
旅行中に持っていた本が尽きたので岡山駅の本屋を物色したが、めぼしいものが見当たらない。そこで手にとったのがこの本。いつかは読みたいとは思っていたが、優先度は低い。しかし、他にないのでこれでいいやと購入した。
どうしても唯一読んだことのあるディケンズ作品の『大いなる遺産』と比較してしまいたくなる。あちらが冒険活劇、マンガ的というのに対し、こちらはもうちょいドラマ性があり、文学的である。
二都であるフランスとイギリスを舞台に壮大な物語は読み応えがある。その中で革命に巻き込まれる登場人物と男女の恋愛を見事に描いている。
ただ、これは私の能力の問題でもあるが、ちょくちょく人物が誰かわからなくなる。
面白い作品であることは間違いないが、読み込みが足りず、物語の奥底まで楽しめたとは言えない。時間を置いて再読したいな(そう言っていつも読まないが)。