<緩む要因を考えてみた>
今朝の東海は曇り空で明け、小雨に変わっています。
梅雨明けは7/15頃と予想されており、今年は陽性な梅雨なのでしょうか?
せめても青空のコルドバンクスからご覧下さい。
先日来、アルミホイール購入のお話をしていまして、その中のコメントにアルミホイールにハブリングを装着していたが、ホイールナットが緩んだと言う訴えが有りました。
ホイールナットが緩んだ状況は不明ですが、考えられる要因を洗い出し緩み防止対策としたく思います。
【アルミホイールのハブ径を合わせる】
カムロードの標準鉄ちんホイールハブ径 106.2mmです。
それに対し、車体側のハブ径は106.0mmです。
従いまして、半径で片側 0.1mmのクリアランスを持っていますが、このクリアランスがゼロですと組付ける事が出来ません。
組付けに最低必要と成る、クリアランスなのです。
写真では殆どハブ径は密着しているように見えます。
実際に取り外して見ますと、ハブ径の数か所が車体側ハブに当り、車重の一旦を受け持っています。
この辺りが、アルミホイール化に伴いハブ径を合わせる事が重要との根拠です。
【ハブ径 106.2mmのアルミホイールが見つからない場合】
キャンカー、カムロードの生産数は一般的な乗用車に比較しますと、格段に生産数が少なく、更にアルミホイールを装着する方の人数は少ないと考えられます。
その影響からか、市販されているアルミホイールでハブ径106.2mm品は皆無と言えます。
そこでKenyの場合は、ハブ径 108mmアルミホイールにセンターキャップ肉厚1mm品を組み合わせ、ほぼハブ径 106mmを得ています。
その他の方法では、ハブリングを装着する方法が有ります。
アルミホイール ハブ径 110mm品に肉厚2mmのハブリングを装着し、ハブ径を合わせる手法ですね。
(赤丸は無視して下さい、過去写真です)
今回はこのハブリングを装着していたにも関わらず、ホイールナットが緩んだと言うものです。
【正しいホイール取付と締付け方法】
ホイールの取付は、鉄ちんホイールもアルミホイールも基本的に同一です。
大きく分類しますと、次の2項目が重要と成ります。
1、正しいフィッテイング。
2、正しい締付けトルク。
正しいフィッティングとは、車体側ハブ面にホイールを正しく取り付けるとの意味です。
以下にその手順を示します。
1、ハブ面、ホイール側ハブ面の錆び、異物は取り除く事。
4月にKenyが車検整備した時のハブの錆び状況です。
前回の車検から2年経過していますが、1年前のアルミホイール化時点で一度錆びは落としていました。
余談ですが、前回の錆び落としはワイヤーブラシで落としましたが、今回はドリルに取り付けましたワイヤーブラシを使用しました。
錆び落とし後のハブ面状況です。
表面には錆び防止の為、極薄くグリスを塗布しています。
尚、ホイールボルトには油脂類は塗布しません。
間違って塗布しますと、ホイールナットが緩みますから厳禁です。
2、ホイールを車体側ハブ面に正しくフィッテイングする。
これは簡単そうですが、ホイール・タイヤは約30Kg有りますから、案外難題なのです。
正しいフィッテイングとは、ホイール・タイヤのセンタリングとも言われるようです。
車体側ハブ面センターに対し、ホイールセンターを合わせ組付ける意なのです。
これを疎かにしますと、締付けトルクが食われ必要な軸力(ホイールナット締付けによりホイールボルトに発生する引張力)が得られず、ホイールナットの緩みに繋がります。
具体的組付け方法は、ホイール・タイヤをハブ面に取付後、手でタイヤ外周を強く押しハブ面に密着させます。
その状態でホイールナットを指先で、仮付けを行います。
ホイールナットのネジ部、座面共に油脂類は塗布厳禁です。
ホイールナットの座面が軽くホイール側座面に当るまで、工具を使用し締付けます。
その状態で、再度タイヤ外周を強く押しフィッテイングを図ります。
タイヤを浮かした状態で、締付けられる範囲でホイールナットを工具で締付けます。
写真はタイヤが地面に接地していますが、イメージとして参照下さい。
3、ジャッキをタイヤが地面に接地する程度まで降ろし増し締めする。
ジャッキを完全に降ろしますと、車重がホイール・タイヤに総て掛かりフィッテイングが乱れる恐れが有ります。
工具を使用し、ホイールナットを締付けます。
この時、トルクレンチをお持ちの方は使用し締付けて下さい。
当然ながら対角線上に締付け、均一に締め込みます。
この時、規定トルクまで締付ける必要は有りません。
規定トルクは大きなトルクですから、完全にジャッキを降ろし増し締めで規定トルクとします。
4、ジャッキを完全に降ろし規定トルクまで増し締めを行う。
工具(お持ちの方はトルクレンチ)を使用し規定トルクまで、対角線上にホイールナットを均一に増し締めを行います。
因みにKenyはトルクレンチは持っておらず、手感レンチ使用です。
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これで終わりでは無いのです!
