ON THE ROAD

適当に音楽や映画などの趣味についてだらだら

『アウシュビッツの音楽隊』 シモン・ラックス、ルネ・クーディー

2017-05-05 18:57:00 | 
先日読んだ五木寛之の『大河の一滴』の中でこの本について触れられていた。『大河の一滴』自体はどうでもいいのだが、五木寛之はこの本に影響を受けて『海を見ていたジョニー』を書いたと作品の中で述べていた。こちらの作品は好きだったのと、興味深い内容なので読んでみることに。

ホロコーストをテーマにした作品というとやはり『霧と夜』がパッと出てくる。あちらの作品はどちらかというと文学色が強いの対して今作はエンターテインメント色が強い。読んでいて映画化したら面白いんじゃないかなとずっと思っていた。
とはいてってもホロコーストの話なのでその内容はハード。ちなみに著者は二人だが、本の中では一人の主人公の目線で物語は進む。二人の体験したエピソードをまとめたものらしい。

『霧と夜』は著者が心理学者だったのに今作の著者は音楽家。収容所で生き残るために収容所の楽団員として務めていく。
がっつり音楽に関するエピソード満載なのかと思うと、ちょっと違って収容所の仕組みや制度、同じ被収容者やドイツ軍などの生態なんかに細かく触れている。楽団員であることはそのうちの核となる要素の一つという感じ。

『夜と霧』にも書かれていたかもだけど、被収容者の中でもカーストがあるのは興味深い。結局はみんな人より多く食べ物やタバコが欲しい、生き残りたいということなんだよな。
しかし、タバコが貨幣の様な役割を果たしているのも変な感じ。非喫煙者の自分からするとタバコよりも食べ物の方がはるかに重要だと思うのだけど。

現代の大半の人は楽しむために楽器を演奏する。職業ミュージシャンも食っていくため、ひいては生きていくために演奏するが、この主人公はホントに命懸けで演奏していた。もちろん好きな音楽を演奏するのではなくドイツ軍人ウケの良い楽曲を演奏する。

現代と比較するのはナンセンスなことではあるが、恵まれたものだね。

『ジャージー・ボーイズ』

2017-05-05 16:05:37 | 洋画
数年前大阪に遊びに行ったとき、劇場でこの作品と『パトレイバー』どっちを観るかものすごく悩んだけど、あっちにして正解だったなと数年経って答え合わせができた感じ。

そもそもこの映画のバンド「フォー・シーズンズ」がどんなバンドかがイメージできない。数多くのヒット作を出しているようだけど、名前を知っているような知らないようなという認識だ。でも、映画のラストで演奏される「Can't Take My Eyes Off You」を聴いてやっとイメージができた。

映画の方はまあ、この映画としてはありがちかなパティーンで展開される。バンド結成して、ヒット曲出してスターダムへ、そんでバンド内でいざこざ、後に大団円。言っちゃあなんだけど、音楽好きのイーストウッドが趣味で撮ったのかなくらいにしか思えなかった。次作の『アメリカン・スナイパー』はまるで今作の反動のような作品に思えてきた。

脇役ながらクリーストファー・ウォーケンはやっぱり目につくな。



『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>』

2017-05-05 14:51:00 | 洋画
不思議なことに初めて新シリーズのタートルズの姿を見たときはキモすぎてびっくりしたけど、今では何とも思わなくなってしまった。慣れって怖いな。

前作は劇場で観たけど、内容はすっかり忘れてしまった。「いつも通り」ということはなんとなく覚えていたけど、まあ観なくてもさほど問題はないでしょうな。なにせタートルズだし。
あれこれ語るのは野暮な映画。タートルズファンでポップコーンムービーだということを考えればハズレとは言えないでしょう。ただ、敵が弱すぎるのではないかな。シュレッダーは途中クランゲにやられてしまったし、クランゲもクランゲでいつの間にかやられてしまったし。それと先生の活躍もほとんどなかったのが不満だな。ケイシーも出てきたのはいいが、坊主頭はイメージと違うな。あと、エイプリルにはやっぱり黄色い服を着て欲しいし。まあ、細かいことを言えばきりがないけれども…。

『戦場のメリークリスマス』

2017-05-05 14:33:07 | 邦画
一応ボウイファンだけど恥ずかしながら観たことがなかった。でも、期待していた割には大したことなかった。というかよくわからなかった。深そうに思わせといて案外ストーリーなんてなかったりするんじゃないかなと思ったりして。音楽と役者の魅力で持っていると言ったらだいぶ失礼になるかな。でも、少なくとも自分にとってはたけしやボウイが出ているからこそ評価できる作品であった。

途中退屈もしたけれど、ラストシーンでだいぶ救われた。というかあのラストは結構好き。なんとなく後の武映画にも通ずるところがあるように思えたのは自分だけであろうか。

正直映画よりもwikiに書かれている撮影時のエピソードの方が面白かったりする。以前ラジオで撮影に参加したバラカン氏がボウイのエピソードを話していたけど忘れてしまったな。

『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』

2017-05-05 13:25:43 | 洋画
シリーズ後半からすっかりついていけなくなったハリー・ポッターだけど、今作は久々の王道ファンタジーで安心して観ていられる。

今までも魔法生物はちょこちょこ出てきたけど、今作ではガッツリ焦点を当てているのと、マグルが主人公の協力者として活躍しているのが今までと切り口が違う。それでもハリー・ポッターの世界観の魅力を十分に出している作品だと思った。ただ、登場人人物に華がないというか、世界観や映像演出に頼りすぎかなという感じも否めない。多くの人が、主人公よりもマグルの方に魅力を感じたのではないだろうか。

シリーズ化が決定しているようだけど、今後どういう方向に向かっていくのか気にはなる。間違っても本家のようにごちゃごちゃよくわからない方向に行かないでほしい。
あと、画面の暗さは本家に引けを取らないな。