暮らしの差し色

慢性腎臓病の夫と二人、静かな生活です

老いのシンプル 暮らしに共感

2021-03-28 19:59:16 | 

2017年に古本で購入した 「老いのシンプル ひとり暮らし」阿部絢子著 を、書棚から出してきて、読んだ。

本は、FPの専門書と短歌の本以外は辞書を除いて、大半は捨ててしまったが、残すほうに入れたのが、本書だ。



最近、本を買っても読めなくて、ずいぶんBOOK OFFに売却してしまったのだが、この本はまた読むだろう、と思っていた。

数日前に、さくさくと読めた。

高齢の女性がひとり暮らししたら、どんなだろう、と一番知りたいところだ。

やはり共感するところが多かった。

「バスタブにはほとんど入らない。入るのは年に数回。ほとんどシャワーばかり。」というのは私も同じだ。

「バスタブでゆっくりお湯につかったあと、急激に体が冷えて風邪をひきそうになったり、あるいは気分も悪くなることもあるのであまり好きじゃない。」

と書かれている。

高齢になると、誰でもお風呂は体にしんどいのだとわかる。

母が、夜お風呂には入っていたが、髪は昼間、洗面台で洗っていた。

なんで??

と思っていたが、お風呂の時に、長時間頭からお湯を浴び続けると、からだが湯だってしまって、ぐったり疲れるのだ。

シャワーも、3月のこの時期暖かくなってきたので、夜寝る前にからだを温めなくても、寒くない。そこで昼間に入るようにしたら、からだに楽だった。

なお、著者がシャワーのあとは必ず、浴室清掃は水分を拭き取ってしまう、というのは我が家と同じだ。


本書を前に読んだときに、覚えていた点は、

「家の修理は頼りになる助っ人を確保する」

「家の不具合があると落ち込むので、なるべく早く解決」

というのが、なるほどそうだな、と共感し、うちでも気づくと修繕、リフォームを思い立ったらすぐに依頼するようになった。


今回は、感心したところがもうひとつある。

著者は薬科大学を卒業し薬剤師の資格をお持ちだ。

しかし、長くフリーランスの消費生活アドバイザーの職に携わってこられた方で、薬剤師にはなっていなかった。

ところが、64歳の時、その仕事が減って、収入のためにも、薬局薬剤師の職を得て、働いてしまうのだ。

私自身は、FP技能士の国家資格を取ってはいても、その職に就いたことがないので、今後その資格を使って就職しようとはとても思えない。

30代から50代まで就いていた、簿記や、税理士事務所の経理や税務の仕事なら、多少はお役に立てるかなとは思うが、こうして入力していても、若いころのように、間違いなくタカタカと入力する速度や正確さはすっかり落ちた。

電卓のスピードも落ちた。

そういうこともあるが、職場の人間関係を円滑にやっていくことに大きな不安があって、もう就職はできないだろうな、と思っている。

今年65歳になったので、4月の年金の受給が、ようやく始まることもあり、ありがたく、現役世代の保険料納付のお世話になることに感謝して、今後も働かない暮らしを享受させていただく。

本書では、住まいや、暮らしの様子を、著者が前向きに工夫しながら、生きておられる生活が描かれていて、参考にしたいとまた思った。

ご興味のある方は、amazonの古本で購入されるとよろしいかと思う。


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古本の売却

2020-10-20 18:43:43 | 
防衛省の防音工事で、うちの中は段ボール箱が積みあがっていたが、大半の工事が済み、先週の資源ごみの日に、段ボール箱は大量に処分できた。

あと、あさっての内窓のサッシが入るので、それで、工事は終わる。

本棚に書籍を戻すとき、選別した。

カタログのすべてと、旧年度版の専門書(FP)、買っても読まなかった古本の小説、これらを処分することにした。

カタログは今朝、資源ごみに出した。

きれいな古本は、日曜日に BOOK OFFへ持ち込んで、買い取りしてもらった。



一番高く売れたのは、姉に薦められて古本をamazonで買ったにもかかわらず読まなかった、

「昭和16年夏の敗戦」 猪瀬直樹著

だった。

72円になった。

11冊、合計で、258円だった。

最近は、まったく本が読めなくなった。

工事があったせいもあるが、ドラマもあまり楽しく観られなくなり、物の片付けのことばかり、頭をよぎり、文学や娯楽から、気持ちが離れている。

        

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思い込みで知らないうちに過去の記憶は書き換わる

2018-05-11 20:30:50 | 

2018年5月11日の読売新聞 朝刊の 「編集手帳」に興味深い内容があった。




「編集手帳」

明治生まれの文学者、辰野隆に『記憶ちがい』という小編がある。
数え63歳の小学校の旧友同士が電車でばったり再会し、
思い出話は一気に50年さかのぼる。
「雪ちゃんというお嬢ちゃんを忘れたかい?」
「覚えているとも、雨の日の事だろう」。
雪ちゃんは夏、なぜか一人だけ白足袋をはいていた。
それを脱がすと彼女は泣き出した。
左足の小指の先が二つに分かれていたのだ。
のちに手術で治ると知ったものの、悔恨に苦しんだ。
自分はなぜあんなことをしたのか・・・。
すると、もう一人が言う。
脱がせたのは君じゃないよ、Oだ、心にとりつく自責の念が
記憶ちがいをさせたのだと。