5、町内一周後の増し締め
覚えやすいように町内一周と言いましたが、3~5Km程度走行し再度増し締めを行います。
走行により車体の荷重が掛かり、ホイール・タイヤも回転しますから、フィッテイングが進みます。
それに伴い、ホイールナットの締付けが緩みトルクダウンするのです。
そこで再度締付けを行いますと、6個のホイールナットの内、2~3本は1/8~3/8回転程度増し締めが出来るのです。
これをなおざりにしますと、ホイールナットの緩みに至る恐れがあるのです。
最近は某用品屋さんでタイヤ交換しますと、100Km走行後に再度の来店を依頼し増し締めを行うようです。
これも以前は無かった事ですね。
以上よりアルミホイールにハブリングを装着していたにも関わらず、ホイールナットが緩んだとのお話は、この町内一周増し締めが出来ておらず、フィッテイング不足が有ったと推察します。
また忘れてはいけないのが、過積載ですね。
過積載を行いますと、ホイール・タイヤに異常な荷重が掛かりトルクダウンに繋がります。
この辺りは正しい使用方法に成りますから、また別途でしょうか。
アルミホイール化も正しく行いますと、何ら不具合は発生しません。
キャンカーにもアルミホイールは装着可能なのです。
尚、今日のお話は軽四からキャンカークラスまで使える方法ですから、是非採用して頂きアルミホイール化をお楽しみ下さい。
アルミホイール化で見栄えは完全に向上するのですから、諦めたくは無いですよね。
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はげみに成りますから。
的外れであれば、ご指摘いただくか、または削除をお願いします。
新品のアルミホィールの場合、取り付け後、数回の増し締めが必要だと思います。 アルミホィールの加工精度にもよると思いますが、我が家の場合は、4回ほど増し締めして安定しました。新品でなくても、2-3回は増し締めした方が良いようです。
ハブ側のタイトな勘合は、ボルトの緩み防止というよりも、ボルトが緩んだ場合のフェールセーフと考えた方が良いのではと思います。
アルミホィールのハブ径ですが、ハブキャップをする人が多いということもあるのでしょうが、アルミホィールのハブ径がタイトだと、鉄のハブとアルミの異種金属による電蝕で固着する可能性が高くなるため、ある程度ルーズになっているのではと思います。 アルミホィールが外れなくなった話を整備工場で聞いたことがあります。
Kenyさんのように、日頃メンテしている方には関係ない話ですが。
またご指摘のアルミホイールナット座の座屈(座面が変形し沈み込む)の可能性は有ります。
20年以上昔のアルミホイールの座面には鋼材のナット座が圧入されていました。
その後、材質、鋳造、熱処理の改善から鋼材ナット座は廃止する事が出来て今日に至っています。
但し、鋼材ナット座の廃止には、高い技術、品質を要しますから粗悪品では出来ない技と考えます。
その点、国産メーカー品(生産は海外であっても)だと安心出来ます。
規定トルクで締め付ける程度で、ナット座が座屈するアルミホイールは粗悪品と言わざるを得ないでしょう。
ハブ径に付いてはアルミホイール カテゴリーに詳しく説明しましたブログが有りますので参照願いたいのですが、一言で説明しますと、ホイールナット締付けは弾性域での締付けですから、タイトハブ径合わせが不足しますとホイールが動き緩みにつながります。
締付けられたホイールが動くと言う概念が一般的には理解が難しいかとは思うのですが、弾性域で締付けられた総ての構造物は締結力以上の荷重が印力されますと動くのです。
この動きを防止するのが、ハブ径合わせなのです。
従いまして車重の重いキャンカーにおきましては、ハブ径合わせは絶対必要な条件と考えます。
従いまして電蝕はあり得ます。
しかし、ハブ径部よりハブ面にはアルミホイールが締結されるのですから問題は無いのかと思います。
更に純正の自動車メーカー標準装着アルミホイールのハブ径はタイト設定ですからね。
まぁ~軽く心配しメンテ程度で如何でしょうか?
