先日読んだ五木寛之の『大河の一滴』の中でこの本について触れられていた。『大河の一滴』自体はどうでもいいのだが、五木寛之はこの本に影響を受けて『海を見ていたジョニー』を書いたと作品の中で述べていた。こちらの作品は好きだったのと、興味深い内容なので読んでみることに。
ホロコーストをテーマにした作品というとやはり『霧と夜』がパッと出てくる。あちらの作品はどちらかというと文学色が強いの対して今作はエンターテインメント色が強い。読んでいて映画化したら面白いんじゃないかなとずっと思っていた。
とはいてってもホロコーストの話なのでその内容はハード。ちなみに著者は二人だが、本の中では一人の主人公の目線で物語は進む。二人の体験したエピソードをまとめたものらしい。
『霧と夜』は著者が心理学者だったのに今作の著者は音楽家。収容所で生き残るために収容所の楽団員として務めていく。
がっつり音楽に関するエピソード満載なのかと思うと、ちょっと違って収容所の仕組みや制度、同じ被収容者やドイツ軍などの生態なんかに細かく触れている。楽団員であることはそのうちの核となる要素の一つという感じ。
『夜と霧』にも書かれていたかもだけど、被収容者の中でもカーストがあるのは興味深い。結局はみんな人より多く食べ物やタバコが欲しい、生き残りたいということなんだよな。
しかし、タバコが貨幣の様な役割を果たしているのも変な感じ。非喫煙者の自分からするとタバコよりも食べ物の方がはるかに重要だと思うのだけど。
現代の大半の人は楽しむために楽器を演奏する。職業ミュージシャンも食っていくため、ひいては生きていくために演奏するが、この主人公はホントに命懸けで演奏していた。もちろん好きな音楽を演奏するのではなくドイツ軍人ウケの良い楽曲を演奏する。
現代と比較するのはナンセンスなことではあるが、恵まれたものだね。
ホロコーストをテーマにした作品というとやはり『霧と夜』がパッと出てくる。あちらの作品はどちらかというと文学色が強いの対して今作はエンターテインメント色が強い。読んでいて映画化したら面白いんじゃないかなとずっと思っていた。
とはいてってもホロコーストの話なのでその内容はハード。ちなみに著者は二人だが、本の中では一人の主人公の目線で物語は進む。二人の体験したエピソードをまとめたものらしい。
『霧と夜』は著者が心理学者だったのに今作の著者は音楽家。収容所で生き残るために収容所の楽団員として務めていく。
がっつり音楽に関するエピソード満載なのかと思うと、ちょっと違って収容所の仕組みや制度、同じ被収容者やドイツ軍などの生態なんかに細かく触れている。楽団員であることはそのうちの核となる要素の一つという感じ。
『夜と霧』にも書かれていたかもだけど、被収容者の中でもカーストがあるのは興味深い。結局はみんな人より多く食べ物やタバコが欲しい、生き残りたいということなんだよな。
しかし、タバコが貨幣の様な役割を果たしているのも変な感じ。非喫煙者の自分からするとタバコよりも食べ物の方がはるかに重要だと思うのだけど。
現代の大半の人は楽しむために楽器を演奏する。職業ミュージシャンも食っていくため、ひいては生きていくために演奏するが、この主人公はホントに命懸けで演奏していた。もちろん好きな音楽を演奏するのではなくドイツ軍人ウケの良い楽曲を演奏する。
現代と比較するのはナンセンスなことではあるが、恵まれたものだね。