kenyのキャンピングカーライフ!

キャンピングカー遍歴からの楽しみ、苦しみ、整備などに付いて思い付くまま綴ります。何かの参考に成れば幸いです。

充電混触

2015-06-19 09:01:43 |  ソーラー全般 周辺項目

<サブバッテリー充電は?>

いゃ~~2泊3日程度のミニキャラバンでも太ってしまい、減量に励んでいる? Kenyで御座います。

キャラバンに出ますと、地元スーパー、道の駅で美味い肴は無いか?と探し、美味いお酒を呑むせいでしょうか、体重が1.6Kgもオーバーし我が目、体重計を疑ってしまいました。

14,000歩も歩いたのに効果は無かったのでしょうか。

 

そんな今日この頃ですが、本日は充電混触についてウンチクを捻ってみたいと思います。

まずは、サブバッテリー(以下 サブ)の充電回路のおさらいです。Kenyのコルドバンクスベースでのお話ですから、走行充電回路とソーラー充電回路のお話に限定しました。

 

コルドバンクスのサブ充電回路は、車体側のオルタネーターからの充電と、ソーラーパネルを利用した充電回路との2系統が有ります。

共に、ボルテージレギュレター、リレー、コントローラーを通し直接、サブに結合されています。

 

充電混触は、この2系統の充電回路が、エンジン稼働時はお互い影響し、正しい充電が出来ないのでは無いかと言うものです。

 

【充電混触 発生メカニズム】

ソーラーコントローラー(以下 コントローラー)は、充電電圧を決定するさいサブの現状電圧を測定し、その電圧値に0.1V~0.3V高い電圧を充電電圧とします。

その際、パネル電圧が充電電圧より高い場合は、その分を電流に置き換え電流をパネル発生電流に変換し出力します。

 

ソーラー単独での充電の場合は、上記内容にて正常に充電出来るのですが、エンジン稼働状況では、走行充電回路が働きますので、サブの電圧が見かけ的に上昇します。

この上昇した見かけ電圧をコントローラーが測定し充電電圧を決定しますと、正しい充電がされないと言う事です。

逆に走行充電は、基本はメインバッテリーの電圧を監視し充電電圧を調整していますが、サブの電圧が低い場合はサブに優先的(電気は抵抗の小さい側に流れる特性があります)に電流が流れます。

その後、サブ電圧が回復(測定は出来ていませんが、13.8V前後)し、メインバッテリーもほぼ満充電に成りますと、車体側のボルテージレギュレターは電圧が回復して来たと言う事で、ボルテージレギュレターの通常の充電電圧13.2V程度に電圧を落とします。

 

その時ソーラーが可動していますと、コントローラーがサブの電圧より高い充電電圧を印加しますから、更に走行充電系は充電電圧を落とす制御に入り、サブとしては走行充電が不足する事に成ります。

 

一部推察を含むものの、発生のメカニズム的には正しい考え方だと思われます。

 

そこで今回、実際のコルドバンクスで充電状況を測定して見ました。

福島電機製のSPC-005 コントローラーは、パソコンと通信が可能で充電状況の測定が可能なのです。

測定現場はこんな感じです。

パソコンとコントローラーをRS-232C回路で接続しています。

パソコンには専用ソフトをインストールし立ち上げると、画面はこんな感じです。

尚、専用ソフトはコントローラーに同梱されて来ます。

計測したデーターは、エクセル上で集計、加工が可能と成ります。

 

今回の測定データーです。

グラフが右側に大きいですから、全体を見るには画面を右にスクロールして見て下さいね。

【測定条件】

1、天候  曇天(日射あり)

2、エンジン稼働

  始動後、アイドリング状態

3、電気負荷  ルームエアコン作動(自動運転)

4、計測開始時サブ状況  電圧 12.8V  残量 85%  4.3A放電

 

天候はこんな感じでした。

測定開始時のBM-1 電圧、残量です。

グラフは横軸が時間を表しています。読み方は、155337 → 15時 53分 37秒 と読みます。

左縦軸は、パネル電圧、充電電流、パネル電流を表し、1/10を掛け数値は読み取って下さい。

右縦軸は、サブ電圧、を表示し同じく、1/10を掛け読み取って下さい。

 

【データーから判明した事】

1、サブ電圧(黄色グラフ)

  測定開始 12.8V

  エンジン始動後のピーク電圧 13.6V

  コントローラーのゼロ点再確認を除き、13.6Vを維持した。

  16時05分以降、13.1Vに低下した。

 

2、パネル電圧(茶色グラフ)

  エンジン始動の走行充電開始の充電混触に共ない、コントローラーはゼロ点に異常があるのかと推定し、一旦充電電圧をゼロ(充電しない)とします。

  その際、反動でパネル電圧が上昇している。

  パネル電圧上昇時間は、ゼロ点再確認時間とほぼ一致しています。

 

3、コントローラー充電電流(青色グラフ)

  エンジン停止時は正常に、9~10Aの充電電流が計測されています。

  しかし、エンジン始動しますと走行充電が開始され、サブに電圧が印加(充電混触)されます。

  ソーラーコントローラーの充電電圧は、その時点のサブ電圧を基本とし充電電圧を調整しています。

 

  しかし、エンジンからの走行充電電圧が混触しますと、測定したサブ電圧に間違いが有るのか?の確認モードに入ります。

  まず、ゼロ点に異常が無いかとの確認の為に充電電圧をゼロとします。

  この充電電圧ゼロ時間が充電としては、無駄に捨てられる事と成ります。

 

  その後もエンジンが稼働している間は、ソーラーコントローラーは定期的にゼロ点再確認を行い充電の無駄が発生します。

 

  この現象が所謂、充電混触状態なのです。

 

 

ほぼ同時点でのBM-1表示状況です。

一見、充電電流は10.6A流れており、安心するのですが、ソーラーコントローラーのゼロ点再確認は計測出来ていません。

まぁ~この点は、BM-1の構造からは致し方無い所です。

 

【今回のまとめ】

ソーラー充電に走行充電が混触していますと、ソーラーコントローラーはゼロ点に異常が有るのかと充電を中止し、ゼロ点再確認を行います。

このゼロ点再確認アルゴニズムは、ソーラーコントローラーメーカーにより若干の差は有るかも知れません。

しかし、高精度なソーラーコントローラーほど正しい充電電圧を印加する為に定期的にサブ電圧をモニターしています。

そこに走行充電が入り、サブ電圧を変化させますと真のサブ電圧計測が不可能と成ります。

この状態を充電混触と呼んでいますが、この事象がソーラーコントローラーの充電電圧、電流計測から明らかに成ったと言えます。

充電混触状態ですと、ソーラーコントローラーは充電を停止しますから、その停止間が無駄に捨てられます。

お天道様から頂いた電気は、無駄無く有効に使いたいものですね。 

 

 

本日も読んで下さり、ありがとう御座います。

 

ブログランキングに参加していますので、宜しければ下記バナーのクリックをお願いします。