実績としては、15年物のType Rの純正標準アルミホイールは錆は認められるものの脱着、電蝕の悪影響は認められないようです。
勿論、純正ですからハブ径のタイトは言うまでも無いでしょう。
コメントありがとうございます。
昔の平面座の場合、ハブのタイト勘合は車輪の位置決めに不可欠だったと思います。
カムロードを含め、最近の車は球面座、あるいはテーパー座ですので、全てのボルトで位置決めされています。 その全てボルト(スタッド)を根元部で0.1-0.2mmずらすというのは、ボルトの破損あるいは緩み以外は考えにくいのでは思いますがいかがでしょう?
ボルトが荷重で(弾性範囲で)伸びたとしてもです。
いずれにせよハブ勘合部をタイトにするのは、フェールセーフという意味で重要だと思いますので、気にすべき項目だと思います。
以上が小生の考え方です。失礼いたしました。
しかし、ホィールのセンタリング、ハブ基準の考え方に付いては一般的な概念からは理解が難しいようです。
詳しくは過去ブログに有りますので、此方を参照下さい。
https://blog.goo.ne.jp/kenycorde/e/4699762bc6b47a39707067d1be6299fd
簡単に説明しますと、ホィールはハブ基準で取り付けられ、ここが重要なのですが、ホイールナットの球面、テーパー面で最終的には位置決めされます。
その際、精度的なバラツキを吸収する為にホイールの穴径はホイールボ゙ルトより大きく加工されています。
このガタ分で精度的バラツキ、球面、テーパーバラツキを吸収しますのでホイールボルトに対し動く必要はありません。
上記ブログ記事にガタ分(ホイールのボルト穴がルーズ)の写真が有りますので、参照下さい。
よろしくお願い致します!
最近、ハイエースのキャンピングカーからカムロードベースに乗り換えました。
カムロードは、ホイールの選定難しいですね〜!
回りのキャンピングカー乗りの方は、100,200系ハイエースの純正流用が多いですね。
自分は、ハイエースで使っていたキラーフィールドを利用する予定です。ハブリングを樹脂製の物を使うつもりで購入しました。
試しに、付けてみましたがツバの角度がイマイチあっていないようで削って利用するつもりです。
ハブの隙間を埋めて、動かなくする用途であれば、樹脂製はどうなのか、ご教授頂きたくコメント致しました!
よろしくお願い致します。
ご質問の件ですが、樹脂製ハブリングはホイールのセンタリングが主目的のように思います。
カムロードベースのキャンカーは車重が約3トン前後と成りますから、樹脂製ハブリングでは荷重を受け止めるのが難しいかと思われます。
乗用車系ですと車重は約半分の1.5トン程度ですから、持ち応える事が出来るのでしょう。
そんな意味でキャンカーのハブリングは金属製をお勧めします。