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魏晋南北朝時代の特徴

2014年10月28日 | 高2用 授業内容をもう一度
 漢代の中国人は約5000万人いたと考えられています。ところが、魏が把握していた人口はその10の1にあたる500万人しかいません。天候不順やイナゴの発生により飢饉に見舞われ、栄養不足から疫病が大流行したことがその要因です。黄巾の乱の発生で多くの死者も出しました。さらに、長く続いた戦乱で死亡した者も多かったでしょう。また、モンゴル高原やチベット高原から遊牧系の諸民族が華北に侵入し、中国人農民の土地を奪いました。中国人は華北を捨てて江南に逃げ延びようとしました。
 このように中国全域で流民が発生し、農地は放棄されて荒廃しました。しかし、魏晋南北朝時代に成立した諸国は、その存続をかけて軍備の強化を図ろうとしました。そのために、支配者は何とかして流民を農地に戻し、自作農としたうえで彼らから税をとろうとしました。
 そのため、流民を管理する「戸籍制度」や「村落制度」が必要になります。彼らに農地を分配するための「土地制度」も整備されました。魏晋南北朝時代はさまざまな制度が成立した時代でした。

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