* * * * * *


辰野隆の「記憶ちがい」は、検索すると、全文がネットに出るので、お読みいただける。

「・・・君は、その時の見てはいけないものを見たという
強い自責の念が、
何時の間にか、自分が下手人だったという想像に変り、
それが癖になって、ついに自分が手を下したと思い込み、
俺まで仲間に引き入れてしまったのだ。
とにかく、記憶ってものは変なものだな。」
とNは、また呑気に笑って、盃を重ねた。



* * * * * *



という記述で終わるのだ。

人間の記憶は、不確かなものだ。

確信していたことが違ったりするのだ。

こういうこともあるだろうなと思った。

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闘病と介護の記録を読む

2016-09-06 19:03:07 | 

最近、ネットで古本を購入し、届くと読んでいる。



送料を無料にするために、数冊を取り集めるのだが、ここ最近は、その中に闘病記を入れることがよくある。

著者がご本人の場合も、ご家族の場合もある。


つんく♂さんの 「だから、生きる」

故 川島なお美さんとご主人の鎧塚俊彦さんの 「カーテンコール」

を読んだ。


つんく♂さんの、声を失っても生きることを選ばれた勇気をたたえたい。

お子様たちにとって、かけがえのないお父様であることを、つんく♂さんは大切にした。

音楽の世界でも、いっそうのご活躍を祈っている。



川島なお美さんの、生きている限り、舞台に立ち続けた気持ちが伝わった。



砂川啓介さんの 「娘になった妻、のぶ代へ」


今は、砂川さんの本を読んでいる。

夫が、大山のぶ代さんはホームに入ったんだよ、と教えてくれた。

脳梗塞の後、認知症になった大山さんは、最近4月に砂川さんのがん治療のため、自宅に大山さんを置いてはおけないので、施設に入ったとネットに出ていた。

砂川さんの本では、お二人にいたお子さんのことや、かわりばんこに病気になったこと、認知症になった大山さんの自宅での介護の厳しさが描かれている。

その本は去年の出版で、その後、状況が変わって、今のようになったようだ。


闘病記を読んでいると、私どももいつか行く道と、身につまされる。

また、亡くなった両親にもっと何かしてあげられなかったか、と、悔やむこともある。


最近は、以前、テレビでのご活躍を見ていた芸能人のかたが、70代、80代でお亡くなりになり、お別れ会がニュース番組で報じられているのをたびたび目にする。

ああ、あの人も、この人も亡くなった。

父よりは長生きしたのだな、とか、比べてしまうこともある。


私自身、いま、60歳だが、夫は今月67歳になる。

あとどのくらい生きられるのだろうか。

苦しい月日が、せめて短くてあってほしいと、わがままにも願ってしまう。

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古本売りました

2016-06-24 18:26:56 | 


古本を売ろうかと思った話を以前ブログに書いた。

本とCDを売るとして、合計で30点あれば送料は着払いで良い、というサイト「駿河屋」さんにお願いすることにした。

ネットから買取を申し込む。


箱は自前の段ボール箱があったので、サイト内の品物の詰め方を参照して緩衝剤のプチプチも入れつつ、梱包して、郵便局に集荷に来てもらい発送した。

本が23点、CDが7点だ。

30点になるように、かき集めたのだ。

品物が到着したというメールが来た。

混み合っているので査定が遅れると書いてあった。

そのうち、売り主である私の住所確認のはがきが簡易書留で届いた。

ほどなく、査定額のメールが来た。

上記30点で、合計1393円だという。

銀行振り込みを依頼していたので、手数料に412円差し引かれ、981円が振り込まれることになった。

今日、振り込んだというメールが届いた。


うちにいて、すべてができた。

もし、古本ショップの店先に売りに行こうとしたら、自転車に山ほど積んだ本を持って、買取を頼みにいかなければいけないし、売らないなら、特に処分を急いでいたり、早く片付けてしまいたいときには、資源ごみに縛って出してしまうだろう。

今までも、本は縛って出していた。

引っ越しの前には、かなり大量に捨てたこともある。

こんなふうに、日にちをかけて、売るというのは、自分の気持ちにもゆとりがあるときでなければできないとは思うが、自分はもう読まない本、聴かないCDがあれば、業者に売れば、それを誰かが買って楽しむわけだ。

私も古本を良く買うが、こんな楽しい本を安く買えた、と、うれしく思うこともある。

本は写真と同じで、自分が楽しんだらそれでいいのだ。

遺産に遺しても、誰も喜ばない。

楽しんでもう読まないなと思ったら、次の欲しい人の手に渡れば、本も喜ぶ。

処分代を取られずに済んだ、と思えば、査定額は結構どうでもいいのだ。

また、たまったら売ると思う。



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