一番大切なバックアップ

　ある日突然、PCがお亡くなりになったとします。星になったデータは泣く泣くあきらめて、とりあえずＯＳを入れ直し、作業環境の復旧をすることになりました。
　ディスクをトレイにつっこんで、憂鬱なインストール作業のはじまりです。ハードディスクをフォーマットしている間にドライバやマニュアルを一通り集めていて、恐ろしいことに気づいてしまいました。

　プロバイダへの接続アドレスが分からない・・・
　しかも、メールサーバーのパスワードを忘れてしまった・・・

　しかも、セキュリティー対策についこの間、パスワードを乱数表で作り直していたばかりだったのです。その時、夕方５時の時報が鳴ってプロバイダのサポートが終了・・・

　別に怪談でも例え話でもなんでもなく、この話は実際に起こりえます。普段ルーターを使っている人は、「ルーターが壊れた」時を想像してください。
　こんな時、手元にプロバイダからの通知が残っていればそこまであわてずに済みますけれど、実家等に保管してあるとき、誤って捨ててしまったとき、それ以外のパスワードをＰＣで記録していたときなどは、みるみる血の気が引いていくことでしょう。

　そんなときに有効なのが、あらかじめ紙に書き写して手元に置いておくこと。もちろん、付箋に書いてモニターに貼り付けておく、何てのは論外として。
　しかし、いざ紙に書こうとしても、何を書けばいいのやら迷ってしまったり、うまく情報の整理ができなくて困ったりすることもあるでしょう。

　そんなときに便利なシート。Appleからの提案です。

「パスワードは書きとめて」：アップル、Macユーザーにアドバイス　CNET

　AppleがMacユーザーに対し、忘れたときに備えてパスワードを書きとめておくよう勧めている。

　Appleは同社のウェブサイトMac 101に「My Mac Cheat Sheet」(PDFファイル)という文書を掲載している。その文書には、Mac OS X関連のユーザー名やパスワードだけでなく、電子メール、ISP、ルーターなどのログインアカウントを書きとめておく欄もある。


　提供されるシートはPDFファイルなので、別にビル・ゲイツでもリーナス・トーバルズでも入手可能。書いてある内容は、ほとんどそのままWindowsでもLinuxでも使えるものです。

　My Mac Cheat Sheet　Apple

　日本語版は、現在メンテナンス中と出てダウンロードできませんでしたけど、項目が列挙してあるだけなので、英語でも不自由はなさそうです。

　こういうクリティカルな情報に限らず、バックアップは面倒なもの。ただ、一度でもやっておけば、かなり復旧の手間や精神的ストレスが軽減されるもの。この機会に一度やっておかれてはいかがですか？