Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

欧州でブラウザ選択プログラムがスタート

2010-02-22 23:59:59 | PC

 日本において、Windowsの標準的なブラウザと言えば、もちろんIEことInternet Exploreです。インストール当初からディフォルトのブラウザとして設定されており、ユーザーが必要と感じない限りは変更の必要が無い為、そのまま使われ続けるのが大きなシェアを持っているゆえんです。このため、多くのウェブページもIEを基準として作られているため、よりユーザー離れを防いでいると言う側面もあります。・・・が、このような状況も少しずつ変わってきています。

 Firefoxの躍進や欧州委員会の奮闘により、ウェブページの作り方のスタンダードとしてIE標準よりもウェブ標準に準拠する動きが加速していますし、シェアにしても以前ほど圧倒的とは言えなくなってきているのが現状です。

 ですから、今なら大きな混乱は起きないでしょうね。欧州委員会との独禁法違反についての指摘から生まれたブラウザ選択プログラムが、ようやく現実の物となって開始されようとしています。

マイクロソフトのブラウザ選択プログラム、EUでまもなく配信 engadget

「重要な選択があります:あなたのブラウザ」というダイアログに始まる一連のプログラムでは、12のブラウザから選べるようになっており、最初の画面に表示されるのはGoogle Chrome、Firefox、Safari、Opera、そしてもちろんInternet Explorerの5種類。この5種類の表示順番はランダムです。さらにスクロールした先には他の7つのブラウザ(AOL、Maxthon、K- Meleon、Flock、Avant Browser、Sleipnir、Slim Browser)があり、こちらも順番はランダムとなっています。

 選ばれている12のブラウザは、欧州で0.5%以上のシェアを持っているスタンダードなブラウザとのことで、最初に表示される5つには、さすがにメジャーどころが並んでいます。
 個人的に驚いたのはSleipnirが入っていること。日本では、何でもシェア3~4位と言う事らしいですけど、まさか欧州でもそれなりに使われているとは思っていませんでしたので、名前を見つけたときにはユーザーとしてうれしくなりましたねー。

 このプログラムによってシェアがどう変化するかが最大の焦点になると思われますが、ウェブ全体にとって最も大きい効果は、元記事に言及されているこの部分かも知れませんね。

これで欧州では「推奨環境:Internet Explorer 6」の時代に終わりが訪れるのでしょうか。

 レガシーなIE6を、半強制的に葬り去れるのですから、これはマイクロソフトに取ってもメリットになるかも知れませんね。この効果だけをとっても、他の国でもやるべきかも知れません。
 ウェブアプリを作っている企業さんは、いい加減IE6のみ対応のレガシーアプリについて、対策を考えなくてはならない時期に来ているのでしょうね。ユーザーよりも、プラットフォームが「無かったことになれた」なんていう事態もあながち無いとは言えなくなってきましたよ?