「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

佐藤優著「紳士協定」

2012-06-06 11:00:23 | 本/音楽/映画
佐藤優という人を最近までよく知らなかった。もちろんあれだけ有名だから顔もわかるし、やたらと著書の多い人であることは知っていたし、鈴木宗男の事件に連座して拘留されてしまったことも知ってはいたが、それだけだ。

初めて佐藤優の著書を読んだ。多作な彼の著書の中でもちょっと変わった種類になるのだろう。外務省に入り彼はすぐロンドン郊外の英国陸軍語学学校に派遣され、そこでロシア語を学ぶことになる。ロシア(当時はソ連)担当の外交官になる準備だ。その時に英国で彼が経験したことがまるで小説のように綴られている。



彼の英国での滞在時期が、私が英国に住んでいた時期と重なっている、ということだけが理由で読み始めた本だ。

内容的に中心になるのは彼が下宿させてもらったお宅の少年と彼の対話だ。「紳士協定」とは彼が人間として対等につきあったその少年と彼の関係を指す。加えて外務省の同僚と彼との関係も語られる。



私は佐藤優のことをよくは知らず、またなんとなく好感を持っていなかった。しかしこの本に佐藤優自身が描いた彼はなんとも人間的で、親しみが持ててしまう。その人間的なところが、その後鈴木宗男と係わり彼が外務省を辞めることにつながっていることも示唆されていて、興味深く読めた。



↑の画像は佐藤優とは無関係。妻のフラワーアレンジメントで初夏の作品。少し和風テイストだ。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする