MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.022 「すべて彼女のために」 (2008年 96分 シネスコ)

2010-03-06 00:17:40 | 2010年劇場鑑賞
監督 フレッド・カヴァイエ
出演 ヴァンサン・ランドン
   ダイアン・クルーガー
   ランスロ・ロッシュ



久々に敷島シネポップでの鑑賞はあまり大きく宣伝されていないフランス映画です。
ロビーのポスターを見るとアカデミー賞ノミネートで話題になってる「ハートロッカー」もここで上映されるようですね。
この劇場は大作や話題作から少しはずれた感のあるハリウッドの小作品の上映が多いですが、久々に話題の映画がここで公開になりますね。
で、今回の映画「すべて彼女のために」ですが新聞のコラムを読んで興味を惹かれた作品で、その新聞読んで無ければ見にきてないでしょうね。

(あらすじ)

平凡ながら幸せに暮らす教師のジュリアン(ヴァンサン・ランドン)と編集者のリザ(ダイアン・クルーガー)。
ある日、リザが上司を殺した罪で逮捕されてしまう。
リザの無罪を晴らせないまま3年のときが過ぎ、ジュリアンは息子オスカル(ランスロ・ロッシュ)とリザとの3人で暮らすためにある計画を画策するが……



意外と拾いモノの映画でしたね~
無実の罪で投獄された妻を救うためにすべてを投げうって脱獄計画を進行させる主人公の夫の執念は鬼気迫るものがあり、「プリズンブレイク」の主人公マイク・スコフィールドじゃあるまいし、実際素人にあそこまで計画を練れるかどうか疑問でした。
でも後半あれだけ練りに練った計画が呆気なく崩れていき、一か八かの力技に持っていかざるえなくなる所は結構面白く見れましたね。

この映画は後半からガラリと変わってハラハラドキドキのサスペンス溢れる展開になっていき、ハリウッド映画並みのテンションで一気に見せてくれます。
またこの映画は愛する妻と、家族ともう一度暮らしたい、例え異国の地であろうとも・・・と願う主人公ジュリアンの痛いほどまでの心情がヴァンサン・ランドンの渋い芝居で画面から伝わってきます。


投獄され精神が壊れていく妻を救うために緻密に脱獄計画を練る夫ジュリアン・・・自ら危ない橋を渡ってでも行動するんだが、それでも所詮は平凡な男だったジュリアン、心底悪になりきれない彼の戸惑いと躊躇が大きく後半ドラマを動かすことになるのです。



実際真犯人は別で居るのだが、この作品はそんな犯人捜しなんて一切しません。
途中、犯人が犯行に及ぶシーンだけ見せてくれるんだけど、それは何故リザは犯人と間違われ逮捕されたか?という説明程度にしかすぎない。
ある意味フランス映画らしからぬ映画・・・と思ってたら早くもハリウッドリメイクの話があるようです。



★★★★ 2010.3.5 千日前敷島シネポップ2 16:40 H-14 



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