宍倉六左衛門。祖父も、父も、息子も戦で亡くし、妻も老咳で亡くし、最大の友人には裏切られ、それでも天雷无妄(てんらいむもう)に生きた一人の武士の生き様を描いた、波乱万丈だがすがすがしい物語。フランスで剣道を教えて30年以上になる剣道八段の好村謙一氏が書いた本。
天雷无妄とは、天の運行は晴曇風雨とさまざまな形で現れるが、そこには何の作意もない。人間は慌てふためき作為をもって反応してしまう。ありのままの天に対して作為は要らない、ありのままに接するのみだという。この精神に貫かれた作品だ。
天雷无妄とは、天の運行は晴曇風雨とさまざまな形で現れるが、そこには何の作意もない。人間は慌てふためき作為をもって反応してしまう。ありのままの天に対して作為は要らない、ありのままに接するのみだという。この精神に貫かれた作品だ。