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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

続・富士御殿場ルート

2020-06-09 12:00:00 | 日記

前回から大分間が空きましたが、去年の富士登山話の続きを書こうと思います。

去年の夏に富士山四大ルートのうち一番きつい御殿場ルートを登ってきたわけですが、当日まさかの悪天候。
ただでさえ歩きにくい富士山の砂利に加えての吹き降ろしの強風で前に進むこともままならず。
強烈な突風で体勢が崩され登山道から落ちそうになって命の危険を感じ。
雨と風で身体はヒエヒエ。
突風とともに飛んでくる砂利で身体はボロボロ。
霧で周りが見えず、今自分たちがどこまで登っているのかもわからない状態。

あまりの過酷さに仲間から帰ろうとの声が上がったのでした。

そんなやり取りをしつつ登っていると建物らしきものが見えてきました。
御殿場ルートは7号目まで営業中の山小屋はないのですが、6号目には休業中の山小屋があります。
我々は苦行の中ついに標高2600m付近の6号目までたどり着いたのでした。
6号目の山小屋はもはや廃屋のような様相で、中には入れず、椅子もないので壁に寄り掛かることしかできませんでしたが、風除けがあるだけでも大分ありがたいことでした。

ようやく一息つくことができた我々はそこで引き返すかどうかを話し合うことになりました。
帰りたいという雰囲気が場を占めていましたが、宿泊予定の山小屋のある7号目まであと標高差400mほどであること、予報ではもうすぐで晴れて風も弱まるということもあり、そのまま続行することになりました。

さらに登り進めてしばらく。
標高が上がるほど霧が濃くなり、体力差から隊列に乱れが生じてきました。
隊は前列と後列に分かれ、後列が前列に距離が離れていることを伝えようにも、風に遮られて声は届かず、もはや皆が自分のことで精一杯になっていました。
するとその時突然霧が晴れ、下界の絶景が切れ間から姿を現しました。
ひたすら風景とは程遠い世界を進んでいた我々はこれに喜び、同時に見えた7号目に歓喜しました。
もはや日も暮れようかという時間。
なんとか我々は宿泊予定の山小屋にたどり着くことができたのです。

山小屋に入ると山小屋の人と暖かなストーブが我々を迎えてくれました。
そこで濡れた衣服と冷え切った身体を温める我々。
風も雨もなく、暖かい部屋ともう今日は登らなくていいという事実が我々にようやくの安心感を与えてくれました。
山小屋には他に1組が居ましたが、その後もう1組が来たのみで、シーズン中の山小屋とは思えぬ少なさが、今日の厳しさを物語っていました。

その後は夕食に山小屋のカレーを頂き、他の登山者の話を聞きいたりしました。
どうやらその人は0号目(海岸)からここまで来たらしく、さらにこの悪天候の中登るという非常にパワフルな人でした。
夕食後は疲れからすぐに床に就き、明日に備えることにしました。
寝る時に頭をかいたのですが、頭からは髪に絡みついた砂利がボロボロと落ち、どれだけ砂利を浴びたのかと少し戦慄しました。

夜になっても風は強く、風が窓や壁を叩く音が聞こえ、疲れているはずなのになかなか眠れません。
ふと奥の方を見てみると山小屋の人達が談笑する声が聞こえます。
山小屋の雰囲気も相まってまるで物語のワンシーンを見ているような印象を覚えつつその日は眠りにつきました。

 

そして翌日。
まだ暗い中、取りきれない疲れを感じつつ起床し、朝食をとる一行。
外の様子は見えずとも、外から聞こえる唸り声のような音から未だに風が強いことが分かりました。
風と雨に苦戦した昨日の経験から今日山頂を目指すかどうか意見が分かれます。

そんな時、ふと外が明るくなります。
御来光だ、と誰かがつぶやくと、周りが一気に沸き立ち、次々に外に出ていきます。
あれだけ天気が悪かったにもかかわらず、その時その瞬間、奇跡のように天気が晴れ、御来光が現れたのです。
富士登山の目的の一つである御来光。
苦行の果てについに見ることができたのでした。

(村)

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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(moniシリーズ)、それに農業も手がけるIT企業

 

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