片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

コンサルタントは社員の代弁者

2006年04月18日 | 私の正論
日本の会社と米国の会社の一般的な違いは、終身雇用かそうでないかだ。
その差が如実に現れるのがコンサルタントの使い方だ。
米国では何か改革をするとき、コンサルタント会社に依頼し、依存する。日本はコンサルタント会社は使うが従わない。なぜか。米国は、人はよりよい待遇を求めて転職する。なので人が入れ替わっても仕事がスムーズにいくよう、仕事の仕組つくりを大切にする。日本は業務に精通した人がどれだけきめ細かく対応できるかを大切にする。終身雇用の日本では、コンサルタントの入り込む余地がないほど、社員のほうが仕事に精通している。
では、なぜコンサルタントを雇うのか。それは、自分の意見に客観的評価を与え、社内を通りやすくするためだ。日本のコンサルタントは、有能な社員の代弁者を兼ねていることを自覚したいものだ。社員の言うことは聞かなくてもコンサルタントの言うことには耳を傾ける経営者も多い。


ヤマハのサイレントチェロSVC50

2006年04月16日 | チェロ奮戦記
サイレントチェロなるものを買った
音楽をやる人はまわりに迷惑をかける。
ピアノでよくあるが、誰かの練習している曲、何度も何度も同じところで間違えて、聴くともなく聴いている方も力が入ってしまう、などはいいほうで、家族にとっても近隣の方にも迷惑なことだと思う。
で、インターネットで探して、このたびようやく手に入れた。
SVC50という機種だ。
ちょっと膝の押さえに違和感があるが、まわりを気にせずに弾けるのがいい。
しかしグロテスクだな。見た目本物とは似ても似つかないが、間違いなくチェロだ。

以前は休日にテニスをしていたのだが、チェロを習い始めてからテニスはすっかりご無沙汰になってしまった。時々テニスに誘われるのだが、チェロの練習がしたいという気持ちのほうが強く、ついつい行きそびれてしまう。
アンサンブルの経験もないまま、5年。この先どうするか思案中である。

SOX法がらみで内部統制が話題になっていますが

2006年04月15日 | 私の正論
内部統制の仕組みづくりを考えましょう

20年ほど前、米国の会計事務所ピーとマーウィック社を見学したとき、コンサルタントは、会社のすべての登録情報を閲覧する権利を与えられていました。権限による制約などないのです。つまり仕事上さまざまな情報が必要になりますから、見せないと仕事にならないからです。
一方、だれが何を見ているか、何をしているかは、24時間365日監視されています。そして、もし不審な動きがあれば、すぐにIDを停止し、本人を呼び出し、事情を聞き、不正が発覚すれば即刻解雇とのこと。
いかにも自由な国、自己責任の国アメリカ!と思いました。

何を見てもいい、仕事をする上で必要だから、しかし常に監視しているし、あなたのした操作は1ヶ月たってもリプレイできますよとしらしめておく。こういった機能は本質的に必要だ。監視されていると分かれば悪事は働けない。

心に悪を持っていてもそれを発揮させないシステム、これが本質と思う。

Biz/Browserは空気のような存在です

2006年04月15日 | Biz/Browser
Biz/Browserを利用したビッグプロジェクトが4ヶ月前にカットオーバーした。
会社の基幹業務をWeb化するということで、重点プロジェクトに指定され、状況は常に監視されていた。
結果は大成功、期日どおり終わり、カットオーバーを迎えた。ところがしばらくして、一部のユーザから不満があったという。私は心配になり、もしかしてBiz/Browserのせいですか?と、恐る恐るメールで尋ねた。すると、いえいえ「Biz/Browserは空気のようなもので、問題ありません」とのお返事だった。
何が問題だったのか知らないが、とにかくBiz/Browserのせいではないようだ。
「空気のような存在」という表現は、ミドルウェアにとっては最大の賛辞だと思う。もし目立つことがあれば、それは問題があるからだ。

10年後にはASPが当たり前になる

2006年04月14日 | Biz/Browser
ASPがなぜいいか?

1.所有しなくていい。
2.使いにくいと文句を言うと、しばらくすると直っている。
3.365日24時間ダウンしない。
4.どこにいても使える。
5.セキュリティーが確保されている。
6.サービス会社が、最初にASPサービスを始めたときは、業務の素人でも
  ユーザに教えてもらいながら、次第に業務の専門家になり、
  しまいにはユーザを指導できるまでになる。高いモラルを維持できる。
7.パッケージは買ったらおしまい。ASPは日々進化する。
8.災害対策、SOX法対策などからも有利。

問題は操作性。リッチクライアントが必要だ。それにはBiz/Browser

1980年代がIT産業のピークだったのか?

