自遊日記

定年後の備忘録

京の町屋

2005-09-22 15:40:57 | 京都 街歩き
お彼岸に入った。
昨日は、菩提寺の南禅寺へ家内とお墓参りに。
帰路、目下公開中の「京の町屋」(新町通り六角下がった所の吉田家)
に立ち寄った。



写真は坪庭から表の店舗棟をのぞむ。
坪庭は、光をうまく採り入れる先人の知恵。
よしず張りのよし戸が見える。まだ夏の装い。
画面奥には、紅柄格子も見える。
風がよく通り、涼しい。
ここは、元反物問屋だった由。
元商家だけあって、坪庭中央の手水鉢は小判型をしている。




坪庭を挟んで表側に店舗棟、奥側に住居棟が配置されている。
まさに職住近接。
写真は、住居棟2階から座敷庭をのぞむ。
座敷庭の奥には、蔵がある。
商品の反物を保管したり、季節の建具を保管したりしていた由。
住居棟1階は2部屋、主人の部屋と奥さんの部屋があった。
2階は4部屋あり(主人の部屋、長男の部屋、長男以外の子供部屋
お手伝いさんの部屋)
長男は1部屋与えられたが、その他の子供は雑居していた由。




紅柄格子(内側から見たところ)
格子越しに、外の様子はよくわかる。
逆に外からは、中の様子がわかりにくい。
プライバシーが、よく保たれている。
格子だから、風もよく通る。先人の知恵。


紅柄格子(外から見たところ)
ここの格子は太い桟(親桟)1本と細い桟(子桟)2本で構成されている。
昔は商売によって子桟の数が決まっていた由。
反物屋は2本、糸屋は3本、織り屋は4本だったそう。

お墓参りを済ませ、のんびり日本家屋の原風景を見て、
心やすらぐ1日だった。