イタリアゾンビ映画の代表作「サンゲリア」でお馴染みのルチオ・フルチ監督のゾンビ映画の中でも好きな作品がこれ
80年代のホラービデオブームに乗って未公開ホラー映画としてリリースされた作品で、ブームとはいえ置いてるレンタル店はそんなに近所では無かったが、たまたま隣町のレンタル店で発見した時の喜びは今も忘れない（笑）
ホラー映画雑誌にこの映画の紹介と同時に掲載された少女の頭が砕けたカットの写真の印象にずっと残ってだけに自宅で鑑賞した時は相当期待して見たもんだ
そして作品自体も一般的に見地からすれば駄作もいいとこだろうけど、ホラーファン、ゾンビ映画ファンとしては作品の持つ如何わしさや、デタラメっぽい設定が楽しいのです
地獄の門の番人が死に、あの世から死者が溢れ返ると言うフルチお得意の設定に汚いゾンビが溢れでる
襲う気満々で向かってくるロメロゾンビとは違い、この映画のゾンビはうつむき加減に何処か元気もなくノロノロとゆっくり歩く
その姿はどこか悲しげにさえ感じる
それ故に不気味感を増すのですあります
「サンゲリア」と比べるとゾンビ映画にしてはカンニバルなシーンは少ない気がするか、蜘蛛の大群が人体を食い漁り、硫酸で顔溶けたり、リンチで肉が裂けたりと残酷シーンには抜かりがありません
雑誌に出てた少女(ゾンビ)の頭が砕けるシーンは1秒ほどの瞬間芸でしたが・・•
異界に迷いこんだようなラストの世界感や、男女コーラスによるテーマ曲も全てお気に入りのゾンビ映画