公開時は劇場では見てなくて、テレビ放送で見ただけでした
久々に今回見たらやはりめちゃくちゃ面白い!
大映映画製作だが、そこに東映のいい意味での柄悪さ(笑)と岡本喜八監督の奇想天外なアイディアと演出が見事に合わさった娯楽作ですね
度重なる暴力団の抗争を緩和するために県警の署長(藤岡琢也)の提案で野球の試合で暴力団達で親睦を図ろうと言う事で始まる暴力団対抗野球トーナメント!
特に抗争中の因縁のある岡源組と橋伝組を中心に描かれるが、岡源組に菅原文太、石橋正次、小島秀哉、中谷一郎、組長に嵐寛寿郎と橋伝組の組長金子信雄、岸田森、更に岡源ダイナマイツの監督にフランキー堺など素敵な面々が笑わせてくれる143分となってます
また両チームを渡り歩く事になる一匹狼の元ノンプロの剛腕ヤクザ北大路欣也と出所を待ちわびた女房で健気な飲み屋の女将宮下順子とのエピソードの下りは東映任侠映画を思わす
でも詰めた指から投げられる魔球が相手バッターを翻弄すると言うのはマンガチック
「ダイナマーイト!どんどーん」と岡源ダイナマイツの掛け声は当時は菅原文太が出たチオビタドリンクのCMでも使われていて、そちらの印象がある人も居るでしょうね
映画では小島秀哉の掛け声でメンバーが足を踏み鳴らしながらどんどーんと言います
小島秀哉…我々世代の大阪人は松竹新喜劇の藤山寛美さんとの名コンビが印象的な俳優さん
ただただ懐かしいです!
岡源組組長の嵐寛寿郎さん
あの鞍馬天狗の名優もちよっとボケた組長役で普段は何言ってるがわからない超滑舌の悪さで、側近の中谷一郎が通訳しないと通じないくらいなのにやたら任侠というフレーズに反応して突然「にんきょう〜!」と絶叫するボケ振りが名演です
昭和の役者たちによる昭和の映画のパワーを感じられる快作です