Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

迅速な救命救急の為にできること 救急医療情報キットの配布開始

2010-02-14 23:59:59 | Life

 いつ何時起こるか分からない自然災害。先日起こったハイチの大地震では、薄れかけた震災の恐怖を呼び覚ますかのような凄惨な被害が見られました。

 かつて、構造計算書偽造問題が全国を揺るがしたとは言え、地震国日本においてはあれほどの被害はさすがに出ない・・・と思いたいですが、建築基準法によって建物は崩れなかったとしても、法律は家の中の事までは安全を担保してくれません。地震の際に、タンスなどの家具の転倒、割れたガラス、落下物、火事による二次災害によって重大時が引き起こされる可能性は常にあるのです。

 万が一、大地震に遭遇したとして、上記のような理由で家屋に閉じ込められ、後に救助されたとします。そのときに救助者が被害者の情報を迅速に把握するために、救急医療情報キットを配布し始めた自治体があるようです。

救急医療情報キット:習志野市、来月から3000個配布 /千葉 毎日jp

 キットは、かかりつけの医療機関や緊急時連絡先、健康状況などを記す情報シートと容器、ステッカーがセットになっている。保管する際には、自分で健康保険証や診察券の写しなどもキットに入れる。各家庭にあり、家屋倒壊時にも頑丈な冷蔵庫で保管。駆けつけた救急隊がすぐに分かるように玄関と冷蔵庫の2カ所にステッカーをはる。

 なるほど、その人の状態がより詳しく把握できれば、救助の際の優先順位や禁止事項が分かるというものです。また、冷蔵庫にしまっておくというのも確かに良いアイディア。中々冷蔵庫が無い家庭は珍しい部類に入るでしょうからね。私は今までよく知らなかったのですが、全国でもこのような試みを行っている自治体は何カ所かあるようで、習志野市と同じく高齢者・障害者を対象にする自治体が多いようです。

 しかしながら、これらの情報は対象外、つまり普通の人たちにとっても、自分たちの置かれた状況を、助けてくれる人たちに的確に伝えるために有効な方法です。もの自体はそこまで金額がかかるわけでもありませんし、対応を真似て同じような事をやってみるのも良いですが・・・この際ですから、冷蔵庫の標準搭載品として、買ったときに付いてくるようにしたらどうでしょうか?うまく普及すれば、災害に限らず、冷蔵庫を開ければ必要な情報にアクセスできる可能性が高くなるわけですから、救急隊員による措置がより的確に行えるかもしれないのですから。

 自分の命を守るためには様々な方法があり、常に情報を仕入れる事はとても大切なことですが、いざというときに自分の情報を的確に伝えると言うことも大事な事です。そういう意味で、この救急医療情報キットというのは、地味に心強い味方となってくれるのではないでしょうか。