スパム・・・缶入りのランチョンミートではなく、もちろん迷惑メールの方です。今だにネットワーク上に流通しているメールの大半がそれだと言われており、他のスパム行為と合わせれば、ネット帯域の半分以上は一部の悪質なスパマーに使われていると言っても過言ではない状況が続いています。
さて、そのスパマーの中でも「史上最悪」とされている人物は、2003年から2006年までの間に350万ドル稼いだエディ・デビッドソン被告。ぺニー株を推奨するスパム・・・要するに株式市場の情報操作を請け負ってきた人物で、「CAN-SPAM Act」というアメリカの法律の制定により逮捕され、2007年12月に懲役21ヶ月の判決を受けたのですが・・・
脱獄した“コロラドのスパム王”、銃で自殺 COMPUTERWORLD.jp
ペニー株(投機的な低位株)を推奨するスパム・メールの大量送信行為で有罪判決を受けたエディ・デビッドソン(Eddie Davidson)被告が、自宅のあるコロラド州ベネットで銃で自殺した。死ぬ前に妻と3歳の娘を殺害したもよう。米国司法省が7月24日に明らかにした。
脱獄の上、家族共々無理心中を図るとは何とも惨めな最後。子供のうち16歳の娘と0歳の息子は生き残れたのが唯一の救いですが、いくらカネを稼いだとしても、犯罪というのは割に合わないものですね。
ちなみに、スパムというのはスポンサー、つまり依頼主がいないと成立しません。彼の場合、「ヒューストンにある無名企業」から株銘柄の操作を依頼され、トータルで140万ドル(1億5千万円程度)受け取ったとのこと。確かにデビッドソン被告は実行犯だったかも知れませんが、この無名企業にも、しっかりとした社会的制裁を与える必要があると思うのですが、そのあたりはどうなっているのでしょうかね?
また、日本においても状況は同様。相変わらず大量のスパムが出回っているようですが、ネットのトラフィック改善の為にも、「実行者も依頼者も」大きな制裁を受ける制度を作っていっていただきたいものです。