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第4回十字軍の意義

2023年02月16日 | 高3用 授業内容をもう一度

 第4回十字軍は宗教的情熱を失い、略奪と暴行に明け暮れた十字軍であった。その意味で、【十字軍は変質】したといえる。【1204】年にビザンツ帝国はいったん中断し彼らの一部は【ニケーア帝国】を建て亡命政権を存続させた。【1261】年にビザンツ帝国の人々は偶然コンスタンティノープルを奪回して【ラテン帝国】を滅ぼしたが、ビザンツ帝国のは著しく衰退した。
 また、ビザンツ帝国の人々は十字軍に対する嫌悪感を強く持ち、以後の東西教会が激しく対立する原因になった。また、コンスタンティノープルに対する略奪の結果、工芸品や美術品などの多くが西欧に持ち去られたばかりか、学者や技術者も数多く西欧に移住したことで、ビザンツ帝国にあった文化や学問が西欧に伝えられ、【ルネサンス】運動を引き起こすきっかけとなった。
 一方、第4回十字軍を操った【ヴェネチア】は、コンスタンティノープルのギリシア商人に代わってアジアとの香辛料貿易を支配することができ、東方との貿易(【レパント貿易】)を行っておおいに繁栄した。
 さらに、第4回十字軍の蛮行に対する人々の不信に加え、教皇の優柔不断な対応などもあり、教皇の発言に対して西欧の人々が絶対的に服従しなくなる傾向が見え始めた。十字軍の失敗は【教皇権の失墜】の大きな要因になった。


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