片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

性善説を保つためのコンプライアンス

2006年04月27日 | Biz/Browser
昨日BPIA主催の日本版SOX法のセミナーがあった。
この手のセミナーはたくさんあるが、内容が充実していて非常に参考になった。
BPIAの会員になると講演資料がもらえるという。

最初、日本HPの鈴木常務のお話があった。そこでタイトルの印象的なことばがあった。「欧米は性悪説で日本は性善説と言われるが、欧米は性善説ですよ、日本よりももっと性善説かもしれない」という言葉だった。
欧米は、キリスト教文化なので、基本的に善悪の意識は個人個人強いのだと思う。しかし、その意識に任せるのではなく、業務プロセスを標準化し、その通りに実施されているか監視し統制し、更に最適化されるような環境を整えるのだという。
キーワード:
IT投資の20%はコンプライアンス
プロセスの標準化
変化できるITインフラに投資する
投資は100万円でもCIO自らが決済する

オラクルの話もあった。以前は全世界で30もの給与計算システムがあったが、今では一つしかない。そこまで業務プロセスを統一してきたので、米国から来る内部監査人は非常に楽だという。どの国に行っても、まったく同じ仕事に仕方なので、監査が楽だという。

私の頭は混乱している。というより整理しないといけないと思っている。
コンプライアンスのために業務プロセスを標準化する。言葉としてはいい。しかしそのために、業務用画面の使い勝手を犠牲にしてもよいことにはならない。それは、究極の目標である「経営効率の改善」にならないと思われるからだ。

ガバナンス、コンプライアンス、エクスペリエンス、これらの調和を図らねばならない。