MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.03 「クライ・マッチョ」

2022-01-16 14:57:00 | 2022年劇場鑑賞





クリントイーストウッドの最新主演&監督作
を早々見てきました
かつてのロデオスターであるマイクが恩人から別れた女房の元から息子ラフォをメキシコから連れ戻して欲しいと言う依頼を受けてメキシコに渡り、恩人の息子を連れてアメリカに帰ろうとする
女房からの追っ手や警察を交わしながら旅を続けるロードムービー

ロードムービーと言うとイメージとしては淡々とした作品が多いように私は思うのですが、この作品もそんなタイプの映画ですね(苦手なタイプの作品)
最初から最後まで淡々と時間が流れていきクライマックスと呼べるような盛り上がりもなく静かに映画が終わる…
作品の評価はあまりのようですが、私は全く眠気もなく苦手なタイプのこの作品を見れたのは
かなりの高齢になったイーストウッドが現在の自分をこの役に置き換えて描いてるようで興味深く見れたからでしょう

マイクとラフォ、そしてラフォが連れてる一羽の闘鶏のニワトリのマチョ
2人と1羽の旅が続いていくうちにそれぞれの心に変化をもたらしていく
途中に出会う中年の未亡人ファミリーとの交流が一つのキーにもなって行きますね
特にマイクと未亡人との大人…と言うか老いらくの恋のような関係は微笑ましい
これがマイクの余生の希望となっていく
未亡人は英語が話せず、マイクが会話するにはラフォの通訳を介してと言うのもこの3人の関係性を際立せます
この未亡人とのエピソードは特にこの作品では印象的でした
この未亡人も若い頃はエキゾチックやったんやなーて言う感じが出ていて良い(笑)

マッチョ=強い男
そんな名前をつけられたニワトリだがマッチョと言う言葉にガッツ、男らしさを説くラフォにマイクはそれに対してマッチョて居続けられる事の意義や意味を教えられていく
まさにマカロニウェスタンからハリーキャラハン刑事、そして現在と常にスクリーンでマッチョだった男が語る言葉の重みを感じせてくれんですね
本当のマッチョをラフォは学んでいく
この作品の主題のように思いました
 
しゃがれた声のイーストウッドはいつになく高齢感もあり、やや弱々しくさえにも映る
しかしそこに現実の姿をマイクを通してあえて見せてるように感じます
だから余計にラストのイーストウッドの行動は老いてもまだまだ気持ちはマッチョやでと言うのを体感してるように思えました
まさに今のクリントイーストウッドを表現したような作品



★★★ 2022.1.14(金) アポロシネマ スクリーン2 21:00 L-14