ドラマの「雲の階段」を毎週見ている。
渡辺淳一氏の小説は、若いころによく読んだ。
島で、主人公が夜 運ばれてきた子宮外妊娠の女性の手術をする場面は、渡辺淳一氏の
自伝小説かエッセイの中に、似たような様子がでてきていた。
医師になりたてかインターンのとき、アルバイトの当直だった渡辺氏が産婦人科は専門外なのに、
手術をせざるを得なくなり、大出血した子宮をぶすぶすと縫い合わせ、一命は取り留めた。
のちに、その患者の女性が、また妊娠することができた事を知り、あの手術でも
子宮はまた元気にその機能を果たしていることに渡辺氏が驚く、というような内容だった。
「雲の階段」は、本は読んでないので、ドラマの先の筋を教えていただきたくないが、
興味深く見ている。
私が生化学を専攻した大学4年のとき、卒業後は研究職に就きたかったが受けた研究所は化学が
不出来で落ちた。
卒論も終わった4年の3月に、東京都内の医大の生化学の研究棟で、各科の医師が論文を書くために
実験をする部門の、研究補助員の仕事を得ることができた。
しかし、正規職員ではなく、身分はアルバイトだった。
私を採用したのは、産婦人科だった。
大学病院に入院している妊婦さんが出産すると、そのあとに出る胎盤を実験材料にしている
研究室だった。
お産は夜中が多かった。
それで夜遅くまで実験をすることがよくあった。
研究対象は、月満ちて出産するばかりではなく、その前の胎盤のデータも必要だったため、
妊娠初期の胎盤を実験材料に持ってこられることもあった。
研究室の医師は、ただの肉塊にしか見えないものを指して、「これが目だ」と言っていたが
どれだかさっぱりわからなかった。
実験には、そこから、胎児をよけることはできなかった。
そのようなところで働いていたので、「雲の階段」の妊婦の手術の場面を見ると、当然
胎盤を思い出す。
20代、30代のころ、渡辺淳一氏の小説を読んでいたが、最近は映画がヒットしても
読むことはなかった。
また、そのうちに、読んでみようかと思った。
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