やっとこさゴジラ鑑賞
我々のような昭和のゴジラ直撃世代はいくつになってもゴジラと聞くと劇場に足を運んでしまう(ただ平成ゴジラは2作品ぐらいしか行かなかったが)
今回の客層も男性率高し、しかし若者から初老まで幅広い年齢層が集まってます
戦後、焼け野原となった日本にゴジラが現れ、戦争の惨禍を生き抜いた主人公らに襲い掛かる。
敗戦ショックから立ちあがろうとする人達を更にどん底に叩き落とす"キラー"ゴジラ"はただただド迫力!
ちょっと動きにTレックス風味が入ったけど、かえってリアリティがある
戦後と言う時代設定が新鮮で成功していますね
不時着する零戦からさりげなく出て来るゴジラまでの冒頭があっという間に展開され、逃げ惑う整備兵たちを咥えては放り投げと殺戮を繰り返す
その時にゼロ戦の機銃を撃てなかった為にほぼ全滅となった事が重みとなり、心の傷を背負って生きている主人公の敷島を神木隆之介が演じてます
また天涯孤独の娘で、臨終の見知らぬ母親から乳飲み子を預かっている大石典子を浜辺美波が昭和らしからぬ(笑)2000年代的な美貌で演じる
戦後を舞台にしてるだけに作品全体にいつものゴジラ映画以上にどことなく暗い独特の雰囲気を感じて良い
米軍はソ連を刺激するのを恐れてノータッチ、軍部も敗戦から戦闘能力も無い
民間の元軍人たちを募って駆逐艦などでゴジラに戦いを挑むのも悲壮感たっぷり
です
まさに敗戦国に追い討ちをかけるようなゴジラの洗練の凄まじさは今までとは違う設定で見せてくれて「シン・ゴジラ」とはまたちょっと違って新鮮です
復興しかけた銀座を破壊するゴジラ
今までとは違う風景の東京が瓦礫と化し、紅蓮の炎に包まれる
もう一つ戦争のような絶望感は後の国民達によるゴジラ壊滅作戦への布石となりますが、何よりゴジラの吐き出す放射能光線の後に黒い雨が降る描写はまさに、原爆投下を重ねてしまう
やはりこれは反戦映画の側面も感じさせて、そこにこの作品の重さ悲壮感が垣間見られる
しかしここは怪獣パニックムービーとして見て「シン・ゴジラ」よりやや出番少ないけど明るく希望に満ちて復興ささた国民をまたドン底の絶望に叩き落とすゴジラの暴れっぷりにのけ反って楽しませてもらいましょう
おもろかったです!
出来ればIMAXやMAX4Dなんかいいかもね
これ戦争末期を設定にしたらどうだったかな?
なんて考えてしまいました
太平洋戦争の最中にゴジラが日本急襲
沖縄に向かう戦艦大和が急遽ゴジラ討伐に東京湾へ方向転換し…ちょっと面白そう
★★★★ 3023.11.17(金) アポロシネマ スクリーン1 20:50 H-20
近年のCGゴジラを見て、昭和・平成のスーツアクターの凄さも痛感しますが。
戦後の日本と言う舞台が良かったですね
様々なテーマが見え隠れしていてドラマも良く出来てます
アポロシネマも拍手は無かったけど、後ろの若い兄ちゃん2人組がおもろかったーと開口一番話してました