2006年04月13日 | 私の正論
1980年代は、コンピュータ業界は元気だった。
国産メーカもIBMに対抗して、がんばっていた。自動車産業に次いで世界に出て行くのはコンピュータ業界ではないかとも思われた。しかし今はどうだ、3K職場のように大学の就職課では言われているらしい。
非常に高度な知的産業なのに、労働集約的な力任せの仕事が多く、事故が起こったときのダメージは非常に大きく責任は重い。
この業界を魅力あるものにしなければならない。どうすれば魅力的な業界になるのだろうか?私は私なりの仮説がある、ぜひ実証してみたい。

セールフォース・ドットコムとBiz/Browser連携

2006年04月12日 | Biz/Browser
今日、セールスフォース・ドットコム社のセミナーがあった。
そこにBiz/Browserのパートナーのアヴァンティー社社がBiz/Browser連携を展示していた。セールスフォースの宇陀社長や営業の人たちが訪れ熱心に見入っていた。セールスフォースの標準画面と違って、日本的なきめ細かい画面操作やホストコンピュータのデータ閲覧連携、PDA連携からの入力など、なかなか分かりやすい展示だった。
時代はASP。そして操作性を求められるところにBiz/Browserを適用する。
アメリカ生まれのASPと日本生まれのマンマシンインターフェイス。この連携は非常にいいと思う。

言語は目的ごとにあったほうがいい

2006年04月11日 | Biz/Browser
道具には目的がある。
大工道具には、かなづち、のこぎり、かんな、のみ、などがあり、かなづちで木は切れないし、のこぎりで釘は打てない。
コンピュータの言語はどうだ。COBOL、FORTRAN、C、BASIC、Java、Flash、CRSなどいろいろある。COBOLは事務処理、とりわけバッチ処理専用言語。CRS、これは、Web環境での事務処理、とりわけマンマシンインターフェイス専用言語。
言語はいろいろあっていい。英語は論理を語るに便利な言語、日本語は微妙な情緒を表現するにはもってこいの言語。
ひとつの言語ですべてを表現しようとすると恐ろしいほどの語彙数が必要になり、わけのわからない単語だらけになる。そんな言語は覚えたくない。自分の目的を果たすために必要な単語を適切に用意した言語があれば、記述は非常に簡単だ。

CRS:Biz/Browserが解釈できる、トランザクション処理用マンマシンインターフェイス言語。


大規模開発に耐えるBiz/Browser

2006年04月10日 | Biz/Browser
大手システムインテグレーターのマネージャからお便りをいただいた。

ピーク時120名という大規模プロジェクトにBiz/Browserを利用した。協力会社は4社。同一システムを4社で分散開発し、テストに臨んだ。このシステムは、VC++で作ったC/SシステムのWeb化で、これ以上ないほど複雑な画面であり、それを操作性を変えずにWeb化するというものだった。
会社中が注目していたプロジェクトだったが、すべては順調に進み、納期どおりカットオーバーし、ユーザにも喜んでいただいた。しかも、従来のWebシステムの開発工数より30%も削減できたという。

これを伺って、Biz/Browser(Designer)の素晴らしさもさることながら、プロジェクトマネージメントの素晴らしさに感嘆した。だれでも知っている大企業の事例である。

右手と左手がまったく違った動きをするのが弦楽器

2006年04月09日 | チェロ奮戦記
今日はチェロのレッスンの日。シャープが4つもついている練習曲を、ほぼ一ヶ月間土日に練習して、先生に見てもらう。
OKにはなったが、音程はいまいち。だいたいギターなどと違って押さえたところで音が出るから、いつも微妙に違う。
それに、左手は弦をしっかり押さえ、右手は優雅に弓をあやつらねばならない。まったく違った動きだ。
しかもリズムもある。大変な騒ぎだ。

