ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

万獣こわい ~ねずみの三銃士~

2014年04月13日 | 演劇
2004年から5年ごとに公演をしている、というユニット「ねずみの三銃士」

メンバーは、生瀬勝久さん、池田成志さん、古田新太さん。

脚本は「あまちゃん」でおなじみ宮藤官九郎さん。

ここにゲスト3人が加わる。



今回のゲストは

小池栄子さん、夏帆さん、小松和重さん。


これまでの2回は残念ながら観ていないので、あまり内容を考えずにメンバーだけでチケットを購入。

明るく笑えるのかな・・・と思っていたら・・・

確かに随所にわらいがちりばめられていて、思わず笑ってしまうけれど、
かなりブラックな笑いで、笑ってしまった後になんとなく後ろめたいような気持になってしまう。

題材となっているのは、監禁事件。

以前に北九州市で家族が軟禁され、首謀者の命令に背くことができずに、家族同士が殺しあっていく、という
なんとも理解しがたい事件が起こったけれど、これがモチーフになっている感じ。

舞台は住宅街の古い喫茶店「サニーズカフェ」

生瀬さんと小池さん演じる夫婦が開店を明日に控えて準備しているところに、
監禁場所のマンションから逃げてきたという女子高生、夏帆さんが飛び込んでくる。

彼女を助けたことから、その7年後、信じられない悲劇が2人を襲う・・・

事件の後に彼女の養父となった男に古田さん。

刑事であり、マスター(生瀬さん)の前妻の弟を演じるのは小松さん。

お店の常連で、最初に殺されてしまうライターに池田成志さん。

この3人は回想シーンなどで色々な人物を演じ分けている。

舞台は上下2段に分かれ、上が裁判所だったり、監禁場所だったり。
下は主に喫茶店。ときどき拘置所になったり。

事件から7年後、OLとなった夏帆さんが当時の感謝を伝えに店を訪れることから
普通の日々の様子が徐々に徐々に変わっていく。
彼女の養父もそこに住み着き、やがて暴力と支配が始まる。
かわいらしい夏帆さんが、いつのまにか皆を支配して、けっして自分の手は汚さずに
殺し合いに導いていくさまは、本当に恐ろしい。

誰もがいつでも逃げだせる状態にありながら、思考を停止し、疑心暗鬼になり、
大切な人を信じられなくなり、やがては手にかけていく。

かつて監禁されていた彼女は本当に被害者だったのか加害者だったのか最後にはよくわからなくなってしまう。

なんとも不思議で不気味な舞台だった・・・


で、気を取り直し、20日には三谷幸喜さんの舞台で明るく笑って来ることにします






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする