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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

守るべきもの

2011-03-29 08:12:12 | 日記
 埼玉アリーナに避難している方々向けに周囲の高校生が手づくり枕を贈ったというニュースを見た。自分たちで作ったということ、食料や水でない、という発想にはっとさせられた。普通の生活を普通に送るために必要な様々なものが、不足しているのだろう。「不足」という言葉を使うと、ある程度はあるが欠けている、という印象を持つが、実際まったく「無い」ものも多いのではなかろうか。

 例えば、私は今こうしてブログを書いている。この「書く」という行為も、心の安定をもたらす行為だと考えている。誰かに話しをするのに近い効果をもたらすのではないだろうか。特に今までそばにいて話を聞いてくれた妻や夫や親や子供を失ってしまった方々にとって、話したいこと、報告したいことは山のようにあろう。あふれるほどたまった思いを言葉にして吐き出してしまわないと、いずれ心に歪みが現れるのではないかと心配だ。そんな思いを書き綴るための紙やペンは自由に手に入れられるのだろうか。おそらく、体へのエネルギー補給や保温のための物資にばかり重点が置かれ、心の安定のための物資には手が回っていないだろう。集まった義捐金の一部はノートとペンに換えて現地に届けて欲しい。

 特に子供たちには、今日本の国ができる最大の支援を惜しんではならない。住む家が無い、親が見つからない、持っていた全ての物を失ってしまった、そんな子供たちも多いだろう。そんな子供たちに対し、いやそんなに極端な例でなくても、避難所で暮らさなければならない子供たちや、学校が壊れてしまった子供たち、友達がまだ見つからないか亡くなってしまった、そんな子供たちに対しても、全力で助けの手を差し伸べる必要があろう。彼らこそわれわれの未来そのものだ。子供を救えない国に未来があるわけがない。彼らを伝染性の病気の餌食にしてはならない。放射線の犠牲にしてはならない。ひもじい思いをさせたり、寂しい思いをさせてはならない。本震でおびえ、余震でおびえ、周囲の大人がつらい顔をすることにおびえ、大人が思う以上に敏感に、そして不安になっているだろう。彼らには、ちょっとした楽しみや夢や希望が必要だ。たくさん笑ってもらって、ゆっくり眠ってもらいたい。まだまだ子供なのに妙に大人びた礼などを言って避難所を卒業していく姿より、「楽しい避難所暮らしだった」などと言って周囲の大人に叱られる子供たちの姿が見られるぐらいの環境を作らなければならない。

 原発の周辺から避難して避難所で生活していたのに、避難所暮らしがつらくなって家に帰る方々が現れた、というニュースを見た。子供を連れた家族がその中に含まれないことを切に願う。子供を放射線にさらす可能性がある地域に連れて行ってはいけない。若い男女も同じことだ。これからの日本を担う方々には、やはり避難していて欲しい。ただ、極端な言い方で申し訳ないが、人生も終着駅に近づいた方々には、固い板の間の体育館で1~2枚の薄い毛布にくるまって眠るのを強いるのはもう限界だろう。戦中戦後の混乱に耐え、昭和と平成の出来事をたっぷり見て来た大先輩である。彼らには彼らの身の振り方を自分で決める権利がある、と私には思える。彼らが自分でやって行くと決めたのなら、それを尊重してもいいのではないだろうか。だが常に安否を確認し不足する物資を届けるエネルギーと体力はかなり大きな負担ではある。それでも、苦労の連続だったかもしれない大先輩たちの人生の最後は自分で決めた生き方で生き抜いてもらいたい。


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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