先生、昔はほめてくれたが、最近は、ちょっとほめて、あとは指導。確かに以前に比べれば進歩しているが、亀の歩み。
アマチュアオーケストラに入れるのはいつのことか。

ITのわからない経営者は会社を危うくする

2006年04月09日 | 私の正論
その昔LANTIMESという雑誌があった。1980年代後半だったろうか?
その創刊号で、「男は黙ってLANを張れ」と書いた。当時のサッポロビールのコマーシャルで、男は黙ってサッポロビールというのがあり、それをもじった。
当時は、電子メールは有効だろうか?という議論がされている時代だった。
隣の人に電子メールを送るなんて、暗い、なぜ声を掛けないのかと糾弾する声が多かった。
私の主張は、LANを張るということは、高速道路を作るということだ、高速道路を作り、産業の発展を待つしかないということ。高速道路を作る人は、どのような産業がおこり、経済がどう発展するかは保証できない。それは高速道路を使う人が考えることだ。
そしてさらに、明確な効果を予測できないからこそ、社内にLANを張り巡らすという設備投資は社長にしかできない決断だと主張した。LANを使いこなすには利用経験を積み重ねねばならない、それにはいつ開始しても一定の時間がかかる、企業文化になるまで。
21世紀の今では、IT技術、特にインターネット基盤の利用は、企業経営そのものに直接影響する。経営者はITを積極的に理解し、どう戦略的に取り込むか自ら考えねばだめだ。CIOからの進言を待っていたのでは遅い。CIOの尻を叩くくらいの経営者のいる会社が伸びている。
ITを人任せにする経営者は会社の成長の足かせになる。

性善説と性悪説

2006年04月08日 | 私の正論
端末を操作し、与信限度額を一瞬引き上げて、本来の与信限度額を超えた融資の実行し、また与信限度額を元に戻す。こういった操作は、権限のある人なら当然できる。日本の情報システムは、社員を信用している。社員は不正を働かないと考えてシステムを構築してきた。正面玄関は二重に鍵がかかっているが、裏は開け放たれている。
日本版SOX法は、正確に業務処理が行われる制度になっているかどうかが問われる。そもそもの入力データが正しいものかどうか、データの改ざんが行われた場合、容易に発見できるかどうかなどが問われる。性善説で、「社員を信じている」では、事故が起きたとき、社会に対して責任を取っていないということで経営者が刑事罰を受けるかもしれないという。
大変な時代になったものだが、不正のできない社会を創るための生みの苦しみだろう、IT産業に携わるものとして、もうひと働きしなければならない責任を感じる。

ユーザの使い勝手かガバナンスか?

2006年04月07日 | Biz/Browser
子会社がたくさんある大企業。著名なERPパッケージを使っている。子会社も含めて同じパッケージを使っているので、画面はどこに行っても同じ。異動や会社間の移籍があっても、すぐに仕事に慣れるという。
プログラムの開発といったことはほとんどやらない。徹底的にパッケージを使う。それによって、低コストでシステムを運用し、変化にも対応していこうという。

Biz/Browserの世界はちょっと違う。ユーザの使い勝手、業務処理の生産性を徹底的に追及する。データベースはひとつ、しかし画面は、部署や役職ごとに心行くまで最適化したらいかがですかと勧める。

ガバナンス(統治)かエクスペリエンス(使い勝手)か、それが問題だ。

ユーザが一社でもサポートする

2006年04月07日 | 私の正論
ホストコンピュータやUNIXサーバなどの運用管理系ソフトの輸入販売会社として、信頼の厚い、ブロードの姫野社長に会った。
実は日本でユーザが一社しかないソフトがあり、そのメンテナンスをしているという。社員からは、ビジネスにならないから辞めるべきではないかとの意見もでる。海外のソフト会社は、買収されたり、開発をやめてしまったり、質問に対するレスポンスが悪くなったりと、いろんなことがある。そのたびにユーザとメーカの間に挟まって苦労する。
そんなとき、「だから当社の存在価値があるのではないか、メーカの責任にしてしまって責任逃れをしたのでは、我々の存在理由はない。何があってもキチンとユーザ対応をするように!」と檄を飛ばしているという。
久しぶりにスカッとした。


社長になることの怖さ

2006年04月06日 | 私の正論
社長は自分で気がつかないうちに増長する。
命令する人や、苦言を呈する人がいなくなるからだ。
さらに、社外のさまざまな人が、あの手この手で擦り寄ってくる。
そして有頂天になる。
周りにはそれが見えるが本人には見えない。

社長は本人の性格が丸出しになる。
発言がそのまま通ってしまうので、言ったことすべてが社内に影響力を持つ。

これ、すべて私自身の過去の反省。

ほんとうに未熟な社長だった。
みなさんに迷惑をかけた。
10数年前のことだが、今でも冷や汗をかいて夢から覚めることがある。