MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.044 「ミスト」 (2007年 米 125分 ビスタ)

2008-05-18 01:54:34 | 2008年劇場鑑賞
監督 フランク・ダラボン
出演 トーマス・ジェーン
    マーシャ・ゲイ・ハーデン
    ローリー・ホールデン



MOVIX堺でのハシゴ鑑賞に出かけましたが、当初の予定は「最高の人生の見つけ方」と「ミスト」の順番の鑑賞でしたが、時間が早くに行けそうなので少し早い時間で「ミスト」を先に見るように時間を合わせて出かけました。
時間前に付いて改めて時間を確認したら、「ミスト」を先に見たら「最高の人生の見つけ方」は夕方以降の上映がないから見れないがな!
でも、予定通りの順番にすると早く出て来たから30分以上時間潰さないとダメやし・・・結局「ミスト」を取り合えず先に見て2本目は別の映画にすることにしました。

で、この「ミスト」ですがおなじみスティーブン・キング原作の作品です。
キング作品の原作はかつては失敗作が多いと(特にホラー系は)言われてますが、たしかに70年代から80年代で製作された映画では「キャリー」と「シャイニング」の2本が傑出してるぐらいで、後はB級でもやや評価の低い作品が多いように思います。

しかし「スタンドバイミー」や「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」と言ったホラー系意外の作品がメジャー系で公開され一般的にも高い評価が得られたのは記憶が新しいです。
ホラー系の作品は劇場よりもTVムービーで製作されること最近多いですが、今回は久々の怖いキング映画が劇場で見れそうです。



(あらすじ)

ガラス窓を破るほどの嵐の翌日、スーパーへ買い出しに出掛けたデヴィッド(トーマス・ジェーン)。
軍人やパトカーが慌ただしく街を往来し、あっという間に店の外は濃い霧に覆われた。
設備点検のために外に出た店員のジム(ウィリアム・サドラー)が不気味な物体に襲われると、店内の人々は次第に理性を失いはじめ……

この映画は結構期待して見に行きましたが、正直期待以上の作品でした。
原作は読んでないけど、キング原作映画の中でもベスト5に入れても良いんではないでしょうかね~
スーパーの周りをアッと言う間に濃い霧で覆われて、やがて血まみれの男が店内に飛び込んできてから物語はスーパーの店内のみに終始する密室劇となります。



この店内で繰り広げられるドラマが実に見事で、外に正体不明の怪物が居るという恐怖と共に店内での人間関係の構図が見るものをグイグイと画面に引き込んで行きます。

店内にこもって怪物の攻撃から逃れようとする主人公一派(物語の中心はこの面々)に怪物の存在を否定し、外に出て行こうとする一派との対立や、この時とばかりに宗教的な思想をぶち上げるマーシャ・ゲイ・ハーデン扮する壊れたオバサンがいつの間にか店内の大多数を仲間に付けていたりと、いろんな人間が集まる社会の縮図を見てるかのようです。

もちろんドラマ部分だけでなく、肝心のアクション場面も見所いっぱい!ガラスをブチ破って異次元(?)の昆虫や鳥が襲いかかってきたり、巨大なタコの足のようなんが人間を食いちぎったりとゴアなシーンも押さえてるし、スーパー店内での人間vs怪物の白兵戦もまるで「エイリアン2」見たいで迫力あり!



でも最初の犠牲者となる兄ちゃんがタコの足見たいなのに襲われるシーンは、「とっととシャッター閉めれば防げるのに~」と突っ込んでしまいそうだった・・・それと夜に店内の明かりに昆虫のような怪物がガラスに集まりだした時点で「店内の電気消せや~!」と思ってたらキッチリとガラスをぶち割られて侵入されてしまい、慌てて電気消すも後の祭り・・・と見てるこっちがイライラしてしまう場面もありましたが、それってある意味映画に入りこんでるんですね~

謎の怪物の恐怖もさることながら、スーパー店内の人間ドラマが本当に怖いのは理性や冷静さを欠いてしまった人間・・・てのを感じさせてくれます。
ある言動などにより人間の思考が操作されてしまう人間の弱み、集団になった時の人間の怖さなどこの映画はスピルバーグの「宇宙戦争」よりも遥かにパニックに陥ったときの人間の恐怖をリアルに描いた快作と言えると思います。

くわしくは書けないけど、話題になってるラストは、久々に見る者の気持ちを見事にブルーにしてくれます・・・×××の気持ちを誰しも察してしまうでしょう。
でも好きよ・・・こんなオチ



☆☆☆☆☆ 2008.5.15(木) MOVIX堺 シアター4 16:05 I-23

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