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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

助け合って生きること

2011-03-18 07:03:27 | 日記
 金曜の午後地震が発生し、すぐに津波がやってきた。津波に施設が破壊され、今回の事故につながった。あれからすでに1週間が過ぎる。原発の現場で対応している人たちの多くは、ほとんど睡眠を取っていないだろうと思う。放射線量の放出が多くなってから、一般の従業員は原発を離れて退避してしまった。食事や飲み物は大丈夫なのだろうか。寝ない、食べない、飲まないの状況が長く続いて正しい判断ができるとはとても思えない。危険な場所ではあるが、東電は是非現場の作業者の方々が休憩できるだけの人的補充を行って欲しい。

 おそらく現場では、報告すべき相手が多すぎて、実作業以上にその対応に追われたことだろう。案を出し、実行したくても報告と決裁が必要、ということは、この世界にはいくらでもある。しかも、これだけ大きな事故になってしまうと、決裁は会社の上長などで済むはずがない。上へ上へと昇って行き、果ては総理大臣が決裁してから実行可否が降りてくる。それから準備に取り掛かり、途中経過を報告し、最終的には実施前にまた報告して決裁を得る。その間に事態はどんどん推移し、新しい対応が必要になって来る。現場にいても大半は観察と待ち時間であろう。しかし、体を休める暇はない。報告すべきところ連絡すべきところは多方面にわたっていて、最終決裁が下りる前に伝達を終わっていなければならない。管理職に就いている人は、責任感が強ければ強いほど、ずっと張りつめたままでいるだろう。それでも代わりができる人はいない。今はただ頑張ってもらうしかない。だが、その彼らに熱いコーヒーを用意したり、簡単に食べられる温かい食べ物を用意したりする誰かがそばにいるだけで彼らはずっと効率よく働くことができるだろう。

 今回の事故で、生活の多くがいかに電気に頼っているか、改めて思い知らされる。しかも、その多くがここまで原子力発電所に頼っていたのか、と言う事実にも大きな驚きがある。地震の影響でうまく使えなくなった発電施設や送電システムを完全復旧させたとしても、原子力発電所の発電能力なくして夏場のピークを乗り切れるとは考え難い。経済復興をするためには、ストップしてしまった工場をフル稼働させるぐらいの電力が必要だ。しかし、どうやって電源を確保するか。原子力燃料と石油では段違いに原子力燃料のコストパフォーマンスが勝る。
 
 しかし、われわれは今回、これだけ痛い目を見た。原爆を投下され、世界で唯一の被爆国になった日本が、しかも世界でも有数の地震国日本が、原子力発電に傾倒してはいけなかったのだ。急激な経済復興を目指したい気持ちは誰にでもある。いつまでたっても回復できない、日本はもうだめなのか、そう思う日々が続くだろう。だが長期にわたって計画停電の日々が続いてでも、2度と原子力に回帰しないという決断をしてもいいのではないか、と思う。水力や風力など再生可能な自然エネルギーを電力に変換するインフラを着実に増やすべきではないだろうか。これまでは、あまりにも経済至上の政策が実施されていたのだ。

 被災地の復興計画と原子力政策、それに日本の巨額の負債対策、年金の財源問題など、日本にのそかかる大きな問題は、すべて同じ理念に基づいて考えて行かなければならないだろう。つまり、幸福の尺度をこれまでのように物質的、金銭的な豊富さに置くのか、質素であっても助け合って生きる心の豊かさに置くのか、そのどちらを選ぶかによって、向かうべき方向性は大きく異なる。国民全員が納得して受け入れられる方向性は見出せないかもしれない。しかし、みんなでじっくり考えてみることはできる。良いアイデアはきっと出る。


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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