あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

サミットは花道ならぬ地獄道

2008年07月05日 01時31分52秒 | 政治(福田政権)
 7/2産経朝刊。サミットの温暖化ガス削除目標の記事が出ていた。

 なんでも、合意文書に基準年を盛らないそうだ。
 これが意味する事に気がつく人は、なかなかの通だと思う。


 今回の洞爺湖サミットでは、長期目標として2050年までに世界全体でCO2を50%削減という目標が掲げられている。

 基準年というのは、

「CO2排出量を100%とする年」

 という意味である。
 その基準年を、EUが「1990年」と主張、日本が「現状から」と主張し、対立しているとの事。

 1990年と聞いてフイタ。からくりを知ってる奴は吹くだろそりゃ。
 その基準年は、京都議定書と同じなんだから。


 今更ながら、少し京都議定書について語ると。
 EUは、1990年から京都議定書発行時までに、相当な省エネを実現していた。
 日本は、オイルショックの経験から、1990年時点で既に超省エネ国家で、そこから経済活動を活性化してきたが故に、二酸化炭素の排出を増やしてきていた。

 で、結果として。
 EUは京都議定書時点で既に削減が終了しており、むしろ排出権を売る事で莫大な富を得ることができるという立場になり、

 アメリカは京都議定書に合意したものの、国内で批准しなかった。(国際条約は、国内の議会が批准する事で有効になる為)

 つまり、EUと露中印らが、日米から省エネ技術という莫大な資産を搾取する形を作った条約…。それが京都議定書なのである。

 こんなものを、日本が批准させられたのは、国辱以外何者でもない。アメリカが批准しないのは当然だ。


 これで、基準年の重要性がわかるだろうか。
 で、洞爺湖サミット。


 また、EUは1990年を基準年とすると譲らない。俺も吹こうものだ。


 今回は、超C02排出国と化した中国やインドも参加しているのにである。
 中国もインドも、1990年から2008年までの18年前、せっせと経済を発展させてきた。当然、その間のC02排出量増は莫大なものである。なのに、18年も前の経済状況からさらに50%のCO2排出量カットを求めると言う事は、「国内で工場を稼動するな、貧乏農業国に戻って、俺らの省エネ商品を買え」と言っているに等しい。


 福田首相は、今回のサミットでは、EUが味方についている北方領土返還問題についても言及しない方針だそうで。


 こりゃー…。何も成果がないな。
 せっかく、史上最大規模のサミットなのにな。曖昧な目標設定だけで、なんの成果もなしか。

 それどころか、また何やら京都議定書の時のような、意味不明な負の遺産だけが残されるような気がする。だって誰も福田に従ってくれそうにないもの。日本が譲歩しまくって、さらなる窮地に陥りそう。

 2050年の時点で、おそらく死んでいるであろう売国奴にとっては、きっと日本なんてどうでもいいんだろうし。


 それはそうと。
 同日朝刊の産経妙(一面トップにあるコラム)も、サミットに絡めた温暖化の話題で、こちらは武田邦彦氏の著書を紹介していた。

 この人の本は、半分はド素人でも十分に判りやすい「環境問題のウソ」を暴露している(もう半分は武田氏の主義主張)のだが、それが大阪の人気番組「たかじんのそこまで言って委員会」で取り上げられ、以後爆発的に環境問題を疑う風潮を促したという功績を持っている。

 産経新聞は、「日本よ」という東京都知事のコラムを一面トップに連載しているのだが、このコラムでは、頻繁に「温暖化による海面上昇→北極の氷が溶けているせい」とか、武田氏に既に論破された内容が、論破後も堂々と居座っていた。

 今日の一面トップの構成を見ると…。

 武田氏の著書の紹介といい、

「EUの主張は科学的根拠に欠け、中国やインドなどの主要排出国を2013年以降の『ポスト京都』の国際的枠組みに組み込めなくなる」という超正論の紹介といい、


 「産経新聞の俺が嫌いだった部分」の方針転換が図られているのではなかろーかと、ちょいと期待しているのだった。
 世の中には、「産経は世迷言を配信している」という人がいるが、毎日や朝日や読売や日経や北海道新聞や東京新聞や琉球新報や朝鮮日報や新華網やニューヨークタイムズや大紀元よりはずっとずっと、世迷言が少ないと思うのだが。

 まあ、確かに東京都知事のコラムは電波な事もあるけどさ。空気読めてないし。