今や映画館という言葉が無くなりつつあります・・・シネマコンプレックス=シネコンという言葉が出てきてどれぐらい経つでしょうかね~
大阪もここ数年シネコンが続々とオープンし、老舗だった映画館までもがシネコンへと改装されてしまいました。
やはり映画は映画館で・・・そう思って今まで劇場へ通ってきましたが、その劇場も姿を消してしまいつつあります。
大阪で唯一現存していたロードショー系の劇場である千日前国際劇場が先日長い歴史の幕を閉じてしまいました。
ここの映画館は子供の頃から見に行ってましたね。
700人ほど入れる広い館内に巨大なスクリーン、そして高い天井・・・2階席もあり、1階の両サイドからひな壇式に2階席に伸びている座席が特長でしたね。
そして1階席後方はひな壇式のスタンドになっていて子供の頃は決まって前の人の頭がじゃまにならないスタンド席で見たものでした。
ただ少々明るいのが玉の傷でしたがね~
ここの映画館のもうひとつ名物が休憩時間にピアニストによるピアノの生演奏があることでした。
舞台袖にピアノが置いてあり、ここで10分の休憩時間の間ピアニストがピアノを演奏するのです・・・何とゴージャスな!
私が大人になった頃にはもう無くなってたけど、演奏を終わった後のまばらな拍手が懐かしく思いだされます。
この映画館では中学生~高校生の頃「ET」「ファイナルカウントダウン」「ロッキー3」と当時の大作を近隣にある南街劇場ともども地元のアベノで公開されててもわざわざここまで見にいきましたね。
当時切符売り場では金髪の怖そうなおばちゃんがいつも座っていて、「あんたら学生証は?」と聞かれ「忘れた・・・」と言おうもんなら嫌味をタラタラ言われたもんでした・・・というのも学生は学生証を提示しないと学生料金にならないのだが、大抵どこの映画館も見たら分かるんかしてそこまでは言われなかったけど、ここだけは・・・取り分けこの金髪のおばちゃん(我々が付けた通称が“馬之助”・・・悪役レスラー上田馬之助にそっくりだった)は学生証にシビアだったな~でも文句言いいながらも最終的には入れてもらえるんだけどね・・・そんな思いでの切符売り場も自動販売機になってしまった。
大人になってからは取り分け深夜のオールナイトに出かけるのが多かったですね。
ここは毎週土曜日にオールナイト上映してたのでよく出かけました。
「ロード・オブ・ザ・リング」なんていう長尺な映画なんて終われば深夜3時近かったな~
この映画館の下は千日前国際地下劇場と言って主にポルノ映画を上映していて、結局一度も行ったことがありませんでしたよ。
隣にあるのが国際シネマといって見るからに古い映画館で、東映映画を上映してる映画館だった。
また有名スターの舞台挨拶なんかも道頓堀東映と掛け持ちでよく行われていたようです。
しかしほんとにレトロな佇まいの劇場で、トイレがロビーでなく館内にありましたね。
スクリーンの横にトイレの入り口があり、これは新世界国際と作りが似ています。
数年前までは国際劇場も「ハリーポッターシリーズ」のような大作がロードショー公開されてたけどいつしか2番館的な扱いになってくるに従って私も足が遠のくようになってしまったのが残念です。
近隣にTOHOシネマズなんば、なんばパークスシネマと2館のシネコンがオープンしたのが大きいようですね。
多様な作品がシネコンで見れるようになったけど、その煽りで道頓堀東映、道頓堀東映パラス、角座1&2、千日前セントラル、千日前OSスバル座が閉館に追い込まれてしまい、唯一の一戸建ての劇場であったこの映画館も風前の灯やな・・・と思って矢先に国際劇場で「チャップリン映画祭」国際シネマで「京マチ子映画祭」「溝口健二映画祭」が開催され、今後は独自の路線で行くのかな?と思ってた矢先の休館は大変残念でなりません。
一応は休館らしいけど、でも事実上は閉館になるんでしょうね。
ただ国際地下劇場のポルノ映画のプログラムは引き続き、長らく休館状態だったミニシアターの国名小劇で上映されるようです。
しかしとうとう映画館が消えてしまったな・・・映画ファンとしてはホント寂しい限りです。
ちなみにこの千日前国際劇場はあの天六シネ5ビルと系列館だったりする・・・天六も危ないかな?
を再開しました。これからは頻繁にここも覗いたりしますので宜しくお願いします。
ようこそご来訪していただきました。
おスギの頃が時々懐かしく思いますね~
今後ともどうぞよろしくお願いします。