東海道線の車内で男性香料の広告を見つけ、中学校時代に読んだSF短編小説を思い出した。その話が書かれたのは第二次世界大戦中か直後か、そんな時代だったはず。よくまあ予見したものだと、改めて思った次第だ。
そのSF短編は人類最初の恒星間飛行に挑んだ宇宙飛行士が主人公だった、はずだ。宇宙船の中で長期間冬眠して、やっと最も近い恒星アルファ・ケンタウリに到達したと思ったら、地球人が待っていた、という話し。彼が長期間宇宙を飛んでいる間に地球の宇宙飛行技術が飛躍的に進歩し、彼がアルファ・ケンタウリ星系に到着した頃には、地球と他の恒星系との間は地球上で船旅に出る程度の期間で到達可能になっていて、アルファ・ケンタウリ星系にもすでに地球人による大規模な都市が生まれており、その住人たちが歴史的な宇宙飛行士が到着して来るのを今か今かと待ちに待っていた。
飛行士とアルファ・ケンタウリの住人(=地球からの移民)が出会う歴史的な瞬間だというのに、互いに体臭が臭くて顔をしかめる、というのが面白い。宇宙飛行士の体臭はおそらくこの作品が書かれた第二次世界大戦直後の男の匂いだ。未来の地球人は男性だというのに香水を浴びるように振りかけている、と、この飛行士が述懐していた。
主人公の宇宙飛行士には、その時代が肌が合わず、自分が飛んできたロケットをアルファ・ケンタウリに突入させるルートで飛ばし、重力によるタイムワープを利用して過去の地球に帰って行く。地球に戻った主人公が結婚して生まれた子供たちと家族でテレビを見ている幸福なラストシーン。テレビに映し出されているのは、自分自身が世界初の恒星間宇宙飛行士として乗り込んだロケットが轟音とともに空に登っていく姿だ。
宇宙飛行士のように宇宙でなく時間旅行をする時間飛行士が育成される時代が来れば、彼らはまず自分の匂いを消し、どんな匂いの人とでも仲良くやって行ける訓練を受けなければならないだろう。時代には、その時代特有の匂いがある。歴戦の海外旅行経験者だと、空港に降り立った途端、その国独特の匂いを嗅ぎ分けられるそうだが、時間飛行士も同じだろう。血なまぐさい硝煙の匂いなのか、埃っぽい排ガスの匂いなのか、時代背景が匂いを持っているだけでなく、そこで暮らす人々もその時々で流行になっている生活の匂いを放っているのだろう。
特に21世紀はストレスを緩和する香り、いわゆる癒やしの香りを求める世紀になった。洗剤、柔軟剤、香水、脱臭タイル。増々進化して20世紀とは大きく違う香りの時代になることだろう。匂いや香りについてはまだまだ研究が進んでおらず数値化されていないため記録として残りにくい。そのために過去の時代が放つ香りはまだ何もわかっていない。いずれ研究が進めば匂いや香りの年表が作られてくるだろう。憧れていた時代の香りが好みとは全く違った、ということもあり得る。(三)
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そのSF短編は人類最初の恒星間飛行に挑んだ宇宙飛行士が主人公だった、はずだ。宇宙船の中で長期間冬眠して、やっと最も近い恒星アルファ・ケンタウリに到達したと思ったら、地球人が待っていた、という話し。彼が長期間宇宙を飛んでいる間に地球の宇宙飛行技術が飛躍的に進歩し、彼がアルファ・ケンタウリ星系に到着した頃には、地球と他の恒星系との間は地球上で船旅に出る程度の期間で到達可能になっていて、アルファ・ケンタウリ星系にもすでに地球人による大規模な都市が生まれており、その住人たちが歴史的な宇宙飛行士が到着して来るのを今か今かと待ちに待っていた。
飛行士とアルファ・ケンタウリの住人(=地球からの移民)が出会う歴史的な瞬間だというのに、互いに体臭が臭くて顔をしかめる、というのが面白い。宇宙飛行士の体臭はおそらくこの作品が書かれた第二次世界大戦直後の男の匂いだ。未来の地球人は男性だというのに香水を浴びるように振りかけている、と、この飛行士が述懐していた。
主人公の宇宙飛行士には、その時代が肌が合わず、自分が飛んできたロケットをアルファ・ケンタウリに突入させるルートで飛ばし、重力によるタイムワープを利用して過去の地球に帰って行く。地球に戻った主人公が結婚して生まれた子供たちと家族でテレビを見ている幸福なラストシーン。テレビに映し出されているのは、自分自身が世界初の恒星間宇宙飛行士として乗り込んだロケットが轟音とともに空に登っていく姿だ。
宇宙飛行士のように宇宙でなく時間旅行をする時間飛行士が育成される時代が来れば、彼らはまず自分の匂いを消し、どんな匂いの人とでも仲良くやって行ける訓練を受けなければならないだろう。時代には、その時代特有の匂いがある。歴戦の海外旅行経験者だと、空港に降り立った途端、その国独特の匂いを嗅ぎ分けられるそうだが、時間飛行士も同じだろう。血なまぐさい硝煙の匂いなのか、埃っぽい排ガスの匂いなのか、時代背景が匂いを持っているだけでなく、そこで暮らす人々もその時々で流行になっている生活の匂いを放っているのだろう。
特に21世紀はストレスを緩和する香り、いわゆる癒やしの香りを求める世紀になった。洗剤、柔軟剤、香水、脱臭タイル。増々進化して20世紀とは大きく違う香りの時代になることだろう。匂いや香りについてはまだまだ研究が進んでおらず数値化されていないため記録として残りにくい。そのために過去の時代が放つ香りはまだ何もわかっていない。いずれ研究が進めば匂いや香りの年表が作られてくるだろう。憧れていた時代の香りが好みとは全く違った、ということもあり得る。(三)
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