何年となく続いてきていたことなので。
久々に夏の授業ってのを受けてワクワクしました。
(あ、法隆寺大学ってのも行ったっけ)
しかも、飲み食い付きで、冷房付き♪(←奈良大の学外活動はない場合がある)
帰りにはお土産まで頂いてきたし。
ヒジョーに楽しい時間を持てました。
今度は一杯ひっかけに行くぞ!
(内弁慶なんだけど)