出口保夫著「漱石と不愉快なロンドン」。
著者(故人)は早稲田大学の先生で、専門は英文学。英国についてのエッセイも数多い。鎌倉市内にお住まいだった。
官費で英国に留学した夏目漱石は、2年間の英国生活がどうにも苦痛だったようでやがてノイローゼになったという。
この本の最初に、対照的な私費留学生であった南方熊楠が出て来る。
夏目漱石が日本を出発するのと同じ年、南方熊楠は英国における研究生活を終えて日本に戻っている。南方熊楠は私費で米国や英国に長年留まり自由自在に研究した。南方熊楠は英語を含め数多くの言語を楽に操ることができた。
向き不向きがあるからねぇ。
江藤淳も夏目漱石の消極性(破線の部分)を書いている。
下宿に閉じこもりがちで、ノイローゼに。
漢文の素養もあった夏目漱石は、日本が中国を侵略したり、西洋と手を結びまた模倣することにとても否定的だったようだ。
そうした思想的なことは置くとしても、とにかく英国留学は夏目漱石にとって「不愉快」なことだったらしい。
しかし彼の英国での経験は、その後彼の小説となって実を結ぶ。
当時珍しいユーモアをもって、しかも猫が主人公であるという小説に化けるわけだから。
この2冊の本を持ち込み、山荘では読書三昧。
どちらも古い本だよ。
さあ、おでかけしましょう。
「みなさん、こんにちは」
「ボクはどこに連れて行ってもらえるのでしょう?」
「あ、ここでしたかー。そうだと思っていました」
原村の農場(八ヶ岳中央農業実践大学校)だ。
お花を販売中。
この日は晴れだったが、雲が黒い。
なぜでしょうね?
農場の広場は鹿の糞が多かった。
だから移動しましょう。
チーズやバターを作っている建物の隣の広場へ。
わーーい!と勝手に先に行くドガティ君。
ドガティ君は農場の敷地やそれにつながる森を知り尽くしているのだ。
「早すぎますよ」と言われて戻って来たドガティ君。
広場でピョンピョン。
急に「おすわり!」と言われた。
「来い!」と言われて全力疾走。
それではボール遊びをしましょう。
「おとーさん、それを投げてください」
「はやく投げてくださいってば」
投げると猛ダッシュする。
晴れているけど雲が多い。
ドガティ君のボール遊びは続く。
いくらでも走るよ。
この日のボールは犬用テニスボールだ。
疲れたら終了。
楽しかったね。
農場の中の販売所へ。
これはポップコーン用のとうもろこしだ。昨年収穫されたもの。
下の写真では、上下二段に分かれている。
どちらもポップコーン用だが、上がとうもろこしそのもので、下はそれをバラしたもの。
下のバラしたのが便利だね。
それを購入。
みなさん、農場の経営は相当厳しいらしいから、ここで遊んだら何でもいいので何かを購入してあげてくださいね。アイスクリームなんてのもおいしいよ。あとはチーズとか。野菜は常にいろいろ売っているしね。
ドガティ君は撤収。
Aコープ原村店へ。
食材を買って山荘に戻る。
薪ストーブに点火する時に使うのは、古い新聞。
2008年12月の日経新聞だ。
「一般歳出が50兆円台に乗り、無駄の排除が課題」と。
今じゃそんなもんじゃない。
財政は硬直化、その後もこの数字は増え続けているよ(笑)。
今や一般会計総額は120兆円が見えて来たし、そのうち一般歳出は80兆円が見えて来た。
国債残高はGDPの2倍ほどある(・□・;)
その国債残高の半分以上を日銀が抱え込む(・□・;)
クロちゃんの後釜の植田先生はこれをどうやって終わらせるのでしょう。ヘタなことをすると円金利が急上昇する可能性がある。もしそうなると、日本政府の返済能力に疑問符がつく可能性があり、日本の格付けは投資適格ギリギリのBBBまではすぐに落ちるだろうね。その先が・・・怖い。
なんてことを想像しながら、この新聞を燃やして薪ストーブ点火。
ルイボスティを飲みましょう。
吾輩は猫であるを引き続き読む。
文字だらけだね。
はやりの推理小説のようにスラスラと読めない。
猫が人間を批判的に観察するとは面白い。
ルイボスティでは物足りなくなり、スコッチを飲む。
楽しい山荘生活もあと少し。
【つづく】
くちこは、中一の春に、市立図書館の文学書を全て読み終わった文学少女でしたが、そこで終わりました。
くちこの十年間の主治医だった、愛しの外科医蝶ね、白衣のポケットに三四郎が入っていたりしてました。
再読中だと。
彼は、実は部長だし、某国立大学の教授でもあるし、
あれこれ多忙なんだけど、泰然と忙しがらず三四郎をポケットに入れる人間なんです。
ふと、思い出しました。
暗澹たる経済の展開。
忘れて暮らしたいです。。。
吾輩は猫であるを読みたいというよりは、
どうして吾輩は猫であるみたいな風変りな、
そしてユーモアあふれる小説があの時代に
生まれたかという、その背景に関心があるのです。
出口先生はステキな方でしたね。あのエッセイが
優しいです。鎌倉に長くお住まいだったそうですよ。
吾輩は猫であるを再読したいと思う気持ちは
それほど強くなかったのですが、読み返しても
十分面白い小説だと思います。
今回はむしろなぜあの時代に、吾輩は猫である
みたいな風変りな、そしてユーモアあふれる
小説がいきなり生まれたかというその背景に、
より大きな関心があり、この二冊を並行して
読もうと持って山荘に持ち込みました。
三四郎は筋書きももう忘れましたね。私が読んだ
のはおそらく中学生の時、あるいは高校生の時
かもしれません。だいたい夏目漱石はどれも
面白かったと思います。でももうずっと
再読することもない。
今回の吾輩は・・・は久しぶりの漱石でした。
経済は忘れたいけれど、虎の子の公的年金制度
がおかしくなるかもしれず、保有する株式が
おかしくなるかもしれず、それにもかかわらず
物価は急騰するかもしれない経済要素が
やたらあるので、離れられませんねえ。。。
あたりながらスコッチを楽しむ…等々。
このような時間の流れはとても優雅です。
「おすわり!」「来い!」の掛け声を守る
ドガティ君には感心するばかり。
スコッチをたまには飲みます。あ、今も飲んで
ます。寝る前に少し。
薪ストーブっていいものです。
薪は必要なんですが、ガスとか電気とかが要らない
というところがなんともいいです。
薪は自力で手配するか、買うかなんですが、
とにかく木を燃やせばいい。ガスや電気って
もろお金ですよね。私、お金を払うのが大きらい。
とはいえ、薪も買っているのですけどね。
しかもプロパンガスより高くつくと思います。
光熱費って嫌な出費ですねー。
ドガティ君はボールのためならお座りでも伏せ
でも来いでもなんでも従います。でもそれも
そのボールに興味を持っている時の話。
もしそのボールに飽きると、ボールを放ったら
かして勝手なところに行こうとします。
自分勝手なのです(笑)
美味しいポップコーンを作って お酒を飲む話に違いない、
と思っていたら、ポップコーンが出来ずに記事が終わってました(笑)
25年前とは懐かしい~
バブル崩壊の頃